国三郎は山の中腹まで測量士と造成技師を連れて行った。
「私は何十年もこの山の中を歩いていた、その目的は狩りだったがね、
この山中のどこに起伏があり、どこに小川が流れているか全部解っている」
国三郎は愛用している茶色の杖で山頂に向かい真っ直ぐに指した。
「専門家の皆さんの意見を聞きたい、この方向に向かって
幹線となる広い道路をつくる、山頂に向かってなだらかな
柔らかい曲線状してだ」
「おっしゃるとうりで良いと思います」
造成技師と測量士は国三郎の洞察力に感心して言った。
(別荘地内のレンタルコテージ・ラーチ)
次に国三郎はつづけた。
「次は山の地形に合わせて左右に何本もの道を造る
この山には幾つもの小川が流れている」
つづく