北朝鮮の無理な主張によりNLLまで接近もできず・・・1日35隻を動員し的外れの海域を捜索
北朝鮮軍による銃撃で死亡した韓国海洋水産部(省に相当)職員イ某氏(47)の遺体を探すため、海洋警察と海軍による捜索がすでに2週間にわたり何の成果もないまま続いている。とりわけ秋のワタリガニ漁の季節を迎え、中国の違法漁船が毎日300-400隻ずつ西海の韓国領海に殺到している中、「このまま見せるための捜索を続けねばならないのか」との不満の声が海洋警察内部からも出始めている。
海洋警察が5日に明らかにしたところによると、海軍と海洋警察は秋夕(チュソク=中秋節、今年は10月1日)の連休期間にも1日平均35隻の船舶を動員し、イ氏の遺体を捜索する作業を続けた。捜索作業は西海北方限界線(NLL)の南側8キロの海域まで進んでいるという。捜索に対して北朝鮮が「領海侵犯」と難癖をつけたため、NLLまでは北上できないのだ。海洋警察の関係者A氏は「この海域における潮の流れを考えると、イ氏の遺体が漂流する可能性があるのはNLLの南側4.8キロまでだ」「実際のところ的外れの海域を、見せるために捜索している」と述べた。海洋警察の幹部たちからも「成果が出ないのが分かり切っている『捜索ショー』はもうやめて、中国漁船を取り締まることに集中しなければならない」との声が出ている。
最近になって韓国の領海を侵犯する中国漁船は一気に増加している。8月には1日平均29隻だった中国漁船は、10月に入って1日360隻にまで急増した。中部海洋警察庁が現在、中国漁船の取り締まりに投入している船舶は全て合わせても8隻だ。この数だと数十隻の集団で押し寄せ抵抗する中国漁船を取り締まるには限界がある。海洋警察は「放水によって追い出す作戦を行っても、集団で抵抗しては逃走し、再びやって来るパターンが繰り返されている」と説明した。海洋警察関係者のB氏は「政府職員の捜索に動員されている中型船舶1隻でも中国漁船の取り締まりに投入できれば、はるかに役に立つだろう」と述べた。イ氏の捜索には海軍、海洋警察、一般の官公船まで含め1日平均35隻の船舶が動員されている。
B氏は「遺体を焼却したのであれば、浮遊物は残っていない可能性が高い」「今の捜索は『遺体はなくなった』とする北朝鮮の通知文に基づいて行われているわけだが、通知文の内容のほとんどがすでにうそだと分かった今、捜索に何の意味があるのか分からない」と不満を示した。別の海洋警察関係者C氏は「意味のない捜索という批判はよく理解しているが、われわれが決められることは特にない」とコメントした。
高錫泰(コ・ソクテ)記者
北朝鮮軍による銃撃で死亡した韓国海洋水産部(省に相当)職員イ某氏(47)の遺体を探すため、海洋警察と海軍による捜索がすでに2週間にわたり何の成果もないまま続いている。とりわけ秋のワタリガニ漁の季節を迎え、中国の違法漁船が毎日300-400隻ずつ西海の韓国領海に殺到している中、「このまま見せるための捜索を続けねばならないのか」との不満の声が海洋警察内部からも出始めている。
海洋警察が5日に明らかにしたところによると、海軍と海洋警察は秋夕(チュソク=中秋節、今年は10月1日)の連休期間にも1日平均35隻の船舶を動員し、イ氏の遺体を捜索する作業を続けた。捜索作業は西海北方限界線(NLL)の南側8キロの海域まで進んでいるという。捜索に対して北朝鮮が「領海侵犯」と難癖をつけたため、NLLまでは北上できないのだ。海洋警察の関係者A氏は「この海域における潮の流れを考えると、イ氏の遺体が漂流する可能性があるのはNLLの南側4.8キロまでだ」「実際のところ的外れの海域を、見せるために捜索している」と述べた。海洋警察の幹部たちからも「成果が出ないのが分かり切っている『捜索ショー』はもうやめて、中国漁船を取り締まることに集中しなければならない」との声が出ている。
最近になって韓国の領海を侵犯する中国漁船は一気に増加している。8月には1日平均29隻だった中国漁船は、10月に入って1日360隻にまで急増した。中部海洋警察庁が現在、中国漁船の取り締まりに投入している船舶は全て合わせても8隻だ。この数だと数十隻の集団で押し寄せ抵抗する中国漁船を取り締まるには限界がある。海洋警察は「放水によって追い出す作戦を行っても、集団で抵抗しては逃走し、再びやって来るパターンが繰り返されている」と説明した。海洋警察関係者のB氏は「政府職員の捜索に動員されている中型船舶1隻でも中国漁船の取り締まりに投入できれば、はるかに役に立つだろう」と述べた。イ氏の捜索には海軍、海洋警察、一般の官公船まで含め1日平均35隻の船舶が動員されている。
B氏は「遺体を焼却したのであれば、浮遊物は残っていない可能性が高い」「今の捜索は『遺体はなくなった』とする北朝鮮の通知文に基づいて行われているわけだが、通知文の内容のほとんどがすでにうそだと分かった今、捜索に何の意味があるのか分からない」と不満を示した。別の海洋警察関係者C氏は「意味のない捜索という批判はよく理解しているが、われわれが決められることは特にない」とコメントした。
高錫泰(コ・ソクテ)記者