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いらっしゃいませ。
霊界は、階層世界の構成になっていることが解っていますが、
今のこの地上の階層社会とはだいぶ違いがある様です。
この物質界の階層社会では、弱肉強食的な様相が色濃く、
大きな会社で例えるなら、
派閥争い、理不尽な命令やリストラ、適材適所を無視した人事などがあり、
役職が上がれば上がるほど特権を持つことが出来て、
時にその権力を利用しながら私腹を肥やす構図も見て取れます。
対して霊界の階層社会では、霊の成長段階に合わせて、
自動的に階層の高低が決まります。
霊性が磨かれ霊格が向上すれば、そのレベルに見合った高い階層で生活します。
霊格の高い霊は、利他性が強くなり、霊力の行使の自由度も広がり、
他者のために自分を役立てようと考えて行動しますから、
自分よりも低い霊の成長のために、わざわざ低い階層へ赴き、
その成長の手助けをしたりもします。
霊は霊格が高くなるにつれて、謙虚さと慈愛が開発され、
全ての行動や想いの動機が「博愛精神」に基づいたものになっていく様です。
因みに、この霊界の階層世界は、どこかに区切りがある訳ではなくて、
グラデーションの様に、そして無限に連なっていると言われています。
でも、僕にはそれをイメージ出来ませんが(笑)
さて、地上の人間が肉体を捨てて、一番最初に行くところを 『幽界』 と呼んでいます。
ここは、霊界へ行くための準備をする場所です。
もちろん、霊界と幽界の間に区切りがあるワケではありませんが、
とりあえず便宜上分けて考えた方が解り易いので 『幽界』 と呼んでいます。
で、この幽界も階層があって、物質的肉体を離れたばかりの霊は、
その最下層に数日間留まる様です。
物質的肉体を脱ぎ捨てると、今度は幽界で生活するための「幽体」という体が現れます。
それは、物質的肉体とソックリで、とりあえずは脱皮したカニを連想してください(笑)
呼吸もしていますし脈もあります。自分の個性も変わりありません。
なので、自分が死んだことに気が付かない人も多い様です。
その体で、自分の死体や集まった家族、親戚、友人を眺めたり、
知人を訪ねたりします。
ただ、誰に声を掛けても肩を叩いても、気が付いてくれる人が殆んどいないため、
通常はその内に自分が死んだことに気が付く様です。
(また、この世を生きている人間でも、通常より幽体を多く持っている体質の人は、
こうした霊に触られることで違和感を感知する場合もあるようです。
寝ている時に幽霊が現れて、足や手を引っ張られたという様な話を時々聞きますが、
これは自分の幽体の足や手を引っ張られているのだと思われます。)
自分が死んだことに気が付いたり、地上への未練が薄れていくにつれて、
幽体も徐々に調整が進んで霊としての資質が少しずつ蘇えって行きます。
ケースバイケースですが、この前後でガイドと出会うことが多い様です。
ガイドはずっとそばにいたのですが、調整が進んだことでその存在に気が付く感じです。
ガイドは幽界で彷徨う霊の案内役ですが、
よく知られている言葉で言えば、「死神」の様な存在です。
死神と言うと、何だか恐ろしいイメージを持つ方も多いでしょうが、
それは人間が死への恐怖から作り出した迷信ということですね(笑)
ガイドと最初に行くところは、
幽界での生活に馴染むためのレセプションセンターだったり、
病院のようなところだったり様々なようです。
(一般的に、ここでの調整作業を『浄化』と呼んでいます。
また、この幽界から霊界へ進む段階を浄化と言う場合もあります。)
やがて、自分の願望がすべて適う場所へと移り住み、
しばらくはそこの生活を満喫しながら地上生活での疲れや心の傷を癒します。
ここはサマーランドとかブルーアイランドと呼ばれていて、
美しく、楽しく、何一つ不自由のない、この世の人間にしてみれば正に極楽の世界です。
動物の好きな人達は動物と戯れ、音楽の好きな人は好きなだけ音楽を楽しめます。
自由に空を飛び、海に潜り、世界旅行をすることも可能です。
地上では適わなかった趣味に没頭する日々が気が済むまで続きます。
それでも、霊は「永遠の向上心」という本能を持っていますから、
こうした極楽と思える日々も、やがては飽きて苦痛となって行きます。
そして地上生活を振り返り、間違った常識や獣性本能によって犯した間違いに気付き、
後悔の念から心が痛み始めます。
そしてその償いをする決意が芽生えて、霊性を磨いて成長し、
自分も何かの役に立とうと考え始めます。
すると、今度は幽体を脱ぎ捨て、霊体での生活へと変化し、
いよいよ本来の生活の場所である霊界へと進みます。
ここで、自分の霊の本当の姿に気が付くことになります。
今まで自分が意識していた「自分」とは、本当の自分の極一部分であって、
霊本体はもっと大きな存在だったと知り、
やがて、本当の自分と融合して行き、本物の記憶を取り戻すことになります。
霊本体は最初からそこにあって、ずっと個性を自覚していましたから、
「本物の記憶を取り戻す」という言い方は正しくないのですが、
この地上側からみればそんなイメージでしょう。
さて、死んだことを自覚しながらも、地上的な煩悩から卒業出来ない未熟な霊は、
幽界の中にいても、相変わらず低い階層近辺で利己的な欲望を満たそうと奔走しています。
そこは薄暗く、陰気な世界ですが、住人達はそれが気持ちいいと感じていますので、
本人達にしてみれば極楽なのでしょう。
こうした未熟な霊たちは、時に地上へ強制送還され、
償いのために過酷な人生を送ることもあるそうです。。
ひとりカフェ 店長。。☆