2005.12.13.
★年金カウンセリング → これが年金の現実!
Q 厚生年金242ヶ月加入で年金を受けていますが、妻が65歳になり、加給年金がなくなりました。自分の年金は、2ヶ月で18万円になり、月9万円では夫婦二人で食えないので、どうしたらよいか?
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A さて、年金は今後増額ということは考えにくいので、奥さんの年金を考えたいが、調べた結果、300ヶ月にはならないので、無年金者です。
ということは、生活苦で生活保護を申請するしかないかもしれませんねぇ。ただ、資産(家屋等)があると難しいと聞きます。
ともかく、相談されるのがよろしいかも知れませんねぇ。
2005.12.16.
★年金カウンセリング → 年金の芋づる式
Q 今日(12月15日)、銀行で記帳したら、年金が振り込まれていない! どうしたんだろう。
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A ちょっと、待ってください。年金の番号分かるもの有りますか?
Q 前にもらった振込通知書があるけど……。
A コンピューター、見ますから……、現況届出してありますか?
Q 出したと思うけどなぁ。
A あぁ、出ていませんねぇ。今、ここで現況届書いてください。
Q 出したはずだがなぁ……。
A お住まい、最近変わりませんでしたか?
Q 半年ほど前に、転居したけど。
A じゃあ、現況届の用紙は古い住所あてに送られていてお手元に届かなかったのですねぇ。
Q そうか、そういうことだね。
A じゃあ、住所変更もしましょう。この葉書に書いてください。ところで、奥さんはお元気ですか?
Q 1年前に、先に逝ったよ。
A そうですか、それはさびしいですねぇ。
Q さびしいなんてものじゃ、ないよ。
A そうでしょうね。その届は、されましたか?
Q なんの? 妻は、年金を受けていなかったから、何もしていないよ!
A でも、ご主人の年金に奥さんの加給年金が付いたままですよ。
Q えっ、そんな!
A いつ、でした?
Q 去年の11月15日。
A そうすると、加給年金をさかのぼり、ちょうど1年分262,300円を返していただかなければなりません。
Q そうなるんだ。現金で返すのかな?
A いえ、ご主人の次の年金支払期から、年金額の1/2を限度に相殺されます。ここに、署名、捺印してもらえますか。
Q ううん、こりゃあ、参ったねぇ。
A 芋づる式でしたねぇ。
Q まったく、たまには、社会保険事務所に来てみるもんだねぇ。
A それは、言いえているかもしれませんねぇといいますのも、ご主人、昔、企業年金に加入していたでしょ?
Q さて、それは何?
A 会社でやっていた年金ですよ。
Q 厚生年金基金とか、いうやつかな。
A ええ、それそれ。基金加入が30ヶ月ありますねぇ。この分、年金受けていますか?
Q いいや、……。
A およそ、5万円位、終身受けられるんですよ。
Q そお、そりゃア、どうすればいいんだろう?
A 企業年金連合会というところへ、至急、電話(03-5366-2666)してください。
Q すてる神あれば、すくう神ありというところだねぇ。いやいや、いろいろ、ありがとう。
A とんでもないですよ、制度が魑魅魍魎なんです。過去分はさかのぼり、5年は受けられると思いますよ。
Q そぉ、じゃあ、早速、電話してみるわ。
2005.12.19.
★年金カウンセリング → 年金額の比較
Q 職場の先輩と年金額を比べたら、自分の年金がかなり低いのですが、どうしてでしょう?
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A その振込通知書を見せてください。……。加入月数は510ヶ月で大丈夫ですね。アア、加給年金がついていないですねぇ。奥さん、いらっしゃるでしょ。まず、その手続きをしてしまいましょう。
そうすると、加給年金が付いて26万円ほどになりますから、昭和18年生まれで、510ヶ月であれば、妥当な金額と考えられますねぇ。
次に、比較された先輩は、……、妻ありで、70歳でしたら、比較しないほうがいいですねぇ。年金額を比較されるのでしたら、同年配で、妻ありで、500ヶ月位加入した人と比較しないと意味がないですよ。
といいますのも、世代間の年金格差という現実がありますので。
たとえば、厚生年金40年加入、妻ありで昭和20年生まれですと年金月額はおおよそ20~22万円程度、昭和10年代生まれですとおおよそ25万円程度、昭和1ケタ生まれだと、これがおおよそ30万円程度、大正生まれだとおおよそ35万円くらいになっています。
という次第で、年金の他人との比較はあまり意味がないと思うのですが。個々人によって、年金額が決定される条件が全員違いますので。
2005.12.20.
★年金カウンセリング → 連合会の年金振込み
Q 最近、企業年金連合会の年金振込みが無いんですが、なんかありましたか?
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A さて、ここでは詳細は分からないので、企業年金連合会に電話して聞いてみてください。または、連合会のホームページで確認してください。
連合会のホームページは、下記のアドレスをクリックしてください。
http://www.pfa.or.jp/henkou/index.html
2005.12.24.
★年金カウンセリング → 年金幾ら?
Q 現在58歳で、年収1,000万円ほどあるのだが、年金になったらどのくらいの収入になるのだろう。
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A 1,000万円の方も、年金だけになると、40年加入・妻ありで60才から月10万円ほど、64歳になって月20万円~22万円くらい、というのが現行年金の現実です。
これが、昭和10年生まれですと、月25万円くらい。
昭和1ケタ生まれですと、月30万円くらい。
大正生まれですと、月35万円くらい。
という、世代間格差が現実です。
上記は、厚生年金のベースの年金額ですけど、国民年金でしたら、月7万円弱。
企業年金がある人は別途何がしかのプラスがあるということになります。
2005.12.25.
★年金カウンセリング → 年金額の推移
Q 厚生年金って、60歳からずっと同じ年金額ですか?
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A 昭和16年4月2日生まれ以前の人は、60歳支給開始でしたから、原則60歳から同じ額でしたが……。
それ以降に生まれた人は、報酬比例分は60歳ですが、生年月日によって定額分等は60~65歳になりました。
ということは、現行60歳になる人は、当初月10万円くらいで、定額分等が遅れて加算され月20万円ほどになります。国民年金加入がない一般サラリーマンであれば、65歳になっても増額はなく、名称が変わるだけです。
ただ、一般的に妻が65歳になると、夫についている加給年金はなくなりますので、その時点で夫の年金はその分だけ少なくなります。
そのとき、妻が国民年金を受け始めますので、通常家計全体の年金は増額になります。
要するに、年金は当初から固定された額が終身支給されるのではなく、時間とともに変わるということです。
ただし、それも妻が65歳を迎えれば、一般的に固定されます。
さて、以上は、厚生年金の話ですが、国民年金は通常65歳支給で固定されます。
また、厚生年金基金は、厚生年金の報酬比例分の代行ですから60歳から終身固定されます。
このような次第ですから、ライフプランを立てるとき、年齢とともに年金額が変わることをしっかり把握する必要があります。
思わぬ失敗をされる方がおりますよ!
2006.01.10.
★年金カウンセリング → 米国在住者の日本の年金
Q 平成7年以来、米国在住で、45ヶ月の厚生年金を受けているのだが、このたび一時帰国して銀行口座を確認したところ、まったく入金なし、どうしてか!
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A 現況届が出ていません。住所は川崎になっていますが、転送を受けていませんでしたね。今ここで、現況届を書き、戸籍抄本を添付してくだされば、さかのぼり5年分が支払われ、将来分もきちんと支払われます。5年以前分は、残念ながら時効で失効して出ません。今後は、必ず転送を受け、毎年現況届を提出してください。
2006.01.25.
★年金カウンセリング → 賢そうで間抜け!
Q 67歳で在職中(社会保険適用)ですが、いまだ年金請求はしていないが、どうしたらよいか?
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A 至急年金請求書を提出しましょう。5年経過している61歳と62歳の受給できた年金は時効で消滅です。
要するに、厚生年金加入の会社員は、20年以上加入している場合はどういう事情があっても、ともかく年金請求書は提出しておくことが重要です。
一度、提出してあれば、時効の問題は発生せず、改定事由発生の都度、自動的に社会保険庁から通知があります。
提出しても、給料が高くて支給されないのだから、という理由は賢そうで間抜けだと言うことです。
2006.01.28.
★年金カウンセリング → 生活保護か年金か
Q 昨年から生活保護を受けて暮らしていますが、年金が受けられるかどうかを調べてくるように言われお訪ねいたしました。現在、60歳で嫁に行く前に会社勤めを5年ほどしていました。結婚してからは年金に入っていませんでしたが、昭和61年4月から3号期間が5年ほどありますが、夫が死亡した後は何もしておりません。夫の遺族年金は期間不足で受けていません。
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A 結婚が昭和45年頃で、その間、ご主人が続けて厚生年金加入であれば、夫のカラ期間を使って受給可能と考えられますが、もし、その間に夫が厚生年金加入でなければ、25年に達せず受けられません。
ただし、60歳から65歳まで、奥さんが国民年金に任意加入すれば、25年になりそうなので、受けられると考えられます。
最終的に、戸籍謄本(原戸籍)を見せていただけないと判断できませんので、次回それをご持参ください。
2006.01.30.
★年金カウンセリング → うっかりミス
Q 昭和20年生まれですけど、65歳になると、年金は何か変わりますか?
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A 65歳になると、それまでの「特別支給の老齢厚生年金」は、「老齢厚生年金」と「老齢基礎年金」に名称が変わります。
名称は変わりますが、通常、サラリーマンは65歳前後で年金額は同額です。
国民年金を掛けてあった人は、その分は増額になります。
また、「老齢基礎年金」(全体の年金の1/3程度)は66歳から70歳に繰り下げて、増額で受けることができます(繰り下げ受給)。
ただし、その間は、「老齢基礎年金」は支給停止になりますので、残りの2/3だけ受けることになります。
65歳誕生月に、自宅に郵送されてくるハガキに、うっかり「希望する」に○をすると、上記支給停止の状態になります。
このうっかりミスが多発しております。突然、年金額がガクッと減ってあわてて社会保険事務所へ駆け込んでくる人が後を絶ちません。
このうっかりミスの訂正は、社会保険事務所で手続きできますが、回復するまでに、2,3ヶ月かかってしまいます。
つまらない話でした。
2006.12.07.
★年金カウンセリング → 年金の端数処理
Q 厚生年金の源泉徴収票が届いたので、暇に任せて銀行に振り込まれた額と付け合わせをしてみたが、少し合わないのだが、どうして?
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A なかなかこういうことをお聞きになる方は少ないのですが……。
はじめに、基本的には100円未満の端数があるときは、50円未満切捨て、50~100円は100円に切り上げられます。
65歳以降は、厚生老齢年金と老齢基礎年金の2つの年金になり、それぞれの年金で端数処理されるので、65歳までの年金額と若干異なる場合もあります。
また、各支払月の支払額に1円未満の端数がある場合は、法律により切捨てとなっています。
このため、1年間の受取額を合計しても、通知されている年金額と同額にならない場合があります。
2006.12.08.
★年金カウンセリング → 税金取られっぱなし!
Q 年金にも税金がかかるのだろうか?
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A ハイ、老齢年金にも税金がかかります。遺族年金と障害年金にはかかりませんが。
65歳未満は108万円以上、65歳以上は158万円以上の年金を受ける人は2ヶ月ごとの年金から所得税が源泉徴収されます。
ただし、扶養控除申告書を出している人と出していない人では、控除される税金が違います。
申告あり(公的年金控除と妻ありの事例)の場合、年金250万円だと月5,300円(2.5%)ほど、年金180万円だと月2,475円(17%)ほどとなります。
これに対して、申告無しの場合は、年金250万円だと月15,600円(7.5%)ほど、年金180万円だと11,250円(7.5%)ほどになります。
この点から明らかなことは、7.5%も取られるのなら申告書を提出すべきということになります。
更に、申告書無しの場合、一般的に確定申告もされない方が多いので、税金を取られっぱなしになっているということがあります。
怖い、怖い、話でした。
付け加えれば、平成17年から、65歳以上の人の税金はグーンと高くなっています。年金の世代間格差解消の一環でしょうか。
2006.12.09.
★年金カウンセリング → 息子から年金を取り戻す法
Q 夫が亡くなって遺族年金と自分の老齢基礎年金を受けていますが、青森から出てきて息子の所で暮らしています。ところが、息子が私の年金の通帳と印鑑を取り上げて、私には月々数万円しか渡してくれませんので、途方にくれています。息子は口を利かないし、私が息子の暮らしの面倒を看ると毛嫌いしますし、青森に帰ろうかと考えています。
そこで、息子から私の年金を取り戻したいのですが、どうしたらいいでしよう。
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A それはご心痛ですねぇ。話し合いが出来ないのでしたら、年金の受取り先を変えられたらいかがでしょうか。
この金融機関変更届を一枚、青森の社会保険事務所に出されればすむ話ですよ。奥さんが、禁治産者でもない限り、自分の年金をどうこうするのは奥さんご自身の判断になります。
(面談の態度や口ぶりからとても痴呆の状態ではないと判断しました。そこで、年金を取り上げられているというのも、事実だろうと判断しました。しかし、中には騙りをする人もおります。)
2006.12.13.
★年金カウンセリング → 年金減額
Q 年金が安くなると聞いたのだが……。
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A 平成18年度の年金は、0.3%引き下げられます。
新しい年金額は、平成18年4月分から適用され、6月(4・5月の2ヶ月分)受給分から変更されることになります。
モデル年金で計算すると、国民年金は、月額200円、厚生年金は月額708円安くなります。
2006.12.22.
★年金カウンセリング → 確定申告は還付請求
Q 年金生活者ですが、確定申告はしなけりゃいけないのかなぁ?
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A 一般に、ご主人のような質問をされる方は法律上の義務からお尋ねになる場合が多いのですが、義務だからするという前に、払いすぎの税金を取り戻すという考え方をする人が少ないですねぇ。日本人は、国にすっかり飼い慣らされているんですねぇ。国が最初にあるんじゃなく、個人が先にあるんだと考えますが、いかがですか?
義務の観点ですと、年金以外に給与所得のある人など(詳細は税務署で確認してください)になりますが、各種控除(雑損、医療費、寡婦、社会保険料、生命保険、損害保険、住宅控除等)の適用を受けられる人とか、年金に対して扶養控除申告書を提出していない人などは、確定申告をすれば払い過ぎの税金があれば戻る場合があります。
つまり、確定申告は払い過ぎ税金の還付請求という観点から考えた方がよろしいんだろうと思います。これが、原則でしょう。
2006.03.02.
★年金カウンセリング → 年金証書とは
Q 夫の年金証書を見ていて、年金加入月数が400ヶ月になっているので、お尋ねにきました。60歳以降、別の会社でしばらく働いておりましたので、月数は459ヶ月のはずなのですが……。
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A 奥さん、それはこういうことだとおもいます。年金証書というのは、受給権発生のときに発行されるもので、その後の変更は「変更通知書」でご案内されていますよ。つまり、60歳以降お勤めされた分は年金証書そのものには反映しないのです。
念のため、現在受給されている状況をコンピューターで確認しましょう。……、これが、最終的に会社を辞めたときの資料ですが、459ヶ月になっていますねぇ。現在の年金支払原簿でも、459ヶ月で年金計算されて、支払が行われていますよ。
大丈夫、しっかり行われています。
2006.03.06.
★年金カウンセリング → 60歳からのコース
Q 60歳からの年金がらみの選択肢って、どんなものがありますか?
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A お一人お一人の状況によっていろいろですねぇ。ご主人のことでしたら、幾つかお聞きしないと返事が出来ないですよ。
一般的には、下記のような選択肢が考えられるとおもいます。
イ.60歳定年退職
ロ.社会保険適用有りの継続勤務
ハ.社会保険適用無しの継続勤務
ニ.定年延長
ホ.社会保険適用有りの再就職
へ.社会保険適用無しの再就職(パート・アルバイト・非常勤勤務・顧問等)
ト.雇用保険受給
チ.自営・起業
リ.共済勤務
ヌ.年金加入期間不足
さてさて、あなたの60歳以降のコースはどれになるでしょうか。幾つかが絡み合う場合もありましょう。くれぐれも、勝手解釈や思い込みで、ご自分が不利益を被らないように、慎重に謙虚に、事に当たってください。そうであれば、必ずや道は開けるでしょう。厳しい現実を打開するのは、あなたご自身です。
2006.03.10.
★年金カウンセリング → 連合会の年金支払い
Q 国の年金は偶数月15日の年6回支払のようですが、企業年金連合会の年金支払はどうなっていますか?
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A 確かに、国の年金は偶数月15日の年6回になっています。しかも、少額年金、例えば年700円の場合でも一律年6回になっています。すごいことが行われています。
その点、企業年金連合会の年金支払はもう少し合理的といっていいでしょう。
年6回(年金額が27万円以上)から年3回(15万円~27万円)、年2回(6万円から~15万円)、6万円未満の少額年金の場合は年1回となっています。
その上、年金支払日は一日払いです。
当該厚生年金基金から支払がある場合は基金によってまちまちです。
2006.03.12.
★年金カウンセリング → 年金の現実
Q えっ! これが40年も厚生年金で働いてきた者の年金額かい? 間違いないですか? 60歳で105万円、63歳で……ようやっと249万円、妻ありで。
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A ええ、今60歳になる40年勤務の人の厚生年金といえば、この程度ですねぇ。特に、ご主人が低いということではありません。国民年金の人は、まったく低いですよ。40年納付で、794,500円/年ですから。
月額にして、厚生年金の人は60歳当初10万円弱/月、定額分開始になって20万円/月ほど。
一方、国民年金の人は65歳支給開始で6.6万円/月です。
厚生年金には、実は世代間格差という現実があります。
年金水準の世代間格差です。下のように世代が下がるにつれて年金が少なくなっています。今後、15万円/月ということもありえるのかも知れません。
大正生まれ(概算年金月額35万円/月)
S1ケタ生まれ(30万円/月)
S10年生まれ(25万円/月)
S20年生まれ(20万円/月)
注:40年勤務の妻あり男性の現行の概算年金月額
つまり、これから年金を受けられる皆さんの年金と世代の違う人と横比較しても惨めになるだけです。この点は、政治的に解決されるべきものだと考えます。政府は、この年金をさらに抑制していかなければ年金財政が破綻するとはしています。平成17年からは、65歳以上高齢者の年金は税金が高くなっています。年金は高いまま支払い、税金でその一部を回収するという方策ですが、年金財政の点では問題解決先送りでしょう。
これが、年金の現実です。
2006.04.05.
★年金カウンセリング → 離婚を迫られて
Q 68歳になるが、みっともない話ですが妻が離婚を考えていて困っています。
何か説得の材料は無いでしょうか?
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A 計り知れないご事情があるんでしょうが、年金の話でしたら、こういう話があります。
まず、世間一般では奥さんの年金って、普通月5~6万円でしょう。離婚してしまえば、夫の遺族年金(平均的に月15~13万円位)は受けられなくなり、ひとりの生活とはいえ、奥さん自身の年金月5~6万円でどうやって生活するのでしょう。
離婚前にこの点を考えずに離婚してしまい後悔しても取り返しが出来ません。結局こういう人は「人生の負け犬」として生活保護に行かざるを得ないということになります。
奥さんに稼ぐ手立てがあり、経済的に自立していけるのでしたらよろしいのですが、普通はそうは行かず、路頭に迷うことになります。つまり、どなたも離婚に際してはいろいろ思案されることではありますが、経済的な現実の認識も不可欠なことになるでしょう。渡る世間は鬼ばかりで、助けてくれる人など誰もいません。世間知らずのまま、離婚を考えるなんて、あまりにも無謀、あまりに世間を甘く見すぎているということになるでしょう。
とはいえ、何も女性の独立をくじくために言っているのではありません。覇気旺盛な女性の出現こそ時代が求めていることでもあります。
2006.04.06.
★年金カウンセリング → 3ヶ月後
Q ピッカピカの年金生活者ですが、失業保険が終わったらすぐ年金は振り込まれますか?
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A 「すぐ」ってどのくらいのことを言っていますか? 年金生活になると、時間が現役時代と少々違ってきますが。
年金請求書を提出してあって、失業保険受給中には年金は停止がかかりますが、失業保険受けていますよという届(283号)を提出してあれば、失業保険終了月の翌月から年金支払対象月となり、通常、3ヶ月目に年金は振り込まれます。
つまり、失業保険終了月から3ヶ月たたないと年金の振り込みはありません。といいますのも、年金は後払いシステムになっていますからこのようになります。その間は、預金を取り崩す等になりましょうか。事前にこのようなことを承知していないと、どなたでもあわてますよねぇ。
2006.04.14.
★年金カウンセリング → 年金額改定4回?
Q 一社一筋のサラリーマン生活を40年過ごし、このたび定年で会社を辞めました。私の年金は3回年金額が変わるのですね。
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A 3回ですか? 奥さん、いらっしゃるでしょう、でしたら、4回になりませんか? 3回ともいえますが。
まず、60歳のとき報酬比例分の支給が始まり、昭和21年生れでしたら62歳のとき定額分と加給年金が上乗せになり年金額が変更になります。(これで2回)
ついで、65歳になられると、老齢厚生年金と老齢基礎年金に名称変更があり、年金額が変わる人もおります。ご主人の場合は、国民年金加入が無いので年金額は同額になります。
更に、奥さんが65歳になられると、ご主人に付いている加給年金が無くなり、その一部が奥さんに振替加算として付きます。
これで、4回と数えました。
2007.11.14.
★年金カウンセリング → 基金未請求
Q 月18万円ほど厚生年金を受けているが、5年勤めた基金の年金は受けていない。
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A どうして請求しないんですか?
厚生年金は基金代行分をマイナスして支払っているのですから、損していますよ。
大至急、企業年金連合会に請求しましょう。年、10万~20万円ほど増額になりますよ。
パソコンでここ( http://www.pfa.or.jp/callcenter/index.html )をクリックしてみてください。ご案内がありますから。
昭和17年~20年?
*これでおわりです。少しはお役に立ちましたでしょうか?
このQ&Aについては、日付が入っています。厚生年金保険法等の法律改正によって、それ以降変更されることがたびたびありますので、ここでの回答に対しては、自己責任で対処してください。確認はご自分で行ってください。勝手解釈でケガをされるのはあなたご自身になります。他人に依存する体質は年金では絶対に避けたいものです。そのため、ここでの回答により被るいかなる損害・不利益に関して、一切、責任は負いかねます。
お幸せに!
この連載は12回しましたが、通しでお読みになりたい方は、ここをクリックしてe-Book蔵書の一冊にしてください。
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