建築士だからわかる〇〇教えます

有機野菜をつくっている農家さんのお話し-part9-

木金土で大根4000㎏の出荷の追加注文を受け、急きょお手伝いに。

そのような中、今日は有機農業の参考書を教えていただきました。

その冒頭に
近代化の一環として化学肥料や農薬を大量に使い、農業機械を導入して食糧の増産をはかってきました。そのお陰で、食糧の需給バランスがよくなってきたことは間違いありません。しかし、その反動で自然の生態系が破壊され、いまや大地は自力更生できないほどに疲れきっています。その結果、世界的に農地の地力が衰え、食糧の増産にブレーキがかかってきたのです。

現代医療で使用されている医薬品は効果が鋭い分、副作用という危険も大きいと指摘されていますが、農薬も同じで、もはやその副作用を無視できない状態にまでなっているのです。

しかも、近代農業は大量生産の方法として、同じ農地で特定の作物だけを繰り返し栽培するようになりました。その弊害で発生する連作障害を抑えるために農薬を使いますが、それを何度か繰り返していると害虫や病原菌が農薬に対する耐性をもってきます。そうなると、もっと強い毒性をもった薬を開発せざるを得ないという各循環に陥るのです。

もちろん、こうした農薬の副作用は、農産物を食べる私たちの健康にも影響していて、とくに最近は残留農薬が問題になっています。東京都食品機動監視班が行った一九九二年の調査によると、残留農薬の検出率が最も高かったのはミツバで、次いで、セロリ、サラダ菜、カブ、サヤエンドウ、オオバ、サニーレタス、大根、レタスの順でした。

検出された農薬は、殺菌剤のTPN、有機リン系殺虫剤のEPN、サリチオン、マラチオン、有機塩素系殺虫剤のPCBNなどです。

TPNはアメリカ科学アカデミーで発がん性があると指摘されており、有機リン系農薬には神経毒性があります。また、EPNとマラチオンは複合されると毒性が倍加するという性質があります。

もちろん、猛火もそうした農薬を使いたくて使っているわけではありません。ボーダーレスで円高の時代、海外からも押し寄せてくる格安野菜にも対抗して、市場価値の高い野菜を、低いコストで生産するために、仕方なく使っているというのが実情です。

そうした中で九三年に厚生省が食品衛生法に基づいて定めた「食品・添加物等の規格・基準」では、農産物についてそれまでに決められていたものを含めて、七九種類の残留農薬基準が定められました。そのほか国内で使われている農薬については環境庁長官が残留基準を定めています。しかし、世界で使われている農薬は六〇〇〇種類もあるわけですから、これらの基準ではとても十分な数とはいえません。

この冒頭部分だけでもとても興味を惹かれました。
現在、読み進めております。

さて、そのような中、今日は有機農家さんから面白いお話を聞きました。
木材チップをたい肥に使用することもあるそうで、いまでは生木の根っこなどの粉砕したチップを購入しているとのことですが、20年ほど前に一度だけ、建築廃材のチップをいれてしまったことがあるそうです。建築廃材といいましても、柱や梁などの木材をチップにしたものです。
しかしその建築廃材はいつまで経っても腐らず、発酵しなかったそうです。20年以上たったいまでも、少し木材の端片が残っているところもあるとのこと。

私は建築士ですので、柱や梁、土台などの木材には防腐剤が塗られていたり、含侵されていたりするものもありますので、そのような木材だったのかもしれませんね、とお伝えしました。

カラダに害がある・なしも重要ですが、土に還りにくい材料という視点も大切と思います。


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