電磁波の中で【携帯電話5G】と【スマートメーター】について質問をいただきました。
携帯電話やWi-Fiの電磁波が心配、スマートメーターの電磁波が心配、というものでした。
化学物質過敏症という症状は、ひとそれぞれもっているコップに化学物質があふれてしまった状態と言われおりましたが(コップ理論)、最近では「体質(遺伝)」や「環境汚染」、「食生活」、「日々にストレス」などの要素が重なり、身体のバランスを崩したことが発症の原因と言われています。
以前のコップ理論では大きなカラダの人は大きなコップ、小さな人は小さなコップをもち、そのコップに日々蓄積される化学物質と汗や尿などで排出される化学物質のバランスで、コップがその人の許容量を超えてしまったとき、あふれてしまったときに発症すると表現された先生がおりました。
要はコップ理論でありましても、要素の重なりで身体のバランスを崩した場合におきましても、化学物質の曝露は少なくすることが肝要と思います。
電磁波は身体に蓄積するものではありません。現象です。
しかしある一定量の強い電磁波をあびたり、弱い電磁波でも長時間影響を受けた際になんらかの不調が生じると仮定した場合、電磁波の影響を少なくすることが肝要と思います。
その考えから常時影響を受ける電磁波という視点から「携帯電話」や「スマートメーター」の電磁波の影響を考える前に、家の中の電磁波の影響を少なくすることを考えてみませんか?と私は提案させていただきました。
携帯電話の電磁波(高周波)はこれからも進化していきます。進化に応じて対応していたのではいたちごっこになってしまいます。
また携帯電話は多くの方にとって生活に必要不可欠となっている状況です。携帯電話の電波をゼロにすることは社会的にはできないでしょう。
加えて電磁波過敏症の方のお話を聞きますと「差」がとてもお身体に負担が大きいというお話を聞くことがあります。
つまりお家の中に外部からの高周波が入らないような対策を講じた際に、一歩外に出た際に飛び交っている高周波の影響を受けて身体に負担を感じるというのです。
お家の中に外部の高周波を入らないように対策を講じることは比較的簡単にできます。しかし「差」の課題、加えて家の中で携帯電話やWi-Fi、家電製品から出る高周波により内部被曝してしまう恐れもあります。そのような視点から私は高周波対策はあまりおススメはしておりません。
ただし携帯電話を使用する際はイヤホンマイクを使用しましょう(ワイヤレスはNGです)ですとか、インターネットは有線にしましょう、Wi-Fiを使用しなければならない場合は、使用しないときには電源を落としましょう、とお話をさせていただいております。
一方、家の中の電磁波の影響は、正しい知識をもっていれば無闇に怖がる必要はありません。
磁場は離れること、電場はアースをとることで比較的容易に対応することができます。
ですので、携帯電話やスマートメーターの電磁波の影響を考える前にまずは家の中の電磁波の影響を少なくすることを考えてみてはいかがでしょう。
その上で、体調が改善しないようであれば、改めて携帯電話の電磁波(高周波)などの対策を講じることが一案と思います。
ひと・すまい・くらし一級建築士事務所