ここで注釈を加えますと、エディが、天使ではなく人の姿の幽体の翠さんと会い、彼女が仮面の下の素顔も名前も明かさずに、「オールヴォワール(さよなら)」とだけ言ってエディのもとを去った時、
彼はこれで2度と彼女に会えないのではないかという、暗澹(たん)たる気持ちになった
彼はがっくりし、ひざをつき、窓辺で神様に祈った
神様、どうか私の願いをお聞き届け下さい、
彼女に会えるなら、なんでもします、
私の全てを差し出します
どうか、私の身をなんにでもお使い下さい……と……
それで神様は (彼はもう、神様の声が聞こえるようになっていたので) 彼に、条件を差し出された
「○○○○○○、これからひどいと思う状況も乗り越えなければならない、そのためにはお前の力が必要だ
よいかな?」
「なんなりと …今より、ひどい状況があるのでしょうか?」
彼は顔を上げた
「有る
お前に、任務を与える
それは、お前が終生、アクニンを演じこれからも変わらぬ態度で皆の前でいることだ
今後私から差し出される要件を、全て飲むことだ」
「私を…お使い下さると…」
それは、むしろ光栄なことのように思えた
神様は、彼を哀れに思われた
なぜなら、彼はまだ目覚めていなかったが、前世は聖パウロで、熱烈なクリスチャンであり、ただ今世では苛烈な務めを果たすため、わざと神様にこのような人生を配置されたからだ
彼なら、どのような過酷な苦行にも耐えるであろうと、見定められ、神様は彼に○○○をつぶす役目を与えられた
…ミロクと会うことによって、彼の心が変わり、彼の背負う立派なバベルの塔が崩れ去るように、くさびを打たされたのだ
それは、今は単なる地面の亀裂であるが、数年後には様変わりし、徐々に瓦解していくはずであった
…神様は彼に、今後いかなる命令にも従うこと、という約束を取りつけさせ、彼女と会うことを許可された
なお、死ぬまでアクニンの役を演じるということは、その方が彼の周りの者が疑わずについてくるからである
もし改心した所を見せると、老齢なのでボケたかと思われ、かえって人が離れてしまう
それよりは今のままでいるように見せかけて、陰でひそかに良い改革をしていくように、神様は彼を使っていく予定であった
そのためには、彼は人には言えない苦悩や、胸が張り裂けるような思いをすることになるのであるが……神様は、それもご存知であった
(という、私の説ですね)
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