千葉チャプターメンバーによるコラム。
「マイメモリー」はVOL3となりました。
今回は、いつもチャプターツーリングの最後尾で
皆さんの走行の安全を見守ってくれている三村さん
(白銀のFLHTC)の登場です。
マイガレージに続いての投稿となります。
今回はどんなお話をしてくれるのでしょう。
では、お楽しみに。
「2012年」の『夏の熱い思い出』
皆さんは「1903年の歴史上の出来事」といったら何を思い浮かべるでしょうか? 「ハーレーの創業」を思い浮かべる人はたいていハーレー乗りでしょうね。
「1903年」はライト兄弟が有人動力飛行に世界で初めて成功した年です。
私は今年の夏、金属の飛行機模型製作に没頭しました。上の写真は真鍮製の1/72スケールの『ザ・フライヤー/ライト兄弟1号機』です。
このほかにも30点程の作品を製作しました。レオナルドダ・ヴィンチのプロペラやグラフ・ツェッペリンの飛行船、飛行機ではフォッカーDr.1(ドイツ)、スピリット・オブ・セントルイス(アメリカ)、リリエンタール標準機(ドイツ)、ブレリオ?(フランス)、サントスデュモン(フランス)、エアコDH2(イギリス)、エトリッヒ・タウベ(オーストリア)、アントワネット(フランス)、ライトベビーレーサー(アメリカ)、ジービーレーサーR-2(アメリカ)、ユンカースD1(ドイツ)、郵便飛行機40型(アメリカ)、19世紀から20世紀前半の空の乗り物を中心に製作しました。ガレージのコレクションにと次から次へと没頭して製作してしまいました。増築したばかりのガレージですが、飾る場所がなくなりそうです。
写真の作品を企画開発したのはエアロベースという模型会社です。模型会社といっても『岩見慎一』さんが一人で模型キットの企画・開発・卸売りを手がける和歌山県の個人企業です。
私はこの金属模型の精巧でシンプルで可愛いところがすっかり気に入ってしまいました。
そこで、開発者の岩見さんにガレージに飾った作品の写真を手紙(模型キットの感想)とともに送りました。合わせて「ハーレーエンジン模型を企画開発してほしい」と御願いしました。
すると、岩見さんからお礼のメールとともにハーレーのエンジンキットの完成品を送ってきてくれました。組立にはエンジンの構造を熟知している人でも3日は掛かりそうな1/6スケールの精密なエンジンキットの完成品です。
写真がパンヘッドエンジンです。購入時の箱や組立図、予備部品等全てを送っていただきました。20年ほど前に販売されていたもののようです。実に精密に作られており、組み立て前の部品数を数えてみると374個ありました。
マルシン工業『1948年パンヘッドエンジン』調べてみると、現在は製造されておらず大変貴重なものであることがわかり「びっくり」また、本物を1/6スケールで忠実に作られていることにも「びっくり」でした。ボルトナット類は肉眼では種別が出来ない大きさです。
岩見さんにこんな高価なものをいただいてはいけないと連絡すると、「飛行機模型製作の勉強に購入して組み立てました。倉庫に眠っているよりハーレーの好きな方が持って飾っていただいたほうがいいので」ということで譲り受けました。
下の写真は、これも何かの縁で、私が知人より譲り受けてコレクションしていたパンヘッドエンジン[1948-1965]のダイキャストでアメリカ製です。こちらは1/8スケールで木製台座に固定され、裏にシリアル番号(シリアル番号:05181/10000)が刻印されています。
今年の夏、ハーレーが縁で新たな出会いがあり、違う分野の方と親しくなることが出来ました。私の田舎(三重県)と岩見(和歌山県)さんの住いとは隣なので近い将来、岩見さんをお尋ねしたいと考えております。
「空冷エンジン」だけに、2012年の「夏の熱い思い出」でした。
Photo/Text by Three village