それは、週末の冷たい雨が降り出した夜の出来事でした。
私が、事務所で残業をしていて、そろそろ日付が変わろうかと言う頃です。
静まり返った廊下の方から、何かの物音が響いてきました。
その日も、在宅勤務が日常化して、出社しているのは数人でした。
それも、私以外は退社して、鍵を閉めたので外からは入れないはずです。
でも、物音はだんだんと大きくなってきたので、廊下に出てみました。
どうやら、それはトイレのドアを叩いてる様な音でした。
トイレに近付くと、「カミくれぇ、カミくれぇ・・」と、人の声も聞こえてきました。
紙は、常に予備が用意されているのに。誰だ、こんな時間に?
そう思いながらも、音と声のするドアの前に行き「紙は、有るでしょう?」と、聞くと、
「この紙じゃない、この髪だぁ!」と言うと、ドアを開け、私の髪を”むんず”と掴みました。
それは、それが気になるお年頃??の専務でしたぁ。 終わり。
・・・申し訳ございません。フィクションデス。<(_ _)>