人がいっぱい詰まった電車の中では、
人間が持つ何ともかわゆい風情を、目の当たりにすることが出来ますね。
それは、たまたま乗り合わせた時の出来事です。
始発駅ですから、
まだ発車時刻までには少々お時間があり座席はがらがらでした。
ある中年の仲の良さそうな御夫婦が乗ってきました。旅行からの帰りかな?
旦那様は両手の荷物を網棚に乗せ、やっと落ち着いたと腰を下ろし・・
後から乗り込んだ奥さんも、座れるのね~って感じで旦那さまのお隣に。
暫くして旦那様なにを思ったのか、あっちこっちのポケットを探しはじめ、
切符を持っていないことに気づいたようです。
奥さんに切符は?と聞き・・
持っていないわよ、改札口を出るときに取らなかったの?・・と奥様。
俺は両手に荷物を持ってるんだ、どうして取れる?
ちょっと迷ってたお二人でしたが、
荷物を持ち直すと電車から降りて行きました。
たぶん、駅員さんに事情をはなしに行ったんだと思います。。。
程なくしてお二人帰ってきました、なんか険悪ムードいっぱいです。
再度荷物を網棚に乗せ、こちらにチラッ視線を向けドカッと座る御主人様!
でも、おかしいんじゃなぁい・・?っと負に落ちないのか
愚痴を言いながら座り込む奥様!
こうゆう場合って、女性は周りを気にしないんですよね(笑)
でも、おかしいんじゃなぁい・・?
切符を取らないと、次の人が改札口に入れないわよ・・云々・・・
荷物を持ってるんだ、どうして取れる!の一点張りの御主人様。
発車時刻とともに電車はゆっくり動きだしました。
奥様、これじゃ拉致が開かないとしばし切符はどこかに、話題を変えたようです。
今ごろ気がついても遅いんだけど、
そう言えば、私も切符を何処に入れたんだっけ・・と
かばんの中をごそごそ探し始めた。。あれっ?ないない!あれ~~っ??
がさがさ・・ごそごそ・・・あったあった!ポケットに入れてっと・・・
あまり話題が変わっても和やかムードにはなかったけど、
奥様は、外の景色を眺めて気を落ち着かせているようでした。
そんな時によせばいいのに、旦那様が話をぶり返しにかかったのでした。
双方に言いたいことがあり負に落ちない様子です、
どっちが悪いのかどうかはわかりませんが、奥様が折れているようです。
おもむろに旦那様は、黄門さまの印籠じゃありませんが
ポケットから切符を取り出すと奥様に手渡し、
今度はちゃんと渡したぞっ!っと、念を押してチラッ!
はいはい、私もしっかり見ましたよーなんてことは言わないけど、
思わずうんうん!って、頷きそうになりましたね(笑)
さて私と降りる駅が同じだったようで、
御主人様は、意気揚々と両手に荷物を持って降りる準備です。
しかし旦那さまの切符も握りしめた奥様は、ドアが開くやいなや
先になって降り、さっさと歩いて行ったことの速さったら・・
旦那さまも負けじとついていったようですが・・はてさて・・・・・
私といったら、ポケットの切符をしっかり確かめつつ
今から見に行くOSKの舞台に思いを馳せて、
夢うつつで乗り替えの電車を待っていたのでした。
ちゃん ちゃん !
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