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つくりたいもの 2

Takanawa024

以前  つくりたいもの という事を書きました。

「なんだかいいな」って思ってもらえるものをつくりたい

と書きました。

「 なんだかいいな 」 というのは、自分自身が感動するものでもあります。感動・・・?っていうほど大きなものではないかもしれません。大きな感動は、ずっと心に残るものだし、その人に大きな影響を与えるものです。でも 「なんだかいいな」 というのはもっと小さい・・・ いや、本当は普段気にもしない事なのかもしれません。



故郷がある人がうらやましいです。故郷の姿、環境、人々・・・ 大人になって、または故郷を出て別の街で暮らし始めて、その良さや意味に気づく事もあるかもしれません。熟成されて出てくる良さ・・・ そんな事が、「 なんだかいいな 」と共通するように思います。(もちろん、育った故郷を消したいと思う人もいるでしょう。)

私の故郷は東京です。といっても今の東京はあまりに変わり過ぎて、わずかな部分でしか、「故郷」としての姿をとどめていません。自分の中で、「故郷」としての東京は、映画「Always 三丁目の夕日」から少し進んだ昭和40年代。

子供時代、「近所」 が自分にとっての『世界』でした。映画のような世界。リンクした『三丁目の夕日』の音楽を聞くと、せつなく・・・ そして、温かい気持ちになります。

家も街も粗末でした。でも、家も街も、そしても人も・・・ みんな生き生きとしていました。夕焼けの空は大きく、近所の風呂屋の煙突のシルエットが心に残っています。それが、私の原風景。便利なものはあまりなかったけれど、それで楽しく暮らせました。もちろん過去の話で、美化された記憶 であるかもしれない。それは、否定しません。

現在の家は、街は とてもきれいで高機能になりました。しかし、それが美しいのかどうか・・・。白く強い光を放つLEDに変わった外灯に いまだになじめません。

バブルまで経験し 『いい時代』 を過ごした我々の世代は、今の若い人達からすれば 異次元・異人種 なのかもしれません。でも 『つながり』という事がとても意識されるようになった今、特に若い人達が、真面目にそれに取り組んでいるように思います。昔、隣人がとても近い知り合いのようで 今からすればバカみたいに親身になってくれていた事に通じるような気がします。全ての物事は進化します。でも、DNAのようにずっと潜在的に変わらないものもあるでしょう。人類、あるいは日本人という大きなくくりの中にも、一人の「ひと」の中にも。。

時代の変化や流行によって変わる事なく 「ひと」を黙って包む事のできる場をつくりたいと思います。時間がかかるかもしれないけれど、ふと気付いて 「 なんだかいいな 」と思えるものを。。もしかしたら、それはずっと後になって 記憶 の中での事になるのかもしれないけれど・・・

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写真は、高輪の家R の階段上部に作った小窓。高輪の家Rの個人的趣味的に気に入った写真の第3回。

もちろんそこに窓を作った理由はあるのだけれど、こうゆう小窓に惹かれるようになりました。小窓から、ぼっ と灯りがこぼれる姿が なんだかいいな と思います。
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