千住宮元町での打合せの帰り、北千住駅を越え、東口の街を歩いてみた。
北千住駅の南にある大きな踏切を渡るとその先は、桜並木のある道路。春にはにぎわうのだろう。
1枚目は、その道路に面した「中村ビル」1階のお店。なんのお店かわからないけど、渋い色の木製のフロント。
好きですね~この感じ。
「中村ビル」・・・なんという事はない感じのビルだけど、こういうビルはリノベーションしがいがある。すごくいいビルになる・・はず。
(設計のご相談、待ってます。)
電機大学。
この大学が移転してきた事が、北千住が大きく変わった原因。駅前が、ビル街のように変わり”キレイ”になってます。
個人的には別に何も思う事は無し。ただ、街を変えた事の意義は大きく、その功績・・は素晴らしいと思う。
反論される方も、もちろんいると思う。でも「変わらないければ」いけないと思います。
小学校のプール
今時、こんなにオープンなのは珍しい。良い意味で下町のみんなで見守る事が残っているんだろうか?・・・
駅前は再開発され、大きな街区を区切る道路は整備されてはいるが、一歩その中に入れは、このように細い路地の両側に小さな家がびっしり建っている。
生々しいですよ。でも、なんというか、決してイヤではない。「生きる」っていうそのままがあるような感じがして、ちょっと気の張った感じと、だからこそ『お互い様』でやりくりするような”おおらかさ”みたいのを感じる。もっと言えば「生きる強さ」みたいのがあるような気がする。
路地
理由もなく通りたくなる。
住宅地の中の教会。
この街のよりどころなのか?
学園商店街?
駅から真っすぐ東に伸びる商店街はにぎわっているが、途中から南に折れると、このような感じ。
寂れてる?何も無い?
いや、いいんだと思うんですよ。「何も無い」って感じ。だからこそそれを自覚し、なんでもやればいいと思う。
せっかく大学あるんだから、起業するような人材に格安で貸してみるとか・・・商売をしたい若い人に貸すとか・・
やってみたらいいと思うんだけどな。。
めいっぱい建つ家と小さな余白にできた庭・・・
ど根性庭
最近こうゆう小さな緑とか庭が目に付く。大きくキレイな庭のある住宅地は、それで素敵なんだけど、どんな密集地でも、人には庭(小さな緑)が必要なんだろうね。プランターボックスや鉢植え並べるのも”庭”。それが・・
ど根性”庭”
素晴らしき普通の家
ごく普通の家。こういう家はほんとに素晴らしいと思う。その昔はここにも”ど根性庭”はあったのだろう、小さな庭があればこの家は、何倍にも魅力的になる。
2階の角の窓と庇の感じが好き。
これも、ごく普通のアパート
でも、とっても素直な作りで、とっても好感が持てる。
ほんとうに”無理”してない。それがいい。なぜいいかと言えば、なんでもできるから(←リノベーションする意味で)。
現在は1階2階とも2部屋。それをメゾネットにして、お店や工房など、職住一体の家にしてもいい。
風呂なしか?近所に銭湯があるといいな~
鉄板の波板の外壁。
ツギハギで補修してあり、パッチワークのよう。意図したわけではないこうゆうものが、素晴らしい質を街に与える。
隣が建て変えてしまったために見えるようになった外壁。
以前はびっちりギリギリに建っていたから見えなかったもの。よく作れたものだと感心するばかり。
このシンプルな玄関ドアと欄間と庇が好き。これも意図して作ったわけではないはず。でもモダンに感じてしまう。
波板の鉄板。
塗装なんだかサビなんだか。おみごと!
店名 さん角
想像が付くように・・・・
三角の建物だった!
こうゆうのは ど根性建築 というのだろう。さらに三角の先端にやはり ど根性庭。
完璧!
建物を使う人に拍手!
うろうろ歩き回る事、小一時間。。
そして道に迷う。
写真は 日の出町団地(UR)
団地好きとしては興味あるんだけど、疲れたのでスルーしました。
**
戦後、から高度成長期に地方から移り住んだ人がたくさんいたのでしょう。
その人達が工場などで働き、日本の経済を支えてくれた。
小さな家が密集し、きっと、建築的には無法地帯のようなところだったのだと思う。
でもそれが、活気ある町を作っていたはず。
今は、高齢者率が高いと思うので、もうそんな活気も感じられないが、少しずつ代が変わり家も建て変えられていて、これからどういう街並になるのかわからないけど・・・若い人達の定住が進んで、また町のにぎわいが戻っていく事を期待したい。
人間関係(家と家)の距離の近さは、すごくエネルギーがいるが、それはそれでヒューマンセキュリーティとなり、安心できる町なのかもしれない。