Home Room ・シンプルな暮らしと家

年季者

年季者 ねんきもの

辞書によると「年季奉公する人」とあります。
年季 とは「奉公人を雇うときに約束した年限」とあります。
ようするに、小僧さんが仕事について一人前になるまでの期間と言う事ですね。
しかし・・
年季がはいる という言葉は「長年そのことに携わっていて、熟練している」ということです。
つまり、親方・熟練工・ベテラン ということです。

先日、(たぶん)50代の人と話をしました。
その方は、ある業種でずっと仕事をされてきた方で、話していてとても安心を感じます。
『この人にまかせれば大丈夫だ』そう思ってしまうのです。
今の日本では不景気のせいもあるけれど、事業の効率化などで、中高年の雇用が厳しいです。50代でリストラ・・本当に厳しい、つらい、悲しい。。そして、腹立たしい!
スキルだアウトソーシングだ・・全く意味わかんない!
なんだかそうゆう言葉さえ知らないと、この企業社会には入れない気になります。

建築もそうですが、世代ごとに作り出すものの質が違います。若い世代のモノは、やはり若々しさや勢いがあります。でも、ちょっと質感が薄かったりします。そうゆう時に上の世代の人が加わる事で深みが出て来ます。個人差によるけど経験して積み重なった感覚ですね。
だから、年配の人の経験はとても重要です。そうゆうスキルは資格だけの判断では、できません。
私が話した方のもっている安心感は、永年の蓄積からきたもの。

中高年の、特に高年の人達を、「年季が入った人」ということで『年季者』と呼びたいです。
ある企業は社員の事を「人材」と言わず「人財」と言うそうです。まさに財産ですよね。この国にとっても。。

頑張れ!中高年!!

でも、自分も、もうその域に入っているんだろうなぁ~

コメント一覧

アツシ(nmSTUDIO
しださん、お返事ありがとうございます。
http://nmstudio.bnnm.net/
とてもよいお話だったのでブログの記事にリンクさせていただきました。

>まわりを見向きもしないで突っ走る時代は終ったのです。(と信じたい)
>グローバルの時代と言ったって、この日本がわれわれの原点。
>その日本が本当の意味で豊かになるのはこれからです。

全くその通りだと思います。
別のプロジェクトで、とある埋立地の30年後を提案するというのをやっているのですが、
これから日本はどこへ行くのだろう…と考えこんだりしています。
どこを見ても迷走している感が…。。
しだ
あつしさん、はじめまして。
> 築70年くらいの古民家を改修しています。

すばらしい経験です!
「年季」をひとつひとつ味わいながら、その家にもう一度、命を吹き込んであげてください。

> 施主の方と一緒に作業をしながら話してたのですが、
> 「昭和を過ごした人間がそれを否定し、
>  平成を過ごす人間がそれを愛する…」

本当にいつどこでそうなってしまったのでしょうね。。
あまりに激しい時代の変化のためなのでしょうか・・
まわりを見向きもしないで突っ走る時代は終ったのです。(と信じたい)
グローバルの時代と言ったって、この日本がわれわれの原点。
その日本が本当の意味で豊かになるのはこれからです。
あつしさん達の活動がいろいろな人達に影響を与え、その輪が広がっていくことを期待します。
アツシ(nmSTUDIO
はじめまして。
http://nmstudio.bnnm.net/
今、ひょんなことから友人たちと勢いで築70年くらいの古民家を改修しています。
躯体自体はまさに「年季」が入った貫禄があるのですが、
いつぞやの改修で床の間はなくなり真壁の上から化粧板を貼られ…
さらには柱の下にレンガや適当に合わせられた石を置いただけという危険な状態でした。

施主の方と一緒に作業をしながら話してたのですが、
「昭和を過ごした人間がそれを否定し、
 平成を過ごす人間がそれを愛する…」
不思議な感覚です。なんか方向がずれてしまいましたが。。
しだ
refsさん
> 知合いの宮大工が 仕事がない! などの状況を見て
> 『日本の技術の低下』と
> 『伝統技術の荒廃』 想像してしまうのは
> なんとも悲しい限りです。

このままでは「ものづくりの日本」だめになってしまう。。
本気で思います。
もっと「年季の入った人」達がきちんとした評価を受け、その力を発揮してもらわなけければいけないのに・・・
それは人ばかりではなく、
モノにも家にもビルにも街にも言える事です。
ITが時代を引っ張ることは、情報が広がるということでは、素晴らしい事だけど、その反面、実体.感触・・そうゆう肌感覚が薄くなっていくように感じます。

> 『伝統』とついてる事自体が
> 大きな間違いもような気がして なりません。

伝統は生き続けてこそ伝統であり、途絶えてしまっては歴史にしかなりませんね。
建築の様式にしたって、その評価は後の世代の話であって、今、たったこの瞬間がなければ、存在しないこと。。
技術は止まってはならないことですね。

refsさんの真摯な人柄とものづくりの姿勢はとても共感でき、たのもしいです。
これからも、いいものづくりを続けてくださいね。
refs DESIGN
御無沙汰いたしております。
http://blog.livedoor.jp/refs09096905522
  年 季 者

云い響きですね。懐の深さを感じてしまいます。
若輩者にとっては いつも 熟練の職人さんが支えとなり
善いモノが出来上がっている事を 実感しております。

その気持ちが 伝わっているか どうかは 定かではありませんが
いつも 少々の無理を云っても 文句をひとつ云ってから
キッチリと 仕事をして下さいます。

知合いの宮大工が 仕事がない! などの状況を見て
『日本の技術の低下』と
『伝統技術の荒廃』 想像してしまうのは なんとも悲しい限りです。

『伝統』とついてる事自体が
大きな間違いもような気がして なりません。

長々と 申し訳ありませんでした。
また おじゃまさせて頂きますね。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「雑記 [建築的?]」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事