未体験なお菓子

コタツの上にあった菓子をナニゲに口にしたときに
その事件は始まった。

何が起こったのか理解できない。
心の準備が出来ていなさすぎる。
外見が硬く焼いたワッフルのような生地だったので
中は空洞かもしくはクリームでも巻いてあるのだろうと
頭のどこかで経験的味覚準備モード『甘味レベル小』に入っていたはずなのだが
かりっと一口噛むと準備していた通りの甘いクッキーに似た
香りと味の後に、後頭部を殴られるような衝撃的な
しょうゆ味が襲ってきたのである。
良く見ると、なんと中に巻いてあるのはしょうゆ味のおかきである。

『お菓子でお菓子を巻くとは、どういうことじゃい！！！！』
そして
『んなもん、のりでのりを巻くのと同じくらい意味がわからんのじゃ！！！』
さらに言うなら
『それは肉マンのまわりが肉だらけ、くらいタチ悪いぞ』
しかも
『食べる前に心の準備をしてください、と書いてないやないけぇ！！！』
その上
『甘いかからいかわけわからんのじゃ！！！』
ところが
『後味はそれほどわるないやんけぇ！！』
さらに
『もう一口食べてみたろやないけぇ！』
続いて
『この微妙なバランスが・・・ちょっとまったれや！！』
立て続けに
『おぉ、これはひょっとしてう・・うまいいんちゃうん！！！』
狂ったように
『表面の生地の甘さと中のおかきのしょうゆ味のコントラストが口の中で喧嘩することなく
融合して程よい衝撃と不思議な感覚につつまれたままゴスペラーズのハーモニーを楽しむか
のごとく経験したことのない既成概念にとらわれないあまからたのしい味がいつまでも
口の中に広がり続ける感覚は、まさに２１世紀最大の銘菓ではないのか！！！コレハ！！！！』

はっ、はっ、はっ、

株式会社観光堂　『おかき巻』

名前そのままやな。

わ、０時まわってる。こんな夜中にオレは何書いてるんだか。。。
ハヨネヨ。