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昭和の俳人伊藤一直の句作。

俳句集『うたたねの』より 冬の章

2024-11-08 08:40:14 | 俳句
冬の蠅追われてどこに生きてゐる    一直

掌を出せば掌に乗りもして冬の蠅    一直

逃げる性なお持ちおりぬ冬の蠅     一直

酌みおきし葡萄酒に溺れ冬の蠅     一直


冬の蠅、秋の蝶、残る蚊など、季節外れの虫を詠んだ句を多く作っている。
それらに一直独特のあわれみを感じていたのかもしれない。