俳句集『うたたねの』より 冬の章 2025-01-14 10:37:43 | 俳句 除雪車の汽笛怖るる夜なるかな 一直*除雪車(冬の季語) 一直が住んでいた借家は磐越西線の無人駅に隣接していた。 その駅はホー ムが一つしかないような小さな駅だったが汽笛や振動が聞こえるたびに私は窓の木枠につかまって蒸気機関車が停車して給水するのを見ていたのを覚えている。冬は除雪車(ラッセル車)が雪を勢い良く吹き揚げながら過ぎていくのを最初は恐ろしく、慣れてくるとかっこよく思って、来るのを楽しみにしていたものである。