今回は新たに日銀総裁として指名された経済学者の植田和男氏が、日銀総
裁として日本の金融政策を変えていくのかを占ってみました。
量的緩和を進めるための金利にどうしても注目が行きますが、通貨政策や
銀行に対する政策など、様々な経済・財政上の課題が日本にはあります。
既に厳しい状況になって行き詰まった感じの多い日本の金融政策を新総裁
の下で変えていくことはできるのでしょうか。
写真は鑑定の結果となります。
左側が結果、右側が環境条件となります。
まず結果ですが、星のカードの逆位置が出ています。
星のカードの逆位置は失望や絶望、無気力や見誤り、放棄や時代遅れとい
った意味があります。
岸田政権としては本音では大きく財政・経済政策を見直したい考えがあっ
て、今回は外部で学者から総裁を選んだのもその背景の一つでしょう。
副総裁の顔ぶれを見ればバランス感を重視したところもあります。
既に量的緩和を中心とした政策に無理が生じていて、何らかの手を打たざ
るを得ない状況と判断しているようですが、これを大きく変えることへの
抵抗感もあって、なかなかうまくは行かないようです。
また、金利を上げることはその副作用も懸念され、ここで金利を一気に上
げてしまうことも事実上難しい状況です。
市中に十分な量の紙幣があるにも関わらず、消費や投資に結びつかないと
ころに原因はありますが、これは簡単に変えられるほど条件が単純ではな
いため、しばらくは様子見をしながら少しずつ変えていく方向を取らざる
を得ないようです。
大きな失敗はありませんが、大きな期待はできないので、証券や投資市場
からの失望感や、構造的なインフレや低成長傾向を変えることも難しく、
時代遅れというワードにあるように量的緩和・アベノミクスの政策を事実
上外すまでには至らないようです。
次に環境条件ですが、隠者のカードの逆位置が出ています。
隠者のカードの逆位置は閉鎖的や陰湿、消極的や無計画、誤解や悲観、邪
推や崩壊、孤独や無神経といった意味があります。
隠者のカード自体が知恵や狡猾な姿、更に助言といった意味を持つので、
本来は学者であり実務に染まっていない植田氏を起用したことは非常に意
味のあることですが、財務省と政府の考え方、更には経済界や政界の意向
、こうした対立構造が更に大きくなっていく中で、重要なものが冷静な予
測判断であるはずです。
しかし、今は何をやっても難しい状況に入っており、単純な金融・財政の
対応では解消できません。
しかも準戦時型の経済構造、ブロック型の経済体制に進んで行く中では、
従来の平時経済政策では対応できない状況になっています。
既に外的な経済圧力が様々な形で入っている中で、日本だけの意向で経済
を論じても意味がなく、中期的な打開策をどこに置くかが焦点になってき
ます。
数年規模での経済政策が求められる中で、市中では結果を最優先とした声
も大きくなっていくでしょう。
こうした環境下で難しい舵取りを任されたのが植田氏を中心とする方々で
す。
選択肢としては悪くはないはずですが、いわゆる抵抗勢力や強過ぎる社会
情勢の変化によって、経済政策自体を大きく見直すべきところにあります。
まだまだ、それを許さない、時代遅れの発想で物事を考えてしまう政治家
や経済界の重鎮も多く、植田新総裁の前途は非常に厳しいものになるにで
はないでしょうか。
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