30日
男女が日の丸を挙げた昨日の柔道には数多くの賛辞が寄せられてる。
ウルフ・アロン選手には膝の怪我に耐えじっくりと責め、延長になればなるほど粘りが出る為に、延長のウルフの異名も。
中継のアナウンサーの『ウルフタイム』は試合後トレンド入りしたらしい。またこれからは残業時間をウルフタイムと言おう等の勤め人の声も。
21年前に井上康生現監督が優勝し次の大会では井上選手は2回戦敗退の憂き目に。以降多くの選手が臨んだが全員世界の高い壁に阻まれていた。
今大会のウルフ・アロン選手は落ち着いた試合運びで過去に対戦苦杯を舐めた選手を研究しつくした対応で相手の技を封じ一瞬の隙に必殺技で頂上を極めた。
『蟻地獄』倒されればあっという間に引きずり込まれる濱田選手の寝技を言い表した見出しが。
そして畳を降りるまでガッツポーズも笑顔もせず、相手への配慮を忘れない濵田選手の姿には賛辞が多くてる。金メダル獲得を讃える声の他、「敗者への配慮お見事でした。さすが日本の誇り自衛官アスリート!」とそのたたずまいに対する称賛の声が寄せられた。これまでの勝者の中でも一番ともいえる『礼に始まって例で終わる』武道の作法をきっちり実践していたと感じるのは私ばかりではないようだ。
今大会柔道競技だけは中継を殆ど観戦。スピーデイな軽量級、力感豊かな速攻の中量級、そしてどっしりした中にスピーデイな動きが共存する重量級、どのクラスも一瞬の隙に必殺技が勝敗を決める醍醐味を堪能。今日は無差別級だが世界の壁を越えられるか・・・
女子曽根選手は対戦相手より低い身長にも拘らず果敢に攻め続け決勝まで一気に勝ち上がった。決勝の相手キューバの選手とはその対格差は半端ない。しかしひるむ事無く攻め続け相手に指導がたて続けに入った。相手選手も何とかしようとはするが曽根選手に通じる事無く三度目の指導で、曽根選手の反則勝ちになり、4大会ぶりの無差別優勝で今日も日の丸を揚げる事に。
男子は原沢選手は準決勝で優勝した選手と対戦し健闘空しく一本負け、3位決定戦では今大会3連覇を逃したフランス選手と対戦指導3個で反則負けとなりメダルを逸した。