3月12日(月)KWA主催のスキルアップ研修が大和市文化創造拠点・シリウスで行われました。
当日の研修内容は①健康維持・増進・未病対策②ウォーキング・運動中の水分補給③イベント企画におけるリスクマネジメントについて④KWA平成30年の道筋を考えるの4つの講演でした。
参加者は全体で85名、HWAからは幸田、平澤、鎌田の3名が参加しました。
今回の研修のうち①の健康・維持・未病対策について、当日、「財団法人かながわ健康財団の方から講演いただいた内容及び県のHPを参考にしながら鎌田が加筆・整理してみました。少しでもお役に立てれば幸いです。今後4回に亘って掲載して行きたいと思います。
「未病」という言葉を御存じだと思いますが、でも「未病」って何?という方も多いのではないでしょうか? HWAの会報の表紙の題字の右に「ミビョーナとミビョーネ」のステッカーに『未病改善で健康長寿』とあります。さらに各ページの下には、「HWAは神奈川県のかながわ未病改善協力団体です」とあります。また、KWAの「かながわを歩こう」にも『未病改善で健康長寿』と大きく載っています。
「未病改善協力団体」については後でふれますが、まずは「未病」と「未病改善」について書いてみたいと思います。
未病とは
安静時に平熱よりも1度高い熱があればそれはきっと病気なのでしょう。しかし0.8度なら? 0.5度は?実は人間の体の状態は「ここまでが健康、ここからが病気」と明確に区別できるものではありません。そしてこの健康と病気の連続的に変化する状態を「未病」と言います。
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神奈川県の平均寿命と健康寿命の比較(平成22年)
近年は生活習慣病や老化に伴う虚弱化が大きな問題となっています。高齢になっても健康的で自立した生活ができる「健康寿命」を延ばすことがこれからの課題となっています。そのためには病気になってから病院に行くのではなく、その前に「未病」を改善することで病気自体を防ぐことが大切なのです。
みなさんはこんなことを感じたことはありませんか?
・日常生活で疲れやすい・食生活がとても乱れている
・運動不足を感じている(みなさんはウォーカーだからこれはないですよね)
・風邪をひきやすい ・夜ぐっすり眠れない ・手先、足先などが冷え 等々。
県のHPには自分が今どんな状態にあるのかを診断できる「未病チェックシート」があります。「頭が重い」「目の疲れが気になる」「急にお腹が痛くなる」など23項目の質問に答えるだけで未病の度合いをチェックできます。ぜひ試してみてはいかがですか? 勿論、私もやりましたよ。
未病改善
神奈川県が取り組んでいる「未病」の改善策は「食」・「運動」・「社会参加」という3つの柱です。
まず「食」は、毎日の食事のこと。日々の食事に意識を向けてみましょう。神奈川県では健康にうれしい食材を使用したレシピも公開しています。
次の「運動」は、日常生活にスポーツや運動を取り入れること。歩くことが寝たきりや骨粗しょう症、また、うつ病などの予防に有効というデータもあるように、生涯にわたって健康的に生活していくためには体を動かすことが大切です。
そして3つ目の「社会参加」も忘れてはなりません。ボランティア活動、趣味、稽古ごとをしている人の方が、より自立度が高いというデータも、人との交流が健康的な暮らしをもたらすことを証明しています。未来へ向けて一歩ずつ、今から行動を起こすことが大切です。
3つ目の社会参加については「人との交流」ということですから、みなさんはウォーキングを通じて交流を深めていますので今回は省略させていただいて、「食」と「運動」について後ほど述べてみたいと思います。
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未病改善宣言
神奈川県は、「未病を治すかながわ宣言」(2014年1月)に基づき、高齢者等を中心に、健康寿命の延伸を図る取組みを進めてきましたが、2015年10月に「未病サミット神奈川宣言」が採択され、その実現に向け、全ての世代の方々が未病を自分のこととして考え、行動していかれるよう、新たなステージの取組みを展開しています。
そこで神奈川県は、2017年3月29日に「かながわ未病改善宣言」を発表し、広くこの宣言への賛同と参画を呼びかけています。
未病改善協力制度
かながわ未病改善協力制度は、「かながわ未病改善宣言」のもと、未病を改善する取組みを企業や団体など、幅広い主体の方々と共に進めるために創設された制度です。
当協会は、いち早くこの制度に賛同し、「かながわ宣言」が出された翌年の2015年2月に申請・登録されました。その後2015年12月には、KWAが申請・登録され今日に至っています。
ちなみに2018年2月現在、352企業・団体、11,121事業所が登録しています。
次回(次号?)以降、未病を改善する取り組みについて考えていきたいと思いますが、取り組むにあたっては「キーワード」があります。それは「生活習慣を変えれば老化や健康状態は変えられる」ということです。
私たちの病気の発症要因は、生活習慣によるものが、急性心筋梗塞で60%、肺がんで86%、胃がんで72%、大腸がんで65%、糖尿病で74%と、いずれも大半を占めています。
遺伝は3割、生活習慣が7割。私たちの病気は生活習慣によって、その多くが予防できるものであるということがわかります。
生活習慣を変えれば、老化や健康状態は変えられるのです。
―第1回終り―
第2回は「健康寿命を縮めるリスク」についてです