前々作「Worship Of Self」は今でもかなりのお気に入り、愛するLars Janssonの新作です。ちなみに前作はいまだに未チェック。この人は本当に中古が出ない(中古狙いが「愛する」とか言うな?)。
初のスタンダード集ということですが、いつもある意味スタンダード以上に耳馴染みの良いオリジナルをやっているからそんなに特別な感じは受けない。
それよりうなり声がKeith越えか?
スタンダードということで今更きれいにまとめるのもなんだからこの際好きな曲で暴れてやろうという意図を感じます。
暴れると言ってもそこはJanssonなのであくまでメロディアス。変わったフレーズやトリッキーなリズムに頼ることなく、盤石のタイム感と潤いのある音で歌いまくっています。声まで出しまくって要は気合いで勝負しています。全く問題ない、絶好調です。
しかし、個人的には実の息子(「実の」ってなんだ?)というPaul Svanbergのドラムが聴き進めるに連れて気になってきます。この人の煽りでこのハイテンションJanssonがいるのだと思うのですが、ちょっと平面的すぎるというか、空間をベターッと地べたに近い高さで覆ってしまっている感じ。そしてそこかしのおかずがいちいち効果的でない時に入ってくるというか、そんな印象なのです。ブラシもたくさん登場しますがこれもなんだかどうも、、、、スタイルが古い云々ではなく、私にはあんまり合わないと言うしかないですかね。
しかしながらJanssonのピアノは絶好調です。セッション的な勢いと、逆に単調さを露呈している気がしますが、歌っているのでやっぱりこれはこれで良いかと思います。ただし、ドラムが中盤から気になって来て、うーん、、、これはめずらしくストレスです。なんとも期待していた盤だけにややショック、という作品でした。
お好み度:●●●●● ●○○○○
1. Lover Man
2. The Masquerade Is Over
3. Hilda Smiles
4. What´s New
5. Very Early
6. Beginners Blues
7. Everything Happens To Me
8. Willow Weep For Me
9. Come Rain Or Come Shine
10. Latour
Lars Jansson-piano
Thomas Fonnesbaek-bass
Paul Svanberg-drums
2010年作品