Branford Marsalisといえば自分にとっては未だに「Engrishman In New York」のソロの人。中学生頃、HR/HMをメインに聴いていましたが珍しくSaxに耳を取られて「凄くいいなぁ」と思っていました。
こういうわけでジャズでの活動は特に追っかけていないのですが好印象な人です。
そしてこのJoey Calderazzoとのデュオは想像していたよりずっと良い。
ジャズに拘らないBranfordの音がたくさん聴けて嬉しいし、正五角形的バランスの実力者というイメージのCalderazzoもその印象はそのままなのですが、盤石の安定感と幅広い音楽性で正面からちゃんと聴かせてきます。クラシックもかなり弾く人だったんでしょうか。
特に「5」は凄いですね。Calderazzoを過小評価してました。同じ位Branfordもやらかしてますが、Calderazzoの内面に揺らめく炎そのまんまという感じのプレイには参りました。
Branfordが思いっきりshoterっぽい「4」は、本気度は伝わってきますが冗談なのか本気なのかわからない。本気でもユニーク。
アルバムの中盤は割とシリアスにクラシカルに来ますが、始めと終わりが元気に明るいのはやっぱりこの方々、というかBranfordな部分なんでしょうか。「5」なんかでも案外終わり方はケロッとしてるんですよね。
この作品はBGMっぽく聴くというよりは思いっきり大音量の方がいいと感じています。
音を上げるほど気付くし気持ちが良いです。いわゆるジャズにおけるデュオとは違いますが(そういうトラックもありますが)、個人的にはSaxとPianoによる音楽の新名盤だと感じています。
Branford Marsalis & Joey Calderazzo/Songs of Mirth & Melancholy
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1.One Way
2.The Bard Lachrymose
3.La Valse Kendall
4.Face on the Barroom Floor
5.Endymion
6.Die Trauernde
7.Hope Buy
8.Precious Buy
9.Bri's Dance
Branford Marsalis - Saxophones
Joey Calderazzo - Piano
2011年作品