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今日はZARDの43枚目となるシングルのレビューでっす。
ZARD「グロリアス マインド」
公式サイト(試聴もコチラ)
1. グロリアス マインド(★8.5点)
(作詞:坂井泉水 作曲:大野愛果 編曲:葉山たけし)
アニメ「名探偵コナン」オープニングテーマです。もはや定番でもある、インパクトあるタイトルをそのままサビ頭に持って来て、1番が終わった後、いったん間奏に入ってから2番が始まる、というちょっと変わった構成のこの曲。「悲しいほど~」「ハートに火を付けて」あたりのシングルは、ちょっとメロディーの吸引力が弱いかなぁと感じていましたが、今作はメロディーが久しぶりにシングルっぽい楽曲ですね。大野愛果さんらしいメロ。久しぶりにファン以外にも伝わりやすい、さりげなくインパクトのある楽曲じゃないかなと思います。
全体的に、ここ数年のZARDの集大成なテイストに仕上がっていますね。2番サビ前に入るピアノの音色とかも定番っぽい。葉山さん、いつもながらいいお仕事です。
2. 探しに行こうよ (2007 Version)(★7.5点)
(作詞:坂井泉水 作曲:徳永暁人 編曲:葉山たけし)
「明日を夢見て」C/Wのリアレンジバージョン。一人ユニゾン(?)が印象的だった原曲と比べて、シンプルに楽曲とボーカルを伝えるアレンジに変更。1番はシンプルに、2番以降は徐々に音数が増えていき、Cメロで盛り上がりが最高潮に・・・という定番パターンではありますが、それ故にリアレンジにありがちな違和感は全くないですね。どっちがいいかは・・・甲乙付けがたいですね。
3. 愛を信じていたい (2007 Version)(★8点)
(作詞:坂井泉水 作曲:徳永暁人 編曲:葉山たけし)
「君に逢いたくなったら・・・」C/Wのリアレンジバージョン。原曲はなんだかやたらと実験的というか、ヘンテコなアレンジだったのですが、今回は葉山さんの手腕により大幅に改良。この曲って実はこんな壮大な楽曲になれる素質を持っていたのかー。おなじみのコーラス太田さんに宇浦冴香さんまでコーラスに参加し、非常にスケール感のある楽曲になりました。僕は原曲より断然コッチ派です。
・・・・と、あえて普通に新曲が発売されたかのようにレビューしてみましたが・・・。
なぜかと言いますと、パッケージには一切「坂井泉水最後のレコーディング曲」などの煽りはなくて、普通に「名探偵コナンオープニングテーマ」というシールが貼ってあっただけなんですね、コレ。そこが実は一番驚いた所だったりする。
CDの帯とかに「オフィシャルブック「きっと忘れない」で話題になったラストレコーディングソング!坂井泉水最後のメッセージが今、ここに・・・」とか、そういう煽りがあってもおかしくはないじゃないですか。ビーイングだし。でも、それが無かった。普通にコレがそのまま生前リリースされていてもおかしくないくらいのパッケージ、そしてクオリティだった。タイアップも、過去に何回も担当したことのある名探偵コナンテーマソングだし。
というわけで、レビューも頑張っていつも通りに書いてみた。つもり。
この曲のリリースに関しては、「泉水さんが納得のいっていない形でリリースするのは良くない」「またビーイングの金儲けか」などなど、ファンの間でも色々賛否両論あるみたいですが・・・。
実を言うと僕も、「どうせビーイングのことだから・・・」ってあまり期待はしていなかったクチなんですけど。未完成じゃぁ・・・って。
でも、実際にリリースされたのは、これが製品版です、と言っても十分に通じるクオリティの作品でした。
病気の体に鞭を打って行った仮のレコーディングでも、ここまで声の調子の悪さを見せなかった泉水さん。
そして、仮のレコーディングボーカルテイクしかなくても、ここまで本来の泉水さんが目指した物に近い(であろう)形に仕上げてくれたスタッフ。
本当に、凄いと思う。
リリースが亡くなってから半年も経ったこの時期になったのも、このクオリティにするためだったんじゃないかなぁ。
だってレコーディングはもう終わっていた(これ以上無理だった)わけだし、出そうと思えばもっと早く、それこそ追悼ベストと同時期とかもっと前にも出せたはず。それなのに、半年以上経って、追悼ブーム(という表現、ちょっと嫌なんですが)も終わってきたこの時期にリリースした。それは、泉水さんが最後に残した楽曲を、最善のカタチでリリースするため・・・・だったんじゃないかな、と思いたいです。
ま、確かに追悼ライブの一部グッズの価格設定や、追加公演の多さはさすがビーイング・・・とは思いますけど、「グロリアス マインド」は、この形でしっかりとリリースされて、本当に良かったと思います。
サビの「おもいきり泣いたら 昨日までの事は全部忘れよう」ってフレーズ・・・今思うと、泉水さんが自分に(も)向けたメッセージだったんじゃないかなぁ・・・とか、深読みしてしまいます。
「いつまでも変わらぬ ココロをもう一度 君に届けたい グロリアス マインド」
泉水さんのココロ、しっかりと、リスナーに届いたのではないかと、僕は思います。
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