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原発世論アンケートと伊方町長選挙についてのご報告
2014年 1.原発再稼働を認める 171 24.43%
2.原発再稼働を認めない 188 26.86%
3.伊方町と周辺の全ての人、市や町および人の経済・社会活動、
さらに人の生活を支える動植物を完全に放射能から守る対策があ
れば3号機の再稼働を認める。 323 46.14%
・ 2014年アンケートの項目中 「3」 について。
この項目は一見すると「条件付きで再稼働を認める」というものに見えます。ところが条件は絶対あり得ない内容なので、あり得ない「条件」を満たせば再稼働を容認する、つまり「容認しない」と言っているものです。こういう表現になったのには次のような理由があります。
伊方町では(どこの原発地元でも同じだと思いますが)何10年もの間原発について表立った「反対」の意志表示をすることは絶対できませんでした。40年 近くもの間、町民は「四電王国」の安全神話にしばられつづけていたからです。アンケートに行くと「福島みたいになったら怖いけん、原発は絶対にいけん」と いう人たちが必ず「それでも自分の考えだけ言うと、町全体の経済が回らんからみんなに迷惑をかけることになる」と、答えに悩みました。
2012年のシールアンケートではシールは、原発に「賛成」・・・青、「反対」・・・赤の2通りだったので、本心では反対だけどその意志を出すことはできない、かといって、賛成とも言えない、という町民が参加をあきらめました。
今回のアンケートでは、上に説明した考えをもつ町民の数を表に出すために項目3を設けました。項目2の「認めない」を選ぶことができなくて、項目3に行き、 文の最後が「認める」となっているので「これならええわい」と、3を選ぶ町民が圧倒的多数を占めました。放射能から完全に町や自分たちを守る対策があれば、という部分にすがるように、それでも「これは(実現は)難しいな」と言いながら3を選ぶのです。あきらめと祈りの混じった姿のように思いました。本当に痛々しいことでした。
アンケートでは項目3の意見が46%でしたが、結局これらの町民は、選挙では自分の思いとは別に知縁、血縁、仕事つながりで型通りに投票しました。「原発がこわい」というのは命と生活にかかわることですが、それは個人のわがままで、いわゆる「公」を重視する選挙にはつながらないことでした。
アンケートの結果を見て町民の真の意志を頼りに「再稼働慎重姿勢」の候補を立てた陣営は敗れました。もちろん選挙戦で「再稼動慎重」を具体的に掲げることは難しく、あいまいな表現の訴えにならざるを得なかったことが原因だったと言われます。
原発廃止を望む側をリードする町民の意志は固く、今後も声をあげていくということです。 一般の町民の隠れた支持を表に出すことが大きな鍵でしょう。
私たち「市民原発世論調査の会えひめ」はさらに300人足らずのお宅を訪問し、1000人のアンケート結果を得て愛媛県知事と関係する首長に提出する予定です。また、伊方町で原発について勉強会を開き、ディスカッションができる状況をつくりたいと思っています。
あらためて次回にご紹介致します。 阿部純子
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以下、アンケート用紙です。
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