6/6新刊は短編ですが、西南戦争直前に、警視総監川路利良から
同郷の若者が反乱を起こそうとするのを止めにいけというミッションを受けた2人
史実から描いています。
2人ともジャーナリストであり政治家であり、福澤諭吉の門下です。
「西郷に抗った鹿児島士族」尾曲巧著
「西南戦争と自由民権」小川原正道著
この辺りから拾いました。
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ドラマの新十郎探偵帖では、速水大警視も西郷についていくという胸熱展開でしたが
史実の方の川路さんは、あくまで大警視、警視総監の職務を遂行。
それはそれで勇気無いとできませんよね。
ーーー評論新聞、参戦する記者/止める記者ーーー
田中のいた「評論新聞」は本編シリーズでは再三出てきます。
vol.1の、横浜新事日報の編集長の友人、海老原穆がいたのが評論新聞。
vol.3では、宮崎八郎がいたのも評論新聞、参戦を止めに行った中江兆民もそうです。
「評論新聞」は弾圧せねばならないほど尖った新聞だったとは言えます。
でも宮崎のように西郷について(厳密に言うと付き従ったのでは無いですが)
参戦しようとした記者と、中江や田中直哉らのように戦争反対で止めに行った人もいた。
自由民権側として、今で言う「左派」と全く同じではないでしょうが
宮崎八郎は国会開設への焦りから参戦。
貧しい人らからの「声」を届けたかったのはあると思います。
(続く)