いむれ内科クリニック

愛知県豊橋市のクリニック
内科・感染症内科・呼吸器内科・アレルギー科

ノロウイルス迅速検査

2012-12-09 19:48:49 | 診療

こんにちは、「いむれ内科クリニック」の院長の山本景三です。感染性胃腸炎の原因ウイルスの一つにノロウイルスがあります。2012年4月からノロウイルス抗原定性検査(迅速検査)が保険でできるようになりましたが、対象患者さんが限られています。

  • 3歳未満の患者
  • 65歳以上の患者
  • 悪性腫瘍の診断が確定している患者
  • 臓器移植後の患者
  • 抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤、又は免疫抑制効果のある薬剤を投与中の患者

当院でも検査はできますが、検査結果が陽性でもとくに治療方針に変わりがありません。すなわち脱水状態にならないように水分をしっかり摂って、吐き気止めや整腸剤などの対症療法のお薬を服用します。

「感染性胃腸炎の原因がノロウイルスなら出勤(登校)停止になるので検査して欲しい」という問い合わせを時々いただきます。原因ウイルスはノロウイルスの他にもいくつかありますが、ノロウイルスなら危険、他のウイルスなら安全(うつらない)ということはなく、症状のある間は他の人にうつす危険があります。症状がしっかり治まるまでは自宅療養をお勧めします。


感染性胃腸炎流行中

2012-12-09 19:32:35 | 診療

こんにちは、「いむれ内科クリニック」の院長の山本景三です。吐いたり下痢をしたりして来院される患者さんが増えています。この病気を「感染性胃腸炎」と言います。国立感染症研究所が発行している感染症週報「IDWR」でも注目すべき感染症として取り上げられています。大方はノロウイルスやロタウイルスなどのいろいろなウイルスによる感染症です。嘔吐や下痢の他に発熱することもありますが、あまり高熱にはならないことが多いと思います。

感染性胃腸炎を起こすウイルスには特効薬はありません。抗菌薬は効果がないばかりか病状を悪化させることもあります。下痢止めの薬も通常は使用しません。吐き気止めや整腸剤などの対症療法のお薬をお出ししますので、水分を補給して脱水状態にならないよう注意してください。

また吐物や便にウイルスが含まれており感染源になります。吐物が飛び散るようなことがあればしっかり拭き取り、拭き取ったぞうきんなどはビニール袋にいれて口を縛っておきましょう。吐いた後や排便の後には水と石けんで20秒以上かけて手を洗いましょう。