いむれ内科クリニック

愛知県豊橋市のクリニック
内科・感染症内科・呼吸器内科・アレルギー科

FluMist フルミスト: 鼻腔噴霧用インフルエンザ生ワクチン

2014-12-30 10:45:48 | 予防接種

「いむれ内科クリニック」の院長の山本景三です。クリニックは12月28日(日)から1月5日(月)まで休診させていただき、6日(火)から通常診療いたします。

今シーズンはインフルエンザの流行の立ち上がりがやや早く、愛知県は12月24日(水)にインフルエンザ注意報が発令されました。当クリニックの周辺でもいくつかの小学校で学級閉鎖の情報がありました。年末年始の休みで人の移動が激しくなるため流行の拡大が懸念されます。人混みに出るときはマスクを着用したり、手をよく洗うなど予防に努めてください。

インフルエンザの予防接種はお済みでしょうか? 現在日本ではインフルエンザのワクチン製剤は3価の不活化ワクチンが使用されています。すなわちインフルエンザのウイルスをホルマリン等で不活化して、注射で投与するものです。これにはA型のインフルエンザウイルスが2種類、B型が1種類含まれています。一方米国では鼻腔噴霧用インフルエンザ生ワクチン「FluMist フルミスト」が使用でき、小児には推奨されています。

「FluMist フルミスト」は注射ではなく、鼻腔にスプレーするタイプのワクチンです。このため注射の痛みはありません。病原性を弱めたインフルエンザウイルスが生きたまま入っているので、注射のワクチンより効果が高いとされています。またこれは4価のワクチンで、A型のインフルエンザウイルスが2種類、B型が2種類含まれています。最も多い副反応は鼻水・鼻づまりで、約30~50%の方に見られます。生ワクチンなので接種によりインフルエンザ様症状を発症する可能性はゼロではありませんが、現在までに健常人で発症した報告はありません。

「FluMist フルミスト」は日本では認可されていませんが、医師が個人の責任で輸入して使用することはできます。当クリニックでも今シーズン初めて試験的に輸入して、私と家族、一部のスタッフに使用してみました。私は少し鼻水が出ましたがすぐに治まりました。日本では独自に鼻腔噴霧用の不活化ワクチンも研究されています。近い将来、注射しなくてよくなるかもしれません。


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