だいぶ前に新聞の書評に載っていて、読んでみたいと思っていた小説。
図書館で見かけたので、読んでみた。
川(利根川)の流れを変える話と、石切りの話が印象に残った。
川の流れを変えるって、発想がすごいよな。
今の東京からは想像できないけど、家康が江戸に入る前は、湿地帯だったらしい。川の氾濫もあって、人がほとんど住めるの状態ではなかったらしい。
それを川の流れを変えて江戸の町を作った。
一方で、町に水を引いて飲水を確保し、水路を開いて水上輸送を可能にしたことで交易が盛んになった。
家康が小田原でも鎌倉でもなく江戸を選んだのは、新たに作る江戸の町の姿が頭の中にイメージとしてあったからなのか?
すごい判断力。
石切りの話は、小豆島の石切り場を思い出しながら読んだ。
あんな急な斜面を、どうやって巨石を下に降ろしたのだろう?
石積みの部分も興味深く読んだ。
が、巨石好きの私としては、巨石は巨石のままで使ってほしかったな、と思う。