犬小屋の中へ

M's FORMATの更新情報や
制作日誌、映画やイベントのコラム、
身もふたもない情報を提供します。

大竹伸朗・全景に行って来たよ

2006-11-25 13:47:12 | アート
ちょっと前に、東京都現代美術館で開催されている「大竹伸朗・全景」に足を運んできました。 まず入り口で手渡されるのがA2大程の大きな会場案内。裏面には作品が印刷されており、ポスター代わりに、という粋なはからいなのでしょうか。
なにしろすごい!と思ったのはその作品の数。展示数2000点(総製作点数は3万点とか...)が全て一人の男から生み出されたもので、またスタイルもこの世にある絵画の技法をかたっぱしからチャレンジしている、というところも凄いです。 普通アーティストというと、自分のスタイルはこれだ!と決めたらそれしか作らない人も多いのですが大竹さんは違います。抽象画から具象、立体からインスタレーションと、同じ人が作ったとは思えない作風なんです。

最近ラジオの番組内で大竹さんが出演し「俺はアーティストで寡作な奴なんか認めない」と言っていましたがもう十分納得。どう作ろうとか、何を描こうと考えるよりも手が先に動いてしまうような、全く別の次元にいる本物のアーティストなのだな、と感じました。

世界各国、日本の印刷物をコラージュして作られた「スクラップブック・シリーズ」、大きな本もたくさん(重さは200kg以上もあるとか)、印画紙での効果を利用した「網膜」シリーズ、日本各地のローカル地を「塗り絵」化したシリーズなどが個人的に印象に残りました。絵本で多数の賞を受賞された「ジャリおじさん」の展示もありましたよ。とにかくパワーに圧倒される事は間違いなしです。こんな凄い方が現役で活動されているのだから、まだまだ日本のアートシーンも捨てたものではないです。恥ずかしながらここに足を運ぶまでは一連のコラージュ作品くらいしか思い浮かばなかったのですが、横尾さんと同じ位、それ以上に評価されても十分だと思いました。

あと、自分の小学生時代の絵や作文まで展示してあるのも、いいなと思いました。こういう「自分の創作物大好きな人」って好きです。あのヴィンセント・ギャロも知名度の低い時代から自分の作品を「有名になった時のため」にわざわざ高価なフィルムに納めて保存しておいたそうです。それだけ信ずるものがあったという事でしょうか。自分も学生時代の平面構成とかデッサンとか、まあ探せば残っていると思いますが...それとは別次元ですね

あと、入場される際の注意点ですが...できるだけ早く行った方がいいです!30分前とかに入っても半分も見ることはできません。自分はトータルで2時間半ほど費やしましたが、それでも足りないくらいなんで....当日はお早めに!

クリックすると大竹まことと混同しなくなるとか


「犬小屋の中へ」オフィシャルHP


最新の画像もっと見る

コメントを投稿