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取手アートプロジェクト2008

2008-11-15 01:15:39 | アート
ちょうど仕事がひと段落したので、取手アートプロジェクト2008に足を運んで来た。といっても夕方からだけど。。

場所は茨城県の取手駅からバスで7分ほどの井野団地全体で行われている。こんな遠いところに足を運ぶのはきついですが、こうしたアートイベントは昔から大好きなのでついつい足を運んでしまう。


入り口のインフォメーション。

夜5時くらいに着いたので、あたりはもう真っ暗。終了の6時まで一時間程度、ちゃんと見る事ができるのだろうか。。と不安がつのる。何しろ案内板はところどころにあるものの、照明がほとんど無いので、まさに手探り状態。しかし子供達の遊ぶ声が聞こえてくるのもまさに団地ならでは。
団地の至るところの空き部屋や施設が、アートイベントとして遣われている。普通の人が住む団地の中に潜むアートは非常にシュールで、どこかのギャラリーで展示されるよりもいっそう魅力を際立たせていた。

なんと言うか、あたりがすっかり真っ暗になっている中、団地を巡って歩いていると「地上げ屋」にでもなったような気分。この期間はアートプロジェクトのために解放されているので、見知らぬ人が平然と自分たちの団地に上がってくる感覚はかなり恐怖かと。。なんかウルトラセブンでこんな話を見た事あったような(※もちろん再放送、たしか夜の団地の話)。


団地の空き部屋が展示室になっていて不思議。


こんな風に、何の変哲もない部屋にアートが展示されている。中には子供達が押し寄せてきて、楽しくオブジェを作ったりしている作家さんもいるとか。



テーブルにおかれた手紙も作品の一部。


椎名林檎的?


こちらは夏にプールとして使用されているところを「足湯」として再利用するプロジェクト。


こちらはカフェ内。井野団地のオブジェ。


こちらは韓国の要素を取り入れた盆踊り台。土曜日にはオリジナルの楽曲で盆踊りが開かれるとか。

ちょうちんはこんな可愛い豚に。

最後にちょっとだけ話した作家さんは、朝10時に「布団ほし」を団地の住民にいっせいにお願いしてそれをドギュメンタリーとして映像に残すんだとか。それは面白い!ぜひ見てみたいところです。

個人的には、「△をたどって行き●●の脇にある扉を開けると○○を発見する」的な、RPG要素があったりするユーザー参加型のアート作品があっても面白いんじゃないかと思いました。予算に限りがあるのかもしれませんが、きっとまだまだ団地という空間を活かすためのアート、の方法論は無限にあるんじゃないかと思います。

不景気な時はいわゆる「飲む、打つ、買う」がさかんになるらしいです。人間の根源的な欲からくる賭け事や風俗産業に流れるとか。それは文化や芸術に時間を割いている心の余裕のなさの現われなのかもしれないです。
だからこそ、こういう不景気な時にアートイベントはやって欲しいと思います。こうした「団地」という限られた空間で普段ありえないアートに触れた子供達はきっと将来にプラスとまでは言わなくとも、きっと心に残る新しいものを得るのではと思いました。

今週日曜日まで開催されているそうなので、できれば早いうちに足を運んでみてください


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