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韓国のインディーアニメーション

2005-10-11 00:55:46 | 動画
先日、パルテノン多摩で開催されている「韓国のインディーアニメーション」に行ってまいりました。というのも、韓国で商業ベースにのらないアニメーションはどんなものが作られているのか?というのに興味があったのと、去年韓国旅行に行った際に購入した「マリといた夏」の作者の作品も観れるからです。今年、日本でも上映されました。映画としては短いながらも映像がすごくきれいなので、おすすめの1本です。イ・ビョンホンが吹き替えしてますね。全編通じて5分程度ですけど..。

で、はるばる多摩市まで行ってきました。感想はというと..うーん、面白いものとそうでないもの、極端だったような気がしますねー。何しろオチがなくやたら長い作品も多かったので、ちょっとブチ切れそうになるものとかもあリました。全体的に韓国の政治的な背景をもったものが多かった気がします。びっくりしたのは1995年当時、政治的な理由で収監された人々の顔をモチーフにした映像があった事。これは日本ではさすがにできないでしょう...。親族からクレームきそうだし。
あと90年代急速にすすむ資本主義化の影響をうたったものも多く、その象徴として?「コカコーラ」の缶がいろんな作品で使われていました。もちろん、ハンバーガーも..。
「マリといた夏」の監督の作品は内省的な心理描写が中心で、ダークな雰囲気は180度方向性が違って驚きました。話によるとこの監督さんは大学で心理学を学んでいたらしいです。

韓国のアニメーションというと、過去は9割日本からの輸入に頼っていたらしく、当時のオリジナル作品はどこかでみたような?作品が多かったりですが(それが逆に面白かったりとか)最近は力を入れ始めて来てるみたいです。「子供の見るもの」という位置づけはなかなか変わらないみたいなのですが、こうした非商業的な動きはこれからが楽しみですね。

クレイ・パペットアニメーションにもなかなか優れたものが多かったです。去年韓国で購入してきた「戀歌」というPV集のDVDの中に、パペットアニメーションを使ったものがあって、非常に出来がよくてびっくりした覚えがあります。シン・スンフンの「愛しても別れられれば」という曲のPVなんですが、制作費は7000万もかけているらしく、国内でアニメーションの大きな賞も受賞したそうです。興味のある人は見てみて下さい。ストーリーは韓国ものらしく、アニメといえど最後はやっぱり悲劇で終わるのですが。
このDVD、日本では「恋のソナタ」などといういかにもなタイトルと、2~3倍以上の許せない値段で売られているので、新大久保にあるコリアプラザとかで買った方がいいと思います




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4 コメント

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Unknown (チョコママ)
2005-10-13 04:53:46
MATSUMOさん、おはよう~♪



韓国漫画はやはり日本の影響が大きかったんですか?この分野でも?

いや、改めて知りました。(スゴイ!!)

あの当時、日本という国はどう映ってたんでしょうかね?数年前までは日本は嫌いという人が多かったのに今は逆に若い人達は日本好きという人も多くなってきてますものね。

いいことです。
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早起きですねー (matsumo)
2005-10-13 11:25:02
チョコママさん、おはようございます。すごく早起きですね~。まだ5時にもなっていませんが...。

韓国の昔(70~80年代)は今よりももっと反日感情が強かったようなので、日本の輸入ものだと知った時のショックはかなりのものだったらしいですね。

ドラえもんも、自分たちの国が作ったものだと思っていたらしいですから...。



韓国もいまや日本を越えるほどの映画大国ですから、今後こちらの分野にも力を入れてくるのかもしれません..。
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多摩までも! (どうげんざか)
2005-10-13 19:44:10
MATSUMOさん、こんにちは!

えらいなぁ、多摩まで小さな映画祭を追いかけて行くなんて・・・すみません、私は商業映画に走ってしまって(しかもまっしぐら!)。



韓国のアニメーションは私には未知数です。ただ『マリといた夏』の予告編を見ましたが、透明感のある画風で爽やかさを感じました。



アニメーションと言えば、押井守監督作品でも組んでいる川井憲次さんが『セブンソード』の音楽担当です。
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インディーズ系はバクチ的? (matsumo)
2005-10-14 11:22:30
D坂さん、おはようございます。小さな映画祭とか、そこでしかやらないような希少価値を感じてしまって、多少遠くても足を運んでしまったりするんですよね。実際期待以下だったりする訳ですが..。

ハリウッド大作なら有る程度の保険(?)が効きますが、こういうのって未知数ですから蓋空けてみるまでわからないんですよね。



押井守監督作品はイノセンスとかでしょうか。国際舞台で活躍される程だと、川井憲次さんもかなりすごい方なんですね。
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