いぬくそ看板の向こう側

いぬくそ看板の背景に存在する「人間ドラマ」を紹介するブログです。

大阪イベントご報告とアーカイブ配信のお知らせ その2

2023-02-23 09:54:44 | イベント告知

イベントは二部構成で行いました。第一部は以前に看板撮影した阪急沿線の紹介と解説です。スズキナオさんとの掛け合いを見ていただきたいので、こちらは配信をご覧ください。
第一部で紹介しきれなかった写真はGoogleフォトの以下のリンクに載せていますので、そちらも合わせてお楽しみください。

第二部は「いぬくそ看板ゲーム」と題して、プレゼントが当たるゲームを楽しんでいただきました。

【ゲーム1】いぬくそ看板クイズ
いぬくそ看板は「フン」とか「禁止」とか、強調したい文言を赤いインクで印刷する事が多いです。しかし、赤いインクは紫外線に弱いので、屋外に掲示していると他の色のインクより早く退色します。その抜けた部分を大喜利方式でボケながら解答していただくものです。
例えばこの看板。「犬の○○は飼い主が持ち帰りましょう」と、明らかに文字が抜けています。


この看板と同じデザインのものは同じ地域内に複数枚設置されているので、日陰で日に焼けていないものを見つけることで、答えがわかるのです。

こちらもGoogleフォトで共有します。イベント当日は時間の都合でちょっとしか出題できませんでしたので、イベントにご参加のみなさんもお楽しみください!

【ゲーム2】いぬくそ看板神経衰弱
いぬくそ看板は各市町村や都道府県といった地方自治体や公共団体が地元住民に配ります。おそらく看板メーカーが用意するテンプレートに独自の文言を追加しているのですが、そのせいで全然違う地域に同じデザインの看板が存在します。それをゲームに仕立てました。

例えば、静岡県島田市に設置されているこの看板ですが、

ほぼ同じデザインのものが、東京都町田市にもあるのです。

市も県も違う場所で同じ看板がある事に気づく事は無いと思います。いぬくそ看板としての機能は損なわれませんので、こういう事が発生するわけです。

マニアフェスタやおもしろ同人誌バザールなどの過去のイベントでは、専用のカードを作成して楽しんでいただいたのですが、トークショーではカード運用が難しいため、スプレッドシートで再現しました。ウェブ上で公開することもできますので、一度遊んでみてください。
※最初に表示されるシートのリンクをクリックして画面遷移すると看板写真が表示されます。遷移先の「戻る」リンクをクリックすると最初のシートに戻ります。

自分の好きなこと・熱中することを観客の皆さんの前でお話する機会はめったにありません。またトークショーの機会を作りたいと思いました。今回来られなかった方も次回は是非起こしください!!

大阪イベントご報告とアーカイブ配信のお知らせ

2023-02-20 19:43:04 | イベント告知
大阪ロフトプラスワンウエストで開催したイベント「いぬくそ看板ナイト ~阪急沿線編~」は、2月17日(金)に無事終了いたしました。

イベントのご提案をいただいたロフトプロジェクト大江さまを始めスタッフの皆さま、ゲスト出演いただいたスズキナオさま、そして会場に起こしいただいた皆さま、配信をご覧いただいた皆さま、本当にありがとうございました!大阪で最高に楽しい夜を過ごす事ができたと思っております。

このイベントに来られなかった方、配信をオンタイムでご覧になれなかった方、あきらめるのはまだ早いです。配信アーカイブを3月3日(金)までご覧いただく事ができます。以下のリンクからご購入ください。

イベントの模様をお伝えしたいのですが、ぼくとスズキナオさんとの掛け合いは配信をご覧いただくのが一番面白いと思います!そこで、イベントでお伝えしきれなかった事をご紹介します。

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■大阪のいぬくそ看板の「今」
大阪は人情の街。人と人が近く、いぬくそ看板にも距離感の近さが感じられます。皆さんにもご覧いただき、人間ドラマを感じていただければ幸いです。こういうものはライブ感が重要と考え、イベント当日2月17日の大阪市内を30kmジョギングしていぬくそ看板風景を撮影しました。

撮影場所は大阪環状線沿線です。スズキナオさんとお話するにあたり夜行バスに乗っておきたい想いもあり、前日東京発の夜行バスに乗り大阪梅田で下車。10時くらいから4時間ほど走りながらの撮影でした。


まずは東成区内の看板です。フェンスに紐で掲げられている手づくりの温もりが溢れる様子に心打たれます。街の美化に対する意識の高さは街路の植栽からも見て取れて、住民たちが設置したであろうプランターが目を引きます。アロエを植えるのも関西特有の文化ですよね。


続いて都島区内の看板。イベントでも言及したのですが、大阪は坂が少なく自転車移動に便利な街です。自転車置き場におけるいぬくそ放置の被害も深刻であろう事が想像できます。整然と並べられた自転車にも大阪人の合理的な思想が息づいています。


北区内の看板。壁や塀、道路の構造物に直接貼り付けるのではなく、掲示板を利用して啓発しているところに街の美化への意識の高さが感じられます。大阪天満宮のイベントのポスターにも地元愛が感じられますね。


港区内の看板。ナイトスクープのロケで使われそうな公園のグラウンドです。複数の看板を設置して厳重にするのではなく、1枚の掲示を効率よく目立たせるスタイルは都会的に感じますね。


掲示物に着目しましょう。ワンちゃんの立ちション姿は衝撃的ですね。ワンちゃんの自発的な行為ですが、しつけも含めて飼い主の責任という事が伝わってきます。

2023/2/23追記:当日撮影した写真をGoogleフォトで共有しました。こちらもご覧ください。

4年前にも大阪市内のいぬくそ看板を観察していたのですが、関西万博への準備が進み、コロナ禍で衛生観念が厳しくなり、社会の変化が反映された姿が印象的でした。イベントで行った「いぬくそ看板ゲーム」の紹介は次回の更新時にします。

大阪でイベント開催&冊子頒布情報

2023-01-28 21:05:38 | ブログ概要
大阪でイベント開催します!

いぬくそ看板ナイト〜阪急沿線編〜
時:2023年2月17日(金) 開場18:30/開演19:00
所:Loft PlusOne West
  大阪府大阪市中央区宗右衛門町2-3 美松ビル3F
観覧チケット:前売り¥1,500/当日¥2,000
  (要1オーダー¥500以上)
配信チケット:¥1,000/特別応援チケット(チップ付きチケット)¥1,500
チケット購入や詳細は以下リンクからお願いします。

以前、当ブログで関西方面の事を取り上げていましたが、私が実際に関西方面で行うイベントは今回が初めてです。しかも私がメインのイベントになりますので、思う存分お話できると思います。10年以上暮らした京阪神の思い出とともに語らせてもらえたら幸いです。


かなり久しぶりのブログ更新ですが、新刊の紹介を忘れていました。西武鉄道の沿線文化をいぬくそ看板風景を通じてお伝えする素敵な冊子ができました。こちらもぜひチェックしてください!

【マニアフェスタVol.5特集】いぬくそ看板紹介④ 千里線

2021-03-28 15:04:22 | 背景は電車
新刊「いぬくそ看板観察報告 第001号」のテーマである阪急電車。阪急沿線のいぬくそ看板風景から厳選した珠玉の一冊だが、千里線は紙面の都合で載せられなかった。代わりに当ポストで紹介する。

ライブ配信でお伝えする予定だったが、環境整備の都合でブログでの発表とする。看板風景探索の道程は上記のYouTubeを参照されたい。

■大阪府吹田市~大阪市東淀川区~北区 2017年11月25日撮影
北千里駅からジョギングスタート。北千里駅は自動改札発祥の地。鉄道文化のパイオニアとしての阪急の一面を見る。

阪急電車唯一の山岳トンネル「千里トンネル」。トンネル入口の銘板には「水餃子に飽きたら焼き餃子にでもすれば良い」といった内容の漢文が書いてあると思われる。と、書いていて気づいたが、銘板が取り外されている。

阪急吹田駅にほど近い住宅街の風景。看板の主婦風の女の「主婦度」の高さは、お侠な左足の上げ方にあるのだろう。犬の困った表情も興味深い。線路沿いはクルマの通行に不便な分、散歩に適した環境だ。吹田の広くて快適そうな住環境において、相棒 -INU- は重要。この看板一枚で、吹田の豊かな生活を想像できる。

吹田駅に近づいて現れた去渉の商店街。国鉄民営化でJR側の吹田駅が便利になったからだろうか。阪急側の商店街は寂しい雰囲気が漂う。静かだから犬のお散歩には向いているのかもしれない。

犬の散歩道に最適な線路沿いは、犬のトイレではない。この看板はトイレで用を足すだけに留まらず、新聞まで読んでいる。相当賢いワンちゃんである。通り過ぎる電車も吹田駅に入線するために速度を落としているので、心理的な圧迫感が小さい。

神崎川を渡る手前、吹田市内の端の風景。吹田の犬は賢く、便座に腰掛けて新聞を読むだけではなく、人語をしゃべるようだ。手作り感溢れる看板にも設置者の表情が出て趣深い。


神崎川を渡った先の大阪市東淀川区。歯キャラがワニ。街場の違いが明確に出ている。

タカラブネ。京都発祥の洋菓子店で、シュークリームが有名だった。運営会社のタカラブネは倒産し、今はスイートガーデンという会社が運営しているそうだ。ちなみに、写真の店舗はだいぶ前に閉店していたようで、スイートガーデンのサイトに載っていなかった。

ケルベロス少女。正体は左右を見て道路を渡る子どもを模したものだ。この看板、大阪だけに存在しているわけではない。東京大田区内でも同じものを目撃したことがある。時空を超える体験は、路上観察ならではのものだ。

阪急電車は淀川を渡った先で地下に進み、天神橋筋六丁目駅で大阪メトロ堺筋線に乗り入れる。地下鉄開通前は天神橋駅という高架駅があり、そこが終着駅だった。トンネルの入口の銘板には「水餃子に飽きたら焼き餃子にでもすれば良い」といった内容の漢文が書かれていると聞いた事がある。

ジオタワー天六ビル。名前からもわかる通り、阪急系列のタワーマンションだ。昔、ここに天神橋駅があった。駅ビルは駅廃止後も存在し、貸しビルとして使用されていた。解体前に私も写真を撮ったのだが、写真が見つからない。グーグルで検索していただければ往時の面影がわかるかもしれない。

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阪急千里線のいぬくそ看板風景の紹介は以上である。冊子にまとめるか、トークライブをするか、あるいはコロナが収まればイベントの場でお話するか。風景写真が少ないため、機会があればまた訪れたい路線である。

【マニアフェスタVol.5特集】いぬくそ看板紹介③ 京都線 その2

2021-03-28 14:53:58 | 背景は電車
京都府京都市西京区 桂駅付近 2011年6月8日撮影
桂には足掛け6~7年ほど住んでいた。最初は新卒で就職した時、次は起業に失敗してアルバイト生活をした時。桂には馴染み深く、話題に事欠かない。

思い出の一枚。長く住んでいた桂の思い出がコレというのは寂しいが、一人暮らしだったのでイベントごとに写真を撮る事が無かったのだ。
「止めたらアカン!」クルマがヒトを怖がるという、このテの看板としてはアベコベに感じる構図。「アカン!」と強く出るあたりに京都線の半球における異質さを感じる。神宝線なら「あきません。」みたいに、ちょっと上品に書かれるだろう。

京都線の印象的な風景として、河原町阪急百貨店の待ち合わせ場所「世界地図」がある。阪急百貨店は既に閉店しており、その後に出店したマルイももう無いと聞く。

京都線の思い出はどんなに語っても語り尽くせない。新刊「いぬくそ看板観察報告 第001号」では京都本線と嵐山線について触れているが、千里線は掲載できなかった。次のポストで千里線について語りたい。