いぬくそ看板の向こう側

いぬくそ看板の背景に存在する「人間ドラマ」を紹介するブログです。

【いぬくそ看板風景紹介】嫌悪感が溢れ出ている

2024-11-22 21:44:07 | いぬくそ看板解説

概要
撮影日:2009年8月26日
場所:京都市中京区
分類:怨念グループセクター不明手づくりの温もり型
マトリクス:

コメント 
まず注目してしまうのは大量の猫避けペットボトルだ。2Lのペットボトルをこれだけ大量に集めるのは大変だったろう。しかも水を入れキャップを閉め、運ぶ必要がある。時間の経過はわからないが、年季の入ったペットボトルがあるものの、中の水は濁っていない。猫避けの効果を維持したい想いがあるのか、水を取り替えているようだ。

これは猫そのものではなく、猫に餌を与える不届き者に対するメッセージなのではないか。猫避けのペットボトルは一般に猫に対して効果が無いと言われている。レンズ効果による発火で火災につながるため、設置を控えるよう呼びかけられてすらいる。リスクを背負ってまで設置しても、その苦労を猫は知る由もないから、猫が集まる原因-人-に訴えかけたいのだと感じた。


角度を変えて撮影したもの。看板は日に焼けて年季が入っている。後ろの電柱にはラミネート加工された上にクリアファイルに入れられた手製の表示も見える。

犬が憎いんじゃない、猫が憎いんじゃない、その先にいる人に対する怨念なのである。

【いぬくそ看板風景紹介】琵琶湖疏水を汚すな

2024-11-17 22:33:12 | いぬくそ看板解説
ここ半年ほど冊子制作が無かったため、いぬくそ看板を紹介するタイミングを失っていた。ブログで過去に撮影したものを紹介し、後日冊子にまとめるつもりである。


概要
撮影日:2009年7月18日
場所:京都市伏見区(推定)
分類:規制グループ市町村セクター質実剛健型
マトリクス:


コメント
琵琶湖疏水は明治初期に造られた人工河川だ。京都の近代化を目指して物流の促進や工業化、さらには発電のためのものと聞いたことがある。

現代の京都においても生活用水・産業用水として重要な役割を果たしている。さらに疎水沿いは遊歩道が整備されており、地域の憩いの場や観光地として賑い創出に一役買っている。近代京都を代表する大構造物である。

そんな疎水沿いに掲げられたいぬくそ看板は、その雰囲気を壊さないよう味のある筆書きだ。筆致に説得力を持ち、犬の飼い主たちも注意を払っているためか辺りに犬のフンは見当たらなかった。撮影当時、既に縁が錆び始めていたから、2024年現在は朽ち果てているだろう。しっかり役割を果たしたいぬくそ看板は見ていて安心する。