市川稔の米(マイ)情報

無洗米についての考察

無洗米という言葉はいつ頃から使われ出したのだろうか?

平成の初め頃かな?

商標登録にはなりませんでしたね。

小生の会社でも白米を無洗米にする機械を開発したり販売したりしていますので、小生の考えを述べたいと思います。

まず第一は、

無洗米が消費を刺激するものでなければならない。

二番目は

無洗米はおいしくなくてはいけないということです。

最初開発された機械は、精米工場の中で白米を軽く「洗米」し元の水分に戻すというものでした。
少量の水で白米を「洗う」ものですからその排水処理が大変なことになります。

一度軽く洗ったコメを品質劣化を防ぐために元の白米水分に戻すため熱を加え乾燥させます。

ご飯の一番おいしい部分、いわゆる「おねば」の部分を取るようなカタチになるので、味のないご飯になってしまうことが多いでしょう。

現在は、

東洋精米機製作所のBG無洗米

サタケのTWR

この2社の機械が大型精米工場に導入されシェアを取っています。

サタケの機械でも大型機械は億単位の設備です。
トーヨーの機械は売買せず主にレンタル方式を採用しているようです。機械内部を公開すると模倣されるのでトーヨーの社員のみが機械内部に入ることができるという秘密主義を貫いています。

どちらも高価な設備ですから、買うにしろレンタルにしろ、生産コストはかなり上昇します。

たかが、無洗米を作るのにそれだけ投資する価値があるかどうかが問題だと小生は思っています。

無洗米だからと付加価値が付くわけではないからです。
(高く売る分は歩留まり低下分のみ)

小生は大型精米工場ではなく、中堅中小の精米工場、コメ会社に対して提案しお役に立ちたいと思っています。

前述の2社の方式は異なりますが、歩留まり減はおおむね同じようです。

大雑把に言うと、玄米を100として通常白米が90。
これが88,5程度になると思います。

歩留まりが増えるのではなく減るのですから、精米会社にとってはまさに身を削る思いでしょう。

弊社で提案する機械は、歩留まり減は0,5程度の乾式のものです。

これは考え方ですから、精米工場の経営陣が判断する問題です。

小生が疑問に思う点は、

無洗米は洗ってはいけないというような風潮です。

一般家庭での炊飯

業務用 一釜炊飯あるいは連続炊飯

まったく水を流さない、あるいは流せないところはどれほどあるでしょうか?

連続炊飯の大型炊飯工場では流水搬送といって、水の力でコメを移動させるので、その段階で洗われます。

一釜炊飯でも一度や二度水を替えることは普通ではありませんか?

一滴たりとも水を無駄にできないというところは別です。

一般家庭でも水を加えてから適当な水加減に調整するのではありませんか?

もっとシンプルに考えられないかな~というのが小生の考えです。

これは「考え方」ですから考えが違うことがあるのは当然のことであります。

もし、小生や弊社の考えに同調してもらえるなら機械導入を検討してくださいというのが弊社のスタンスです。


実際の話し。

あるおにぎり専門店です。
2005年2月5日のブログで紹介

この店は弊社から「乾式の無洗米」が行っています。

炊き方は次のようなものです。

5kg単位の炊飯です。

①大きなザルに5kgの無洗米を入れる。
②水を張った専用のバケツにザルごとザブンと入れる。
③数回かき混ぜる。
④ザルを上げる。
⑤バケツに新しい水を張り、その中にザルを入れる。
⑥そのまま40分間浸漬させる。
⑦ザル上げする。5分以上10分以内
⑨専用バケツにコメを入れ水を入れる(風袋勘案した水加減を重量で量る)
⑩炊飯器に移す。
⑪点火する。
⑫蒸らし完了したら保温ジャーに移す。

これが弊社提案の究極の炊き方です。

歩留まり90の白米を弊社提案の

切削式無洗米加工機 IRB my-10

で0,5程度削ります。

注 
精米とは、通常摩擦式のことを言います。摩擦式とは玄米の固さと白米部分の固さの差を活用した精米方法で、米粒と米粒をすり合わせるものです。
従いまして、白米になったものをすり合わせても白米表面を削ることは物理上無理があります。


それを切削方式で削り、でんぷんのうまみ層を残しながら無洗化するというものです。
精米白度で言えば、通常白米より2ポイント程度の上昇。
たとえば、白度39,5なら41,5程度です。


問題はおいしいご飯になるかどうかではありませんか?

濁度などというバカバカしい基準はまったくナンセンスだと思います。


それで、おにぎり屋の話。

行列ができるほどの繁盛店になりました。

それを見た別のショッピングセンターから出店要請がきました。

今月に同様のやり方で2号店が出来ます。

やり方はいろいろ工夫していますが、一番はご飯が美味しいというものです。


これは宣伝になりますが、(宣伝ですが)

弊社の機械に対する基本的考えです。

機械は手段であって目的ではない。

あくまで、コメを販売する手段として、コメを美味しくする手段として、コメをもっと食べてもらえる手段として精米機や無洗米機、炊飯器などがあるものだと思うのです。


今朝は力を入れて書いてしまいました

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