市川稔の米(マイ)情報

戸別所得補償のゆくえ

現政権の目玉政策のひとつ。

戸別所得補償について。
小生などは次のことに頭が行っていて。

ブログの検索も「戸別所得補償」が多くなった。

評価できることは、
①農業者に対して直接払いであること。
②選択減反制を明確にしたこと。

評価できないことは、
①10a分除きすべての販売コメ農家対象にしたこと。
②自給率向上のためと言っていること。
③出口(販売)戦略に欠けていること。

初年度はモデル事業としてコメ中心に実施。
土地改良予算を3千億以上カットして56百億円確保した。

生産目標に参加した農家に対して補償を行うというもの。

参加しない自由もある。

10aあたり15000円など1俵余分に収穫すれば同じだという意見もある。

自分のコメを販売する自信があればフル作付けするだろう。

販売の自信なければ制度に乗るだろう。

何度も書いていますが、小生の自論は「コメ問題は地域の問題でもある」ということです。
近くに消費地があれば販売にはそんなに困らない。

JA集荷率最低の千葉が良い例ではないでしょうか。
関東以西でコメで生活している農家数はほんとに少ない。
ちなみに関東以西のコメ生産量は3割に過ぎない。
(JA出荷は生産量の4割以下に過ぎない)

困るのは、東北、北陸、北海道など冬が厳しく、コメ単作地帯であり、近くに消費地がないところです。

本来、ここに重点的に支援することが筋。

農地が集まるような政策にするのが筋。

小さな兼業農家ほど大事と民主党は考えているので真逆ですな。
(票としかみていないと批判されても当然)


農地の集約は時間が解決すると開き直ることにしました。
なぜなら、後継者がいなければ必然と農地は耕作する人に集まるからです。

もう一つ。

全国平均の生産費を基準にして販売価格(これが意味不明)との差額を補償するということが本意であるので、相場が下がれば下がるほど補償額が増えることになる。販売金額より補償金額が上回る事態もありうる。

そんな金あるはずがない。


自給率を10年後に10ポイント上昇させ5割にするという。
これを絵に描いた餅という。

農業者は国を頼りにしてはいけない。

コメ販売業者はビジネスモデルを変えないと生き残れない。

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