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ヤクザと家族 The Family

2021年01月30日 15時53分57秒 | 映画 や行
評価:★★★★【4点】


父も母もいないけど、私には《家族》がいました。



1999年。
両親を亡くし、荒れた生活を送る19歳の山本賢治。
ある日、行きつけの食堂で、
偶然居合わせた柴咲組組長・柴咲博をチンピラの襲撃から救う。
やがて義理人情に厚い昔気質の柴咲は、
自暴自棄だった山本に手を差しのべ、2人は父子の契りを結ぶ。
こうしてヤクザの世界に足を踏み入れた山本は、
初めて“家族”という居場所を手に入れる。
柴咲組の一員となり、
次第にヤクザの世界で男をあげていく山本だったが…。
<allcinema>



ヤクザ映画にありがちな報復合戦をしっかり見せつつ
その周りで暮らす一般人との関わりも哀愁たっぷりに描く。

この映画は一人の男の半生をヤクザというフィルターを通し
“家族”という共同体とはいったいなんだろう!?的な発信に
序盤からぐいぐい惹きこまれてしまう。

1999年、2005年、2019年とそれぞれチンピラ、ヤクザ全盛期
元ヤクザという時代の中で翻弄されていく主人公。
ヤクザやめても5年ルールの厳しさやSNSの怖さを知り
“普通”になることの難しさなど、もはや一大叙事詩のようである。

本作、題材がとてもいいし、演じる俳優陣も演技力たっぷりで
綾野剛はもちろんだが、ワタシの一押しは磯村勇斗なんですよ。



【今週のツッコミ】

・当初、舘ひろしが出てる時点でスルー確定でしたが
 巷の高評価に釣られ劇場に行ったらこれが大正解!
 舘さんの演技は表情だけでいいんですよ。

・14歳の娘が「私のお父さんのこと教えて」というラストシーン
 それを聞いた磯村優斗の絶妙な間と涙に号泣したワタシ。

・ラストシーンで泣かされると涙が乾くまで席を立てないから
 エンドロール最後までいなければならない(←いつも見ろ)

・チンピラ時代はウザいがヤクザになった瞬間の凛々しさは胸熱だ。
 そして出所後の漂う哀愁に、ただ老けたな~^^;

・できれば本作、ドラマにしても見ごたえありそうだ。

・14年後の世界に戸惑う主人公を表現するのに外国で多用する
 人物の周りをカメラがゆっくり回っていき大粒の雨に打たれる
 これを是非とも見たかった(←ショーシャンクかよ)
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監督:藤井道人
脚本:藤井道人
音楽:岩代太郎
出演:綾野剛、舘ひろし、尾野真千子

『ヤクザと家族 The Family』

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4 コメント

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Unknown (mariyon)
2021-02-15 21:04:13
お久しぶりです。今年、やっと映画観てきました。

ドクター・デスがいまいちだったんで
わたしも、これはパスと思っていました。
でも、観てよかったです。
綾野剛ってかっこいいとかより、迫力って感じ。

itukaさん、ラスト泣かされたんですね~~
確かに、あのシーンは良かったです。
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mariyonさんへ (ituka)
2021-02-15 21:54:42
ども~、ご無沙汰です。
「ドクター・デス」は巷の評価がもうひとつですね。
しかしながら、本作は綾野剛渾身の一作という感じで
もしかしたら、代表作のひとつになるかもしれませんね。
おっしゃる通り、迫力の演技でした。
舘ひろしはもうひとつ弾けてなかったですが。。。
あのラストで救われた気持ちになりました。
返信する
こんにちは! (ここなつ)
2021-04-22 15:25:26
こんにちは!
実は公開当初に劇場で観たまま感想をずっと寝かせてきて今に至るのですが、やっとブログにアップしたのでこうしてだいぶ前の記事なのにURL貼らせていただく次第です。お許しをば。
…っていうか、公開当時にitukaさんの記事を拝見して、
>当初、舘ひろしが出てる時点でスルー確定でしたが
の所と
>綾野剛はもちろんだが、ワタシの一押しは磯村勇斗なんですよ。
の所が全く同意見で!激しく興奮しておりました。
良ければ読みにいらしてください。
返信する
ここなつさんへ (ituka)
2021-04-22 20:22:14
10年以内の記事なら記憶のある限りお返事させていただいております。
今年公開の記事なら普通に全然大丈夫ですから(笑)
お!ワタシと同意見だったんですね!
舘ひろしは暴走族が老けただけの印象しかないので
基本的にヤクザとは違うイメージしかないです。
逆に、本作の磯村優斗はナンパな見た目と違い意外に硬派で情に熱い男というか
映画のキャラなんでしょうけど、この子を応援していきたい(笑)
返信する

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