評価:★★★★☆【4.5点】
高潔な印象の邦題と校内裁判という目新しさに
思わず食いついてしまった(笑)
◇
クリスマスの朝、雪が降り積もった城東第三中学校の校庭で
2年A組の生徒・柏木卓也の死体が発見される。
警察も学校も飛び降り自殺と判断するが、
後日、学校関係者のもとに、柏木の死は自殺ではなく、
大出俊次をリーダーとするいじめグループによる殺人だったと
訴える匿名の告発状が届く。
やがてそれはマスコミにも伝わり、ワイドショーを連日賑わすことに。
それでも学校側は穏便に事を収めようと後手を踏むばかりで、
事態は悪化の一途を辿っていく。
そんな中、事件の第一発見者で2年A組のクラス委員を務める藤野涼子は、
大人たちには任せておけないと、自ら真実を暴くべく立ち上がる。
そして、全校生徒に対し大出を被告人とする
学校内裁判の開廷を提案する藤野だったが…。
<allcinema>
◇
舞台は中学だが中身は反政府運動に立ち上がるレジスタンスのよう。
まずなんといっても、主人公のキャラクターがいい!
純粋で無垢、学級委員というチームリーダーが
真実を求め学校に反旗を翻す件が実に爽快である。
“自殺か殺人か”自分のクラスメイトの謎の死に
遂にはマスコミまで介入し、少年の死に関わる真意を解き明かす。
前編ではあるが、校内裁判を立ち上げるまでの物語が
とてもよく出来ているので、誰かしらに感情移入するのではないか。
裁判を起こすうえでしなければならない準備として
弁護士役、検事役、裁判官(陪審員制は判事)を決めるところ
ワタシは本作の場合、生涯で“国宝の一本”と証する
『七人の侍』を重ねてしまったほどだ(笑)
そう、藤野涼子は島田勘兵衛なのである。
【今週のツッコミ】
・中学生の主人公キャラが本作にピッタリと思う。
これはもう、配役担当スタッフ、監督の感性に尽きるだろう。
・ところで、藤野涼子の父親は松田優作じゃないよね(おい)
・彗星のように現れた新人女優・藤野涼子。
チョット前の蒼井優、またはエレン・ペイジ系なのだろう^^
・この映画で学ぶところは数多いが、中でも何もない状態から
新たなプロジェクトを立ち上げる行動力は社会人になっても
十分ためになると思う。
・脇を固める俳優陣に演技派が多く、シリアス一点張りのなかでも
どこかホッとするシーンなど盛り込み緩急のバランスが秀逸。
・ニキビ女子が「ちびまる子」のクラスメイト野口さんと重なる(爆)
・そのニキビ女子の親友のデブ子の交通事故のVFXシーン
アレって地球の重力を完全無視したような飛び方だった^^;
・ニキビ女子を皮膚科に見せない母親の理由とは?単に収入のせい?
にしては夕食にから揚げ中心の肉料理オンリーだったが^^;
・転落死した柏木くんの雪の埋まった死体は特殊メイクによる
ダミーマスクだったのか、瞬きせず本人が演技してたのか気になった。
・テアトルアカデミー(?)から選抜された子役の演技が自然で上手い。
・まさかこの映画に『呪怨』の佐伯伽椰子が出てくるとは(爆)
・学年主任の女教諭がラガーマンに見えて仕方なかった(笑)
・藤野涼子の母を演じた夏川結衣氏、なぜか妙に老けてなかった?
『孤高のメス』(2010)以来の劇場鑑賞だったので、そんなものか^^;
・楠山教諭(木下ほうか)のキャラクターが某テレビのイヤミ課長まんま(爆)
もはやこういう役やらせたら日本一ではないだろうか(笑)
・北尾教諭(松重豊)の辞職覚悟の後押しはカッコ良すぎだろ。
59歳発言はあの場合控えてほしかった^^
・レジェンド扱いされてる校長先生(小日向文世)のその後と
泣きじゃくりながら帰ってきたデブ子さんの理由を早く知りたい(笑)
------------------------------------------------
監督:成島出
脚本:真辺克彦
音楽:安川午朗
出演:藤野涼子/板垣瑞生/石井杏奈/佐々木蔵之介/夏川結衣/永作博美/
黒木華/田畑智子/塚地武雅/宮川一朗太/嶋田久作/津川雅彦/
余貴美子/松重豊/小日向文世/尾野真千子/
『ソロモンの偽証 前篇・事件』
高潔な印象の邦題と校内裁判という目新しさに
思わず食いついてしまった(笑)
◇
クリスマスの朝、雪が降り積もった城東第三中学校の校庭で
2年A組の生徒・柏木卓也の死体が発見される。
警察も学校も飛び降り自殺と判断するが、
後日、学校関係者のもとに、柏木の死は自殺ではなく、
大出俊次をリーダーとするいじめグループによる殺人だったと
訴える匿名の告発状が届く。
やがてそれはマスコミにも伝わり、ワイドショーを連日賑わすことに。
それでも学校側は穏便に事を収めようと後手を踏むばかりで、
事態は悪化の一途を辿っていく。
そんな中、事件の第一発見者で2年A組のクラス委員を務める藤野涼子は、
大人たちには任せておけないと、自ら真実を暴くべく立ち上がる。
そして、全校生徒に対し大出を被告人とする
学校内裁判の開廷を提案する藤野だったが…。
<allcinema>
◇
舞台は中学だが中身は反政府運動に立ち上がるレジスタンスのよう。
まずなんといっても、主人公のキャラクターがいい!
純粋で無垢、学級委員というチームリーダーが
真実を求め学校に反旗を翻す件が実に爽快である。
“自殺か殺人か”自分のクラスメイトの謎の死に
遂にはマスコミまで介入し、少年の死に関わる真意を解き明かす。
前編ではあるが、校内裁判を立ち上げるまでの物語が
とてもよく出来ているので、誰かしらに感情移入するのではないか。
裁判を起こすうえでしなければならない準備として
弁護士役、検事役、裁判官(陪審員制は判事)を決めるところ
ワタシは本作の場合、生涯で“国宝の一本”と証する
『七人の侍』を重ねてしまったほどだ(笑)
そう、藤野涼子は島田勘兵衛なのである。
【今週のツッコミ】
・中学生の主人公キャラが本作にピッタリと思う。
これはもう、配役担当スタッフ、監督の感性に尽きるだろう。
・ところで、藤野涼子の父親は松田優作じゃないよね(おい)
・彗星のように現れた新人女優・藤野涼子。
チョット前の蒼井優、またはエレン・ペイジ系なのだろう^^
・この映画で学ぶところは数多いが、中でも何もない状態から
新たなプロジェクトを立ち上げる行動力は社会人になっても
十分ためになると思う。
・脇を固める俳優陣に演技派が多く、シリアス一点張りのなかでも
どこかホッとするシーンなど盛り込み緩急のバランスが秀逸。
・ニキビ女子が「ちびまる子」のクラスメイト野口さんと重なる(爆)
・そのニキビ女子の親友のデブ子の交通事故のVFXシーン
アレって地球の重力を完全無視したような飛び方だった^^;
・ニキビ女子を皮膚科に見せない母親の理由とは?単に収入のせい?
にしては夕食にから揚げ中心の肉料理オンリーだったが^^;
・転落死した柏木くんの雪の埋まった死体は特殊メイクによる
ダミーマスクだったのか、瞬きせず本人が演技してたのか気になった。
・テアトルアカデミー(?)から選抜された子役の演技が自然で上手い。
・まさかこの映画に『呪怨』の佐伯伽椰子が出てくるとは(爆)
・学年主任の女教諭がラガーマンに見えて仕方なかった(笑)
・藤野涼子の母を演じた夏川結衣氏、なぜか妙に老けてなかった?
『孤高のメス』(2010)以来の劇場鑑賞だったので、そんなものか^^;
・楠山教諭(木下ほうか)のキャラクターが某テレビのイヤミ課長まんま(爆)
もはやこういう役やらせたら日本一ではないだろうか(笑)
・北尾教諭(松重豊)の辞職覚悟の後押しはカッコ良すぎだろ。
59歳発言はあの場合控えてほしかった^^
・レジェンド扱いされてる校長先生(小日向文世)のその後と
泣きじゃくりながら帰ってきたデブ子さんの理由を早く知りたい(笑)
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監督:成島出
脚本:真辺克彦
音楽:安川午朗
出演:藤野涼子/板垣瑞生/石井杏奈/佐々木蔵之介/夏川結衣/永作博美/
黒木華/田畑智子/塚地武雅/宮川一朗太/嶋田久作/津川雅彦/
余貴美子/松重豊/小日向文世/尾野真千子/
『ソロモンの偽証 前篇・事件』
1か月後って、その間に原作を読もうかどうしようか
悩みどころです。
思ったよりすごくすごく面白かったです。
宮部作品の映画化で初の成功例となるか?
>北尾教諭(松重豊)の辞職覚悟の後押しはカッコ良すぎ
今なら、59歳で退職はつらいですよ。
あの時代は、60歳から年金出たんでしたっけ??
(-_-;)
私も即座にそう思いましたよ(爆
不気味さもそっくりで(笑
けっこうホラーみたいな個所があって、
変なところでうけちゃいましたわ(笑
「寄生獣」のように2か月以上も間があると内容も忘れそうですが
本作はジャスト1ヵ月後ということでいい感じですよね(笑)
>原作本
気に入った映画なら読みたくなりますが、ワタシは逆に
映画が良かったら本は読まないです。
もし読むなら後編鑑賞後かな~(笑)
90年代なら普通に60歳ですんなり年金貰ってるでしょうね。
何ともうらやましい限り(爆)
「ちびまる子」に出てくるキャラがかなり当てはまるような気がしますが
あの裁判長は、ずばり!「丸尾くん」でしょう(笑)
新任先生は柏木くんの呪いがどうのこうの言ってましたが
ほんと、ホラー映画のようでした^^;
「子供の環境」その一点だったように思います。
それぞれのコドモの家庭環境がそっくり子供に反映されてて、
脇のキャストが非常に重要になり、それに応えていた実力派わき役陣
中心人物の藤野涼子は、私には蒼井優にしかみえませんでした~
そして、体育館で彼女を殴る安藤玉恵サン!この方いつも巧いです
私も後編の気になる点はほぼ2点です!
まあ、ニキビ女子とデブ子さんのあの日の気になりますが・・・
まったくその通りだと思いました。
子は環境によっていくらでも変わってしまうからよほど慎重にならないと。。。
とはいえなかなかうまくいかないのが世の常(ほんまかいな)^^;
この映画、脇を固める布陣が素晴らしいです。
松重さんがもっともお気に入りなんですよ(笑)
>私には蒼井優にしかみえませんでした~
顔立ちから芯の強さみたいなところ、そして全体のバランスと言い似てましたね(爆)
ワタシ、蒼井優とエレン・ペイジがずっと前から被ってるんですよ~(笑)
来週末、ニキビ女子と母親、そしてデブ子の泣きっ面に蜂状態の真相が気になります。