
評価:★★★★[4/5]
ビーの切ない胸の内が痛いほど伝わってくる。
◇
ハワイ島の北部にあるホノカア村。
のんびりした時間が流れるこの村唯一の映画館で
映写技師の助手として働き始めた青年レオ。
彼はある日、イタズラ好きの
風変わりな日系人女性ビーさんと出会う。
以来、レオはビーさんの作る
美味しいご飯を毎日ごちそうになる。
ちょっと偏屈だけど心優しいビーさんとの日々が
レオの心をほぐしていく。
そんなある日、レオは
天真爛漫な女の子マライアと出会い、恋に落ちる。
<allcinema>
◇
映画館で働き始めたレオの周りにいる人物は
みんな一様に個性があってとても楽しい。
・映画館の無口なオーナー。
・常連客の女性。
・ポップコーン売りの居眠り爺さん。
・近所の床屋のおばちゃん。
・近所のエロ爺さん。
・日本から旅行に来ていたブログ女3人衆。
・日本のテレビドラマのヒロインで
実際にホノカアまでわざわざやって来た女優。
・レオが恋に落ちる現地女性。
・その女性の元彼(原作者自ら出演)
・そして、映画館(ホノカア・ピープルズシアター)に
手作りパンを納めているビーさん。

◇
日本の大学を休学してハワイ島にやって来たレオ。
そしてホノカア村の唯一の映画館で働くことになる。
そこで出会うひとびととの触れ合いを通じ
ひとりの青年として成長して行く姿を描いている。
映画全体から漂ってくるこれは
のんびりとした時間の流れと
ホノカア村の景色、住居、衣装などが
眩いほどの明るいパステルカラーに覆われ
見えないはずの空気でさえも美味しく感じられ
ともすれば、この世には存在しないような
まるで天国に来てしまったかのような感じだ。
このゆるやかな雰囲気の中で
少ない台詞がときどき交錯しながら
2~3度、劇中で流れる癒し系の唄が
ものすごく心地よいのである。
◇
小麦粉の配達を頼まれたレオは
そこでビーさんと云う還暦を過ぎたであろう女性と出会う。
レオの事を思ったビーさんは
これから毎日夕飯はうちに食べに来なさいと言う。
レオにとって、初対面の女性からのいきなりの提案に
初めは、たじろぎながらも有り難く「はい!」と返事をする。
それから毎晩、彼女の手作り料理を食べに行くことに。

映画に出てくる料理の数々がなかなかの物だ。
これはスタッフとして参加している
料理家の高山なおみ氏によるものである。
そして、レオにとって出てくる料理が
あまりにも豪華であることから毎日のメニューを
ポラロイド写真に収めることにし
その写真を自宅の壁に貼っていくのである。
こうしてビーとレオは、いつしか親子のような
雰囲気に・・・。というのが定番だろうが
本作はチョット違っていて、このビーさんの
キャラクターが意外にもレオに対する気持ちに
年齢を感じさせない雰囲気を醸し出していたのだ。
それを感じるのが普段着からチョット華やかになった
新調したワンピースを着て料理を出すところだ。
何気にアピールしているのだが、それに気付かないレオ。
この、お茶目な仕草に女性は幾つなってもそういうものなのか?と
ビーに対してチャーミングだなという思いが強くなるワタシ^^
ある日、現地の若い女性マライアと出会い
恋に落ちるレオ。
そんなレオに対しての嫉妬心から
チョットした意地悪な行為がとんでもないことになる。
まさかの事態に動揺したビーは持病が悪化し
失明の危機に陥るのだが・・・。

この全体から漂ってくる甘い香りのなかで
唯一、慌ただしく動く貴重なシーンであるが
これが後に重要な伏線となって
映画のラストへ向けグッと胸に来ることとなる。
ラストは油断しているとウル!と来てしまうでしょう。
おまけ)
・ストレス多い今の生活環境に居る方は
この映画は、可也の癒し効果があると思います。
定年後の移住も視野に入れておきたい場所ですね^^
・レオ「超ヤバい!」
マライア「やばい?なにそれ?」
レオ「もの凄く、美味しいってことだよ」
マライア「変な日本語ね」
・ブログ女の記事に誘発されてホノカアに来た女優さん
実際、ホノカアに関する現地ネタは多数存在しますね。
・レオのキャラが、某ちび太に似ている。
(って誰のことや~)
・現地でマライアみたいな子と出会ったら
誰でも恋に落ちることでしょう。
・ホノカア・ピープルズシアターに貼ってあったポスターって
ぺネロぺ・クルスの『美しき虜』(1998)だったのかな?
違っていたらごめんなさい。
---------------------------------------------------------
監督:真田敦
脚本:高崎卓馬
撮影:市橋織江
音楽:桑原茂一
出演:岡田将生/倍賞千恵子/長谷川潤/喜味こいし/正司照枝/蒼井優/
深津絵里/松坂慶子
『ホノカアボーイ』
ビーの切ない胸の内が痛いほど伝わってくる。
◇
ハワイ島の北部にあるホノカア村。
のんびりした時間が流れるこの村唯一の映画館で
映写技師の助手として働き始めた青年レオ。
彼はある日、イタズラ好きの
風変わりな日系人女性ビーさんと出会う。
以来、レオはビーさんの作る
美味しいご飯を毎日ごちそうになる。
ちょっと偏屈だけど心優しいビーさんとの日々が
レオの心をほぐしていく。
そんなある日、レオは
天真爛漫な女の子マライアと出会い、恋に落ちる。
<allcinema>
◇
映画館で働き始めたレオの周りにいる人物は
みんな一様に個性があってとても楽しい。
・映画館の無口なオーナー。
・常連客の女性。
・ポップコーン売りの居眠り爺さん。
・近所の床屋のおばちゃん。
・近所のエロ爺さん。
・日本から旅行に来ていたブログ女3人衆。
・日本のテレビドラマのヒロインで
実際にホノカアまでわざわざやって来た女優。
・レオが恋に落ちる現地女性。
・その女性の元彼(原作者自ら出演)
・そして、映画館(ホノカア・ピープルズシアター)に
手作りパンを納めているビーさん。

◇
日本の大学を休学してハワイ島にやって来たレオ。
そしてホノカア村の唯一の映画館で働くことになる。
そこで出会うひとびととの触れ合いを通じ
ひとりの青年として成長して行く姿を描いている。
映画全体から漂ってくるこれは
のんびりとした時間の流れと
ホノカア村の景色、住居、衣装などが
眩いほどの明るいパステルカラーに覆われ
見えないはずの空気でさえも美味しく感じられ
ともすれば、この世には存在しないような
まるで天国に来てしまったかのような感じだ。
このゆるやかな雰囲気の中で
少ない台詞がときどき交錯しながら
2~3度、劇中で流れる癒し系の唄が
ものすごく心地よいのである。
◇
小麦粉の配達を頼まれたレオは
そこでビーさんと云う還暦を過ぎたであろう女性と出会う。
レオの事を思ったビーさんは
これから毎日夕飯はうちに食べに来なさいと言う。
レオにとって、初対面の女性からのいきなりの提案に
初めは、たじろぎながらも有り難く「はい!」と返事をする。
それから毎晩、彼女の手作り料理を食べに行くことに。

映画に出てくる料理の数々がなかなかの物だ。
これはスタッフとして参加している
料理家の高山なおみ氏によるものである。
そして、レオにとって出てくる料理が
あまりにも豪華であることから毎日のメニューを
ポラロイド写真に収めることにし
その写真を自宅の壁に貼っていくのである。
こうしてビーとレオは、いつしか親子のような
雰囲気に・・・。というのが定番だろうが
本作はチョット違っていて、このビーさんの
キャラクターが意外にもレオに対する気持ちに
年齢を感じさせない雰囲気を醸し出していたのだ。
それを感じるのが普段着からチョット華やかになった
新調したワンピースを着て料理を出すところだ。
何気にアピールしているのだが、それに気付かないレオ。
この、お茶目な仕草に女性は幾つなってもそういうものなのか?と
ビーに対してチャーミングだなという思いが強くなるワタシ^^
ある日、現地の若い女性マライアと出会い
恋に落ちるレオ。
そんなレオに対しての嫉妬心から
チョットした意地悪な行為がとんでもないことになる。
まさかの事態に動揺したビーは持病が悪化し
失明の危機に陥るのだが・・・。

この全体から漂ってくる甘い香りのなかで
唯一、慌ただしく動く貴重なシーンであるが
これが後に重要な伏線となって
映画のラストへ向けグッと胸に来ることとなる。
ラストは油断しているとウル!と来てしまうでしょう。
おまけ)
・ストレス多い今の生活環境に居る方は
この映画は、可也の癒し効果があると思います。
定年後の移住も視野に入れておきたい場所ですね^^
・レオ「超ヤバい!」
マライア「やばい?なにそれ?」
レオ「もの凄く、美味しいってことだよ」
マライア「変な日本語ね」
・ブログ女の記事に誘発されてホノカアに来た女優さん
実際、ホノカアに関する現地ネタは多数存在しますね。
・レオのキャラが、某ちび太に似ている。
(って誰のことや~)
・現地でマライアみたいな子と出会ったら
誰でも恋に落ちることでしょう。
・ホノカア・ピープルズシアターに貼ってあったポスターって
ぺネロぺ・クルスの『美しき虜』(1998)だったのかな?
違っていたらごめんなさい。
---------------------------------------------------------
監督:真田敦
脚本:高崎卓馬
撮影:市橋織江
音楽:桑原茂一
出演:岡田将生/倍賞千恵子/長谷川潤/喜味こいし/正司照枝/蒼井優/
深津絵里/松坂慶子
『ホノカアボーイ』
そう言えば『バブルへGO!』って作品でも、
広末演じる女の子がジェラートだかミルフィーユだかの味に感動して「これヤバい!」と言ったら、
阿部寛演じるおっちゃんが「危ないのか?」とか何とか返してるシーンがありましたね(=^_^=)
倍賞さんと言えば・・やはり『駅/STATION(1981年)』
が良かったです。
「岡持ち」の中にチャカ(拳銃)を潜ませ、出前を装って籠城犯に接近する我らが健さんも、何だかダーティーな感じで好きでした(=^_^=)
「やばい」って、こういう使い方も時代の流れなんでしょうね。
ワタシは違和感なく聞けますが、使えません^^;
>倍賞さんと言えば・・やはり『駅/STATION(1981年)』
未見作品ですけど、なんとなくイメージが湧いてきます。
ワタシの中で倍賞さんといえば→美津子さん→
アントニオ猪木となってしまいます^^;
>「岡持ち」の中にチャカ(拳銃)を潜ませ、出前を装って籠城犯に接近する我らが健さんも、
この時代、刑事もチャカと呼んでいたのでしょうかね。
そういえば、先日、某番組で寿司職人に変装した刑事が
犯人の身柄確保している場面がありましたが、こういうのって日本の警察も実際にやるんですね。
同じく岡田くんの出ている「重力ピエロ」がもうすぐかかります。
僕は「ジェネラルルージュの凱旋」を見てきました。岐阜大学病院と名古屋国際会議場でロケをしてるのも見所です。
たいしたサスペンスでは無いが、全作同様の田口と白鳥の凸凹コンビも面白いが、救命救急センター長・速水の堺雅人が熱演してる。
それにしてもホンワカした田口役の竹内結子もいいなぁ。
東海で撮影されていたんですね~
そうなるとチョット気になってきます^^
堺雅人さんは『クライマーズ・ハイ』で良い俳優さんだなと思いました。
>それにしてもホンワカした田口役の竹内結子もいいなぁ。
ほんわかタイプだったのですか。
予告編で叫んでいるイメージが強かったので
怖いキャラだと思ってました^^;
> あっ、イオン岡崎でやってました。
そうですね。イオン岡崎でやってます。
ワタシは名古屋のベイシティの方が近いのでそちらで観てきました。
何度か予告編を観たものの、「観には行かないかなぁ」と思っていました。
・・・が、千恵子さん、ビーっていう役柄なのですね。(*^_^*)
うちで(←実家にいた少女時代)貰い猫(←御近所さんからの)だったシャム猫の名前が「ビー」でした。私が名付け親です。なので何となくググッと近しい心持が湧いてきました。(←千恵子さんが聞いたら怒る!)
「今週末の一作」候補にさせて頂きます。
これから春が来て初夏が来て、こういう映画の季節が直ぐそこにありそうですものね。陽だまりを先取りしたい気分です。
あ、ふかっちゃんも出てらしたのですね。(*^_^*)
>うちで(←実家にいた少女時代)貰い猫(←御近所さんからの)だったシャム猫の名前が「ビー」でした。
シャム猫さんにビーとは、なかなか似合いますね^^
しかも、少女時代に思いついたことにセンスを感じます。
そういえば映画のビーさん宅にも猫がいました。
鍋に作られた鯖の味噌煮をつまみ食いしたレオに「それは、猫の餌です」とビーさんが言ってました。
>これから春が来て初夏が来て、こういう映画の季節が直ぐそこにありそうですものね。
>陽だまりを先取りしたい気分です。
“陽だまり”ですか。いい表現ですね^^
ホノカアボーイのあるシーンで、どうしても首を右横に90度傾けたくなる所があるんですよ。
他に客が居なかったら絶対にやっていたワタシです^^;
出来なかったことに鑑賞中、後悔しまくりでした(笑)
>あ、ふかっちゃんも出てらしたのですね。(*^_^*)
そうなんですよ。ふかっちゃんが出てきた時は嬉しかったです(なんでだ)
ビーさんの手作りパンをめぐり松坂さんとのバトルは見どころかもしれません^^
癒し系かもしれないけれど、残念ながら僕には退屈な時間でした。
>癒し系かもしれないけれど、残念ながら僕には退屈な時間でした。
鑑賞お疲れ様です。
ワタシの鑑賞前の目的は、実は「長谷川潤」見たさと言うのが本音でした(笑)
しかしながら、徐々に映画の持つ雰囲気に心地良さを覚えて行ったというところでしょうか。
そういえば巷では岡田くんがダルビッシュ投手に似ているというのがあるそうです^^;
黒木めいさがバレー初体験とは思えないダンスをしています。演技もまあまあかな。