評価:★★★★【4点】
登場人物一人ひとりをもっと掘り下げれば文句なし。
◇
ある日、1台のトレーラーが脱輪事故を起こし、
歩道を歩いていた子連れの母親が外れたタイヤの直撃を受け死亡する。
製造元のホープ自動車は、事故原因を
所有者である赤松運送の整備不良と決めつける。
社長の赤松徳郎は世間やマスコミの激しいバッシングを受け、
取引先を次々と失った上、銀行にも冷たくあしらわれ会社は倒産寸前に。
それでも自社の整備担当者を信じて独自に調査を進め、
ついに車両自体に欠陥があった可能性に辿り着く赤松だったが…。
<allcinema>
◇
この物語を2時間で完成させるには余りに短い気がする。
主人公の赤松の粘り強い行動とは裏腹に、
途中から大企業ホープ自動車自ら自爆していく形となるのが早過ぎる。
企業内の品証部や営業部の対立に加え、系列銀行との癒着
そして何より、リコール隠ぺいのためのT会議の情報内容など
もっともっと掘り下げてほしい部分が意外にあっさりなのが残念だ。
内部告発にしても、作品の性質上もっとも緊張を伴う部分なのに
そこも不思議とサクサク進んでしまって障害となる壁がほとんどない。
ずばり赤松社長だけ一人蚊帳の外みたいな感じに思えてしまった。
もちろんホープ自動車内部の問題だから当たり前といえば当たり前だが。
やはりこれは3部作にして、登場人物の背景など深く掘り下げ
それぞれの立場をもっと説明し感情移入させる時間がほしいところだ。
作品的には題材がいいだけにハードルが自然と上がるのは
これまた仕方ないことでしょう^^
【今週のツッコミ】
・運送会社のなかに車両整備専門の従業員が居ること初めて知った。
運送会社は運送するだけではないのね。
・ホープ自動車の営業部長・沢田がラスボスの右腕だと思っていたら
なんと!品質保証部まで出てきたのはなかなかよかった。
こういうのは大企業じゃ当たり前だから真実味ありました。
・そもそもT(タイヤ)会議と名乗る秘密会議って。。。
名称変えなさい^^;
・門田君のような整備士って全国にどのくらいいるんだろう。
これも中小企業だからこそのノウハウなんだろうけど
大企業だったら項目以外は自主的に出来ない体制だから仕方ない。
・栄転に見せかけた左遷に気を付けよう。
ならば左遷に見せかけた栄転ってあるのかな(←ごくまれにサプライズ)
・最後、沢田はどこから現れたんだ(笑)
---------------------------------------------------------------------
監督:本木克英
脚本:林民夫
音楽:安川午朗
出演:長瀬智也/ディーン・フジオカ/高橋一生
『空飛ぶタイヤ』
登場人物一人ひとりをもっと掘り下げれば文句なし。
◇
ある日、1台のトレーラーが脱輪事故を起こし、
歩道を歩いていた子連れの母親が外れたタイヤの直撃を受け死亡する。
製造元のホープ自動車は、事故原因を
所有者である赤松運送の整備不良と決めつける。
社長の赤松徳郎は世間やマスコミの激しいバッシングを受け、
取引先を次々と失った上、銀行にも冷たくあしらわれ会社は倒産寸前に。
それでも自社の整備担当者を信じて独自に調査を進め、
ついに車両自体に欠陥があった可能性に辿り着く赤松だったが…。
<allcinema>
◇
この物語を2時間で完成させるには余りに短い気がする。
主人公の赤松の粘り強い行動とは裏腹に、
途中から大企業ホープ自動車自ら自爆していく形となるのが早過ぎる。
企業内の品証部や営業部の対立に加え、系列銀行との癒着
そして何より、リコール隠ぺいのためのT会議の情報内容など
もっともっと掘り下げてほしい部分が意外にあっさりなのが残念だ。
内部告発にしても、作品の性質上もっとも緊張を伴う部分なのに
そこも不思議とサクサク進んでしまって障害となる壁がほとんどない。
ずばり赤松社長だけ一人蚊帳の外みたいな感じに思えてしまった。
もちろんホープ自動車内部の問題だから当たり前といえば当たり前だが。
やはりこれは3部作にして、登場人物の背景など深く掘り下げ
それぞれの立場をもっと説明し感情移入させる時間がほしいところだ。
作品的には題材がいいだけにハードルが自然と上がるのは
これまた仕方ないことでしょう^^
【今週のツッコミ】
・運送会社のなかに車両整備専門の従業員が居ること初めて知った。
運送会社は運送するだけではないのね。
・ホープ自動車の営業部長・沢田がラスボスの右腕だと思っていたら
なんと!品質保証部まで出てきたのはなかなかよかった。
こういうのは大企業じゃ当たり前だから真実味ありました。
・そもそもT(タイヤ)会議と名乗る秘密会議って。。。
名称変えなさい^^;
・門田君のような整備士って全国にどのくらいいるんだろう。
これも中小企業だからこそのノウハウなんだろうけど
大企業だったら項目以外は自主的に出来ない体制だから仕方ない。
・栄転に見せかけた左遷に気を付けよう。
ならば左遷に見せかけた栄転ってあるのかな(←ごくまれにサプライズ)
・最後、沢田はどこから現れたんだ(笑)
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監督:本木克英
脚本:林民夫
音楽:安川午朗
出演:長瀬智也/ディーン・フジオカ/高橋一生
『空飛ぶタイヤ』
小説の世界観そのままで見ごたえありました。
たしかに、自爆が簡単にいく感じですが
内部ががたがたっと行くときってあんなものかもしれないって、勝手な想像で思いました。
もともと、実際の事故のニュースも覚えているし、
そのあとのことも記憶にまだ残っている。
実際はいろいろあったみたいですが、
弁護士さんとかの話もあったような。。。。
小説は(映画も)、切れが良くて、いですね。
3部作!と言うか、やっぱドラマだったかも。
主演は仲村トオルということで、ワタシ的には今回の長瀬くんの方がイメージがいいです。
これのモデルはM社ですよね(笑)
大企業って潰れない安心があるから仕事しないんですよね。
しかし、やっぱり罪なき被害者とその家族は辛すぎます。
この映画は前から気になっていたのでドラマが見たかったな(中村君でもいいので)^^;
本件のモデルとなった企業での実際はどうか知らないのですけれど、あのディーン・フジオカを花形部署に異動させつつ社内で干すやり方ね。あれ結構よく使われる手のような気がするのですが、もう一工夫足りなかった。そこがやっぱりお大名企業なのかな、と。つまり、あんな風に干したらそりゃ入手したPCを警察に突き出しますわな。生かさず殺さず、社内コンペも最終選考には残す位しておいて(結局は採用はしないけどね)、浮上の目があるようにみせかけないと。
バレなきゃシメシメみたいな^^;
こういうのって根本的に雇われ幹部ばかりだから自分が在籍してるうちは穏便に過ごしたいという
保身そのものですもんね(笑)
花形部署に栄転に見せかけた左遷って。。。ストレス溜まりまくりだわ(笑)
そうそう!ひとって微妙な立ち位置に留めておけば告発なんてなかっただろうに。
こういうところの詰めの甘さがダメなんでしょうね(笑)