評価:★★☆【2,5点】
クリスチャン・ベイルの初オスカー作品ということで
上映館が少ないにもかかわらず、ここは気合いを入れて
初のミッドランド・スクエア・シネマまで行って来ました。
岡崎のイオンシネマでも上映してますが、敢えて名古屋に行ったのは
もう1本観たい作品が本日よりミリオン劇場で上映されるからです。
ということでクリベイの初オスカーに期待値を上げての鑑賞となった次第^^;
◇
アメリカ、マサチューセッツ州。
低所得者の労働者階級が暮らす寂れた街、ローウェル。
兄ディッキーは、一度は天才ボクサーとしてスポットライトを浴びたものの
ドラッグで身を持ち崩してしまい、今ではあのシュガー・レイ・レナードから
ダウンを奪ったというかつての栄光にしがみつくだけの荒んだ日々を送っていた。
一方、対照的な性格の弟ミッキーもボクサーとして活躍するが、
自分勝手な兄とマネージャーでありながらマッチメイクに無頓着な母アリスに
振り回され連敗続き。
ミッキーの新たな恋人シャーリーンは、悪影響ばかりの家族から
離れるべきだとミッキーを説得するが…。
<allcinema>
◇
これは舞台設定から受ける印象なのか、またはこの家族らの人間性なのか
ひどく寂れた印象を第一に受けた。
画面も意図的にザラツキ感を入れ込み、低所得者が暮らす町の空気を
見事に表していたという印象です。
さらに、そこへ持って来て『マシニスト』での超・激痩せぶりが有名になった
クリスチャン・ベイルの薬物中毒特有の怠惰な演技と、気の強い母親の
メリッサ・レオの迫真の演技に圧倒されて、映画にも関わらず
彼らの生きているその世界に息苦しさを覚え、拒否反応が出まくりでした。
今回もクリスチャンの激痩せは尋常でないものです。
さすがに『マシニスト』ほどではありませんが、それに近い減量をした感じです。
ま、俳優魂といえば聞こえはいいんですが、ワタシ的には
どうにも、異常な取り憑かれ方としか見えません^^;
そういうイメージとしてのマイナス面にメリッサ・レオの
『フローズン・リバー』以上の掠れた人間性がトドメを刺す感じでしょうか。
唯一、まともな人間と言えば弟のマーク・ウォールバーグと
その彼女のエミリー・ブラントと仕事をほとんどしない初老警官か^^;
実話ということで盛り上がっているみたいですが
傑作ボクシング映画の『ロッキー』とは程遠い内容でした。
そう思わせたのも、マークの兄の存在があまりにウザかったからでしょう。
この映画は、“奇跡の勝利”こそあるにはあるけど
テーマとしては家族の再生がメインで描かれているんでしょうね。
そういう風に観るなら、最終的にすべてが良い方向に流れては行ってます。
でもね~、なにかが足りないんですよ。
ボクシングシーンは実際のテレビ中継を思わせるような演出ですが
そういう風に見せることで、観客は逆に映画としてでなく
本物のボクシングというレベルで見てしまうので
こういう見せ方は失敗ではなかろうかと思ってしまった。
なんにしても、もうひとつ盛り上がるところがなく
終盤での家族の絆を描き切れてなかったところが残念かな~。
むしろ、思い切ってタランティーノやロバート・ロドリゲスみたいに
グラインドハウス風な映画にしちゃった方が受けるような気がしますが・・・。
実話だから無理かな。
おまけ)
・頼むから、もうあんな激痩せキャラはしないでもらいたい。
これは一ファンからの切なる願いです^^;
しかも後頭部の毛髪まで抜く入れ込みように
なんだかゾンビ映画を観てるようだったもんな~。
・弟役のマーク・ウォールバーグの方が年が上なのね。
そういや、マークの影武者にマット・デイモンが使えそうですね。
-----------------------------------------------------------------
監督:デヴィッド・O・ラッセル
脚本:スコット・シルヴァー/ポール・タマシー/エリック・ジョンソン/
撮影:ホイテ・ヴァン・ホイテマ
音楽:マイケル・ブルック
出演:マーク・ウォールバーグ/クリスチャン・ベイル/エイミー・アダムス/メリッサ・レオ
『ザ・ファイター』
クリスチャン・ベイルの初オスカー作品ということで
上映館が少ないにもかかわらず、ここは気合いを入れて
初のミッドランド・スクエア・シネマまで行って来ました。
岡崎のイオンシネマでも上映してますが、敢えて名古屋に行ったのは
もう1本観たい作品が本日よりミリオン劇場で上映されるからです。
ということでクリベイの初オスカーに期待値を上げての鑑賞となった次第^^;
◇
アメリカ、マサチューセッツ州。
低所得者の労働者階級が暮らす寂れた街、ローウェル。
兄ディッキーは、一度は天才ボクサーとしてスポットライトを浴びたものの
ドラッグで身を持ち崩してしまい、今ではあのシュガー・レイ・レナードから
ダウンを奪ったというかつての栄光にしがみつくだけの荒んだ日々を送っていた。
一方、対照的な性格の弟ミッキーもボクサーとして活躍するが、
自分勝手な兄とマネージャーでありながらマッチメイクに無頓着な母アリスに
振り回され連敗続き。
ミッキーの新たな恋人シャーリーンは、悪影響ばかりの家族から
離れるべきだとミッキーを説得するが…。
<allcinema>
◇
これは舞台設定から受ける印象なのか、またはこの家族らの人間性なのか
ひどく寂れた印象を第一に受けた。
画面も意図的にザラツキ感を入れ込み、低所得者が暮らす町の空気を
見事に表していたという印象です。
さらに、そこへ持って来て『マシニスト』での超・激痩せぶりが有名になった
クリスチャン・ベイルの薬物中毒特有の怠惰な演技と、気の強い母親の
メリッサ・レオの迫真の演技に圧倒されて、映画にも関わらず
彼らの生きているその世界に息苦しさを覚え、拒否反応が出まくりでした。
今回もクリスチャンの激痩せは尋常でないものです。
さすがに『マシニスト』ほどではありませんが、それに近い減量をした感じです。
ま、俳優魂といえば聞こえはいいんですが、ワタシ的には
どうにも、異常な取り憑かれ方としか見えません^^;
そういうイメージとしてのマイナス面にメリッサ・レオの
『フローズン・リバー』以上の掠れた人間性がトドメを刺す感じでしょうか。
唯一、まともな人間と言えば弟のマーク・ウォールバーグと
その彼女のエミリー・ブラントと仕事をほとんどしない初老警官か^^;
実話ということで盛り上がっているみたいですが
傑作ボクシング映画の『ロッキー』とは程遠い内容でした。
そう思わせたのも、マークの兄の存在があまりにウザかったからでしょう。
この映画は、“奇跡の勝利”こそあるにはあるけど
テーマとしては家族の再生がメインで描かれているんでしょうね。
そういう風に観るなら、最終的にすべてが良い方向に流れては行ってます。
でもね~、なにかが足りないんですよ。
ボクシングシーンは実際のテレビ中継を思わせるような演出ですが
そういう風に見せることで、観客は逆に映画としてでなく
本物のボクシングというレベルで見てしまうので
こういう見せ方は失敗ではなかろうかと思ってしまった。
なんにしても、もうひとつ盛り上がるところがなく
終盤での家族の絆を描き切れてなかったところが残念かな~。
むしろ、思い切ってタランティーノやロバート・ロドリゲスみたいに
グラインドハウス風な映画にしちゃった方が受けるような気がしますが・・・。
実話だから無理かな。
おまけ)
・頼むから、もうあんな激痩せキャラはしないでもらいたい。
これは一ファンからの切なる願いです^^;
しかも後頭部の毛髪まで抜く入れ込みように
なんだかゾンビ映画を観てるようだったもんな~。
・弟役のマーク・ウォールバーグの方が年が上なのね。
そういや、マークの影武者にマット・デイモンが使えそうですね。
-----------------------------------------------------------------
監督:デヴィッド・O・ラッセル
脚本:スコット・シルヴァー/ポール・タマシー/エリック・ジョンソン/
撮影:ホイテ・ヴァン・ホイテマ
音楽:マイケル・ブルック
出演:マーク・ウォールバーグ/クリスチャン・ベイル/エイミー・アダムス/メリッサ・レオ
『ザ・ファイター』
一流を目指すのは並大抵ではないですよね。
プロになるために技を得ようとするなら自分のプライドを捨てる覚悟がないとイケないと聞きますが
これがなかなか難しいです。
ミッキーのひとのよさを感じさせる映画でした。
>岡崎のイオンシネマでも上映してますが
ほほう~ あの イオンシネマですか。 ボクは岡崎市在住ですので 知ってます。トランスポーター3も そこで みました。
さて・・・今回は厳しいコメントに なります。
> 自分勝手な兄とマネージャーでありながらマッチメイクに無頓着な母アリスに
振り回され連敗続き。
問題児な母親と兄貴でしたね。母親を演じたメリッサ・レオがアカデミー賞の助演女優賞と兄貴を演じたクリスチャン・ベールが助演男優賞を受賞した演技力は さすが!
ベガスの試合で 体重差のありすぎる相手と戦って ズタボロに負けたあと
よそのプロモーターが 「私のジムに来い トレーニング中にも金を払う」だって・・・
そんな願っても無いチャンスを家族の絆を優先してしまったため その話を蹴って・・・ミッキーも おめでたく感じます。 ミッキーは家族優先のために 何回ボクサーとしてステップアップできたチャンスをつぶしてきたんだろう?1回や2回じゃないでしょ!
親父さんが連れてきてくれたプロモーターからチャンスを もらったが "厄介者はお断り"が条件。あたりまえですよね・・・・それを快く思わない母親は親父さんに当り散らしたり恋人のシャーリーンを罵倒して気分が悪かったです。
"家族は家族、 ボクシング・ビジネスはボクシング・ビジネス"の区分けはしないと・・・・
この家族のやりとり見てて 思い出した事が あります。
ボクの小さいときの知り合いのレストランのご主人とその息子さんもそうでしたが 息子さんが後を継ぎたいと言った時 父親であるご主人は・・・
"よそで メシ食ってこい"と言ったそうです。身内がそばにいては しがらみや甘えが出て 腕を磨くのに妨げになるから よそで修業して一人前になってこいって事です。
母親と兄貴は そう言うべき立場なんです!ミッキーのためを思うなら よそのジムでトレーニング積ませてやればよかったんですよ。
ホントにミッキーのためを思うなら よそのジムでトレーニングを積ませてやればよかったんですよ。そのほうが 本人だって のびのびと練習できたのだから
↑『96時間』に引っ掛けてしまいました^^
ミッドランドって結構綺麗なシネコンなんですね。
ワタシ、初体験でしたよ。
実話ものでオスカー受賞って、なかなか難しい気がしてたので
クリスチャンの演技はやはり目を引いたんでしょうね。
この一家って『グラン・トリノ』の、あのチンピラ軍団と引けをとらないんじゃないかという感じです。
>マーク・ウォールバーグの方がベールより年上なんですかっ!
そうなんですよ。
なので、クリスチャンって意外と老けて見える?(笑)
ちなみに、この二人よりも年上なのがマット・デイモンです(爆)
私もミッドランドでみてきました。笑
ほんとさびれた雰囲気がよく描かれてましたね。
ボクシングものでみちゃうと、もの足らないですよね。
しかし、モンスター家族でしたねえ。実在してるのがこわひ・・
マーク・ウォールバーグの方がベールより年上なんですかっ!
知らなかったです。^^;
言い換えれば、気が滅入ってしまうくらい役者さんたちの演技力が素晴らしかったってことでしょうね^^
ワタシが特にそう思ったのが、母から逃げるクリスチャンの窓からの飛び降り。しかも2回も(爆)
鑑賞しながらイラつきっぱなしでした^^:
>(ロッカーはやめたほうがいいかもですが>爆)
『ハート・ロッカー』のジェレミー・レナーのことかと思っていたら、気が付きました!
マークはロックバンドを組んでたんですよね^^
マークは本作のままのマークで居てもらいたいです(笑)
この家族のいやらしさには辟易しました。実話と思うと余計にですね。その分、それを映画にされてしまう本物の家族の絆に驚いてしまうわけで…。兄も母も、あの姉妹たちもミッキーにとっては愛すべき家族なんでしょうね。
ベイルの役作りには圧倒されます。itukaさんはダメでしたか?ときどきベイルに見えなくなる時があって、ほんとうにろくでもない男に見えました。ラストの本物兄ちゃんそのものでした。
マークはハマりでした、マットよりずっとずっと好き(笑)。サル顔男いいですよね!(ロッカーはやめたほうがいいかもですが>爆)
マークは『猿の惑星』2001年版に出演したんでしょうか(←ちがう!)
>マットの顔は好きじゃないけど、マークは猿顔の中でも、私が好きな猿顔なんです。(爆)
なるほど、そうなんですね。
ワタシは、どちらもキャラがそれなりにお好みなんです(笑)
マットは『ボーン』シリーズもいいけど、コメディ映画『インフォーマント!』のトボケたキャラが特に気に入ってます^^
前半は家族の仲の良さが悪い方向に働いていて、後半は良い方向に向きましたね。
マークもマット・デイモンも猿顔ですが、私にとってははっきり違うんです。(笑)
マットの顔は好きじゃないけど、マークは猿顔の中でも、私が好きな猿顔なんです。(爆)
で、贔屓俳優の一人でもありますぅ。
ワタクシ、てっきり共通だとばかり思ってましたよ。
って、どちらも会員ではありませんが^^;
ほんと、微妙に名駅の方が割高ね。
でも、例の改悪したボッタクリ系列が酷過ぎて、今じゃ、どこも安く感じてしまいます。
>バカ小姑たちにビックリでした。
ヤツらって、なんでいつも一列に横並びなんでしょうね(爆)
なんか奴隷市場の品評会を想像しちゃいましたよ^^;
私はエアポートの方で観ました。
って、会員ネタ繋がりですけど(笑)
こちらの二つ、同じミッドランドを名乗りながら、会員はそれぞれで違うんですよね。
エアポートの方が会費更新がお得です。
何かが足りないのは分かります。
「レスラー」のように、生き様みたいなものが感じられなかったのかも。
まあ、二人の怪演はともかく、バカ小姑たちにビックリでした。
実話でご存命でしょうが、母親含めて、育ちの悪さと頭の悪さが天下一品って感じでした(←失礼)
そのDQN一家って表現に座布団一枚!(爆)
あの姉妹軍団(?)に至っては、どこぞの更生施設に入ってましたって雰囲気でしたし^^;
町自体がスラム街一歩手前みたいだな~って感じましたよ。
あの抜け毛部分って確かに変でしたよね(爆)
今回も作品に想う所は、略一致してましたね^^
>エンタメな『ロッキー』風にするか?
>セミドキュメンタリーな『レスラー』風にするか?
確かに作品自体に迷いがあったように感じました。
もっと、思いっ切りよく当たって砕けるくらいの勢いというものが欲しかったかな。
ココに来て、『レスラー』未見だったことをチョット後悔してます^^;
でもおっしゃることはわかります。
なんかDQN一家全開って感じもするしねえ。。
後頭部の髪の抜けている部分は長方形になっていたのがなんか不自然でした。。。
>そういや、マークの影武者にマット・デイモンが使えそうですね。
私も観ていて同じ事思いましたよ。^^
>なんにしても、もうひとつ盛り上がるところがなく
終盤での家族の絆を描き切れてなかったところが残念かな~。
これも同感~。
エンタメな『ロッキー』風にするか?
セミドキュメンタリーな『レスラー』風にするか?
演出意図をもっと絞り込んでほしかった気もしましたよ。
本作のメンバーを使って、犯罪サスペンス映画を製作してくれたら
これは、かなり期待しちゃいますよ。
しかも全員悪役で(←北野映画かよ)^^;
クリスチャンのなりきり振りって、逆に言えば
キャラの容姿に無駄なCG予算を立てないでくれって想像してます。
そう思えば、かなり良い奴じゃん!というところです。
本作のプレミアでの画像みましたが、クリスチャンって、もう太ってましたよ。
やっぱり筋肉質の方が断然良いです。
kiraさん、本作のキャラに胸キュンですか?
じょ、冗談です!
クリスチャンがもっともいい男に見えたのは『ニュー・ワールド』だったかな~^^
いっちゃってる感が否めない家族たちではありました。
役にのめり込むクリスチャンは、確かに鬼気迫るものを感じさせますね
でも、この頃少~しヘンよ~どうしたのっかな~
クリスチャンが好きかも
本音を言えば、この映画はオスカーにノミネートされようが観たい衝動には駆られませんでした。
ワタシの中でボクシング映画は『ロッキー』で完結しているからだと思います^^;
基本、心地いい映画を求めるワタシには本作の世界感は辛かったです。
この時期、辛い映画は観たくないのはワタシも同じですね^^
ザラッと拝読しましたが、総合的には2.5なんですね。。
この時期、余りツライ作品は観たくないのですが・・(×_×)