
評価:★★★★【4点】
新年第1作目は牧歌的風景の中に潜むサスペンスが秀逸な本作品。
◇
アイスランドの辺境の小さな村に暮らす老兄弟グミーとキディー。
隣同士の2人は、お互いに先祖代々の優良な羊を受け継ぎ、
どちらがより本流かを競うように大切に育ててきた。
毎年行われる羊の品評会でも、常に2人で優勝を争ってきた。
ところが彼らはなぜか絶縁状態で、
全く口をきかない不仲な関係が40年間も続いていた。
そんなある日、キディーの羊が疫病に感染していることが判明し、
村の羊を全て殺処分しなければならない事態となる。
このままでは、先祖から大切に受け継いできた
優良な羊の血統が断たれてしまう。
それだけはなんとしても避けたい兄弟だったが…。
<allcinema>
◇
非常に珍しいアイスランド産映画ということと
2015年、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で
グランプリに輝いたこの作品にかなり前から食指が動いていた。
今回、新年早々映画の日に合わせ満を持して観に行った次第。
冒頭からの壮大な風景にはただただ圧倒される。
この映画のイメージは『おみおくりの作法』の主人公が
生活の糧となる羊を巡り死活問題に直面した時に行政に隠れ
『シンプル・プラン』(サム・ライミ監督)もどきの行動に出る。
誠実で規則ルールを忠実に守る小柄な主人公である弟と
行政からの再三の勧告にも耳を貸さない横暴な巨漢の兄という構図。
村で一番信用されていた彼が何故あのようなことを!
そして、その一件で40年間不仲だった兄との中に
まさかの絆が生まれるという皮肉さにこの映画の奥深さを感じる。
物語が非常にシンプルで登場人物も少なく
村全体が親族のような付き合いの中で起こる事件だけに
彼の行動が何を意味するかは明白だった。
よかったです!
ラストシーンに思わず『海難1890』を思い出す(そこかい)
【今週のツッコミ】
・過去の名作『シンプル・プラン』と同種の匂いがするのは
たぶん身内(善弟悪兄)がらみの犯罪行動をしたからだろう。
しかも、雪が作品に大いに関わってくるところも。
・ご老体とはいえ男の全裸にボカシなしで見せられるのも
正月三箇日だから大目に見ますよ^^;
・過去映画で黒人奴隷映画でも丸見えだったけど
映倫規制のガイドラインがイマイチわからない(爆)
・主人公が羊と接する態度はまるでペット(名前も付けてるし)
でも、食用として出荷してるんですよね^^;
・年に数回の羊の品評会がこの村の唯一の娯楽なのだろう。
・役病にかかった家畜の殺処分は行政の管轄となり
持ち主が勝手に殺してはならない( ..)φメモメモ
・映画では羊を一匹、二匹と数えていたけど通常は“頭”らしい。
ただし映画のように数十頭もの羊を飼育している場合は
“匹”でもいいというのが公式見解らしい。
ちなみに人間が抱きかかえられる大きさの生物は“匹”。
・真冬でも火山口近くに行けば羊も冬を越せるということで
アイスランドは火山王国だったのね。
結構、北欧のイメージがあったんで意外ですが、
途中で遭難するシーンはまるで『エベレスト3D』(笑)
・できれば、ラストシーンからのその後が是非見たいので
続編があれば絶対観に行きたい(ないですから)
-----------------------------------------------------
監督:グリームル・ハゥコーナルソン
脚本:グリームル・ハゥコーナルソン
音楽:アトリ・オーヴァーソン
出演:シグルヅル・シグルヨンソン/テオドール・ユーリウソン/
シャーロッテ・ボーヴィング/
『ひつじ村の兄弟』
新年第1作目は牧歌的風景の中に潜むサスペンスが秀逸な本作品。
◇
アイスランドの辺境の小さな村に暮らす老兄弟グミーとキディー。
隣同士の2人は、お互いに先祖代々の優良な羊を受け継ぎ、
どちらがより本流かを競うように大切に育ててきた。
毎年行われる羊の品評会でも、常に2人で優勝を争ってきた。
ところが彼らはなぜか絶縁状態で、
全く口をきかない不仲な関係が40年間も続いていた。
そんなある日、キディーの羊が疫病に感染していることが判明し、
村の羊を全て殺処分しなければならない事態となる。
このままでは、先祖から大切に受け継いできた
優良な羊の血統が断たれてしまう。
それだけはなんとしても避けたい兄弟だったが…。
<allcinema>
◇
非常に珍しいアイスランド産映画ということと
2015年、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で
グランプリに輝いたこの作品にかなり前から食指が動いていた。
今回、新年早々映画の日に合わせ満を持して観に行った次第。
冒頭からの壮大な風景にはただただ圧倒される。
この映画のイメージは『おみおくりの作法』の主人公が
生活の糧となる羊を巡り死活問題に直面した時に行政に隠れ
『シンプル・プラン』(サム・ライミ監督)もどきの行動に出る。
誠実で規則ルールを忠実に守る小柄な主人公である弟と
行政からの再三の勧告にも耳を貸さない横暴な巨漢の兄という構図。
村で一番信用されていた彼が何故あのようなことを!
そして、その一件で40年間不仲だった兄との中に
まさかの絆が生まれるという皮肉さにこの映画の奥深さを感じる。
物語が非常にシンプルで登場人物も少なく
村全体が親族のような付き合いの中で起こる事件だけに
彼の行動が何を意味するかは明白だった。
よかったです!
ラストシーンに思わず『海難1890』を思い出す(そこかい)
【今週のツッコミ】
・過去の名作『シンプル・プラン』と同種の匂いがするのは
たぶん身内(善弟悪兄)がらみの犯罪行動をしたからだろう。
しかも、雪が作品に大いに関わってくるところも。
・ご老体とはいえ男の全裸にボカシなしで見せられるのも
正月三箇日だから大目に見ますよ^^;
・過去映画で黒人奴隷映画でも丸見えだったけど
映倫規制のガイドラインがイマイチわからない(爆)
・主人公が羊と接する態度はまるでペット(名前も付けてるし)
でも、食用として出荷してるんですよね^^;
・年に数回の羊の品評会がこの村の唯一の娯楽なのだろう。
・役病にかかった家畜の殺処分は行政の管轄となり
持ち主が勝手に殺してはならない( ..)φメモメモ
・映画では羊を一匹、二匹と数えていたけど通常は“頭”らしい。
ただし映画のように数十頭もの羊を飼育している場合は
“匹”でもいいというのが公式見解らしい。
ちなみに人間が抱きかかえられる大きさの生物は“匹”。
・真冬でも火山口近くに行けば羊も冬を越せるということで
アイスランドは火山王国だったのね。
結構、北欧のイメージがあったんで意外ですが、
途中で遭難するシーンはまるで『エベレスト3D』(笑)
・できれば、ラストシーンからのその後が是非見たいので
続編があれば絶対観に行きたい(ないですから)
-----------------------------------------------------
監督:グリームル・ハゥコーナルソン
脚本:グリームル・ハゥコーナルソン
音楽:アトリ・オーヴァーソン
出演:シグルヅル・シグルヨンソン/テオドール・ユーリウソン/
シャーロッテ・ボーヴィング/
『ひつじ村の兄弟』
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます