うちにある本を読み返して、整理しよう❗️企画
企画の名前が長すぎるから短縮形を考えてまして、「家本再読⇨整理企画」にしようかと。。😅
前回は戦国時代の話を3冊読んだ感想を書きました。➡️こちら
その流れで、時代小説を再読中です。
朝井まかてさんの小説も何冊かありまして、その中でこの2冊を再読しました。
『恋歌』は、樋口一葉が通っていた萩の舎を主宰していた歌人であった中島歌子の若い頃の物語。
中島歌子は江戸の大きな旅館の跡取り娘だったが、水戸藩士と恋愛の末に嫁ぐ。
ここまででも、当時は相当大変な事だったと思うけれど、幕末の水戸藩の内乱に巻き込まれてしまいます。
戦国時代も大変だけど、幕末も大変だわ❗️
水戸藩は桜田門外の変で井伊直弼を暗殺した後に、藩内が割れて、大変な内輪揉めに発展してしまったのですね。幕末のお話では薩長とか新撰組とかは色々と書かれているけれど、水戸藩の事はあまり知りませんでした。
結婚はしたけれど、直後に幕末の混乱と藩内の抗争に巻き込まれて、夫とはあまり一緒にいられなかったため、恋する気持ちのままで別れてしまった歌子さんの想いは強かったのでしょう。
水戸藩の凄惨な内輪揉めと歌子さんの真っ直ぐな恋する想いが対照的で、印象的な本です。
『眩(くらら)』は北斎の娘である天才絵師・葛飾王為(お栄)の話。
宮崎あおい主演でNHKのドラマになりました。
このドラマが素晴らしかった❗️
ほとんどの場合、ドラマ化や映画化されても原作の本の方が良かったな〜〜と思うことが多いのだけれど、この『眩』はドラマがあまりに良かったので、そちらに引きずられてしまいました。
こもドラマの宮崎あおいさんは、本当に素晴らしかったです😆
すごい女優さんになったなと感動しました。
北斎の才能を愛し受け継いで、絵に対する集中、絵の中に光と影を入れていくことへの情熱に生きたお栄を生き生きと描いています。
その後、それぞれ違う作者の3冊の本を読みした。
『蛍草』 葉室麟
『かりんとう侍』 中島要
『喜知次』 乙川優三郎
『蛍草』も最近NHKドラマになったようですが、こちらは見ていませんでした。
武士の娘という事を隠して女中奉公に出た少女が仇を探すお話。
奉公している武家がとても良い人達であり、さらに色々な困難を乗り越えて、ハッピーエンドになるので、読後感はとても良いです。
あまりに周囲に恵まれているとも言えるのですが、主人公の健気さが際立っています。
この前に『恋歌』を読んだので、うまく行き過ぎじゃない?っていう気持ちがあったけど、心穏やかに読めて、こういう話も良いなと思いました。
『かりんとう侍』は黒船が来た時期の江戸の旗本の次男坊のお話。
かりんとうが大好きという、なんだか締まらない主人公だけれど、真っ直ぐで威張らないお侍で、黒船来襲から維新への混乱期に、新しい生き方を模索する人々の物語でもあるのかなと思いました。
主人公の真っ直ぐさを気に入って惚れ込んで世話している芸者の鶴次さんが気風が良い!
このお話も、軽く爽やかな物なので、読んでいて楽しい物でした。
『喜知次』は比較的裕福な武家の家に両親を亡くして養女となった少女とその兄の話です。
主人公は兄の方なのだけれど、実はこの少女の生き方がこのお話の一番大切なところだったのだなと、最後で知ることになります。
この話でもお家の内紛によって主人公もその友たちも翻弄され、上からの命令には逆えず、そして、家の中でも色々な事情が隠されていたりと、なかなか江戸時代も大変です。
そんな中で、この少女の生き方が悲しくも清々しい。
この3冊は、女性がみな自分を貫いているところが共通している物語でした。
江戸時代のお話は以前、心配事があったり、心が疲れてる時に読むと気持ちが休まる気がするなと思いました。
多分、江戸時代は様々な理不尽な上からの命令や、身分の違いに縛られている事や、女性の立場の弱さなどがあり、その中で懸命に生きている人のお話を読むことによって、自分の大変さが大した事ないなと思うのかもしれません。
一度は読んだ本たちですが、それぞれ感動したりホッとしたり、しみじみとしたり、楽しく読むことができました。
(結構忘れてるから、2度楽しめたって事ですね😉)
久しぶりに本屋さんに行ったら、『メタモルフォーゼの縁側』の4巻が出てました。
高校生と70歳の女性がBLを通じて友達になっていくお話。
私はBLはよくわからないけれど、何かを好きになる情熱って年齢じゃないのよ!っていうところに共感します。
どんどん二人で突き進んでいきそうで、楽しくなってきました。