昨日は今回の東京滞在2本目の映画「コット、はじまりの夏」を観ました。
シネマカリテという新宿駅近くの小規模映画館で上映中の映画。
ベルリン国際映画祭のグランプリを取った作品だそう。
1981年のアイルランドの田舎町で暮らす少女・コットのお話しです。
色々な意味で諦めて生きる9歳のコットが親戚の家にひと夏預けられた事による成長を描いているのだけど、その描き方が静かで上手くて、なんとも切ないの。
預けられた家の事情も、コットの家の大変さも、子供には愛情と教育が本当に大切だなと感じさせられる所も、何気ない描き方がきいててしみじみしました。
コットの透明感と台詞が少ない寡黙な中での演技が素晴らしかった。
諦め、生きる喜び、不安、安心、希望、恐れ、色々な感情を観る者に静かに感じさせる。
キャサリン・クリンチという初めて映画に出た女優さんだそうです。
アイルランドの夏の風景も美しく、心に残る映画でした。
最後のシーンも観た人の心に任される余韻を持った終わり方でした。