『乳房とサルトル 関係者以外立ち読み禁止』 鹿島茂
(光文社知恵の森文庫)
鹿島さんは相当な博識(専門は19世紀フランス文学)であるが、その薀蓄にいやみが無い。哲学的なことからちょっと(時々は相当)エロいことまでさらっと語り、えーそうだったのかということを知らしめて、楽しませてくれました。だから、読んでいて気持ちが良かったのかも
好奇心を持ち、そしてそのテーマについて理解、納得するという過程を味合わせてくれるからだろうか。テーマによっては、非常に好奇心をそそるもの、それほどでもないものなどあるけれども、半分以上のテーマが面白かったというのは、きっと私の好奇心とシンクロしている部分が多いのでしょう
面白かったテーマ
1.巨乳と小乳?の流行はその時代の美意識だけでなく飢餓度と結びつ いている
2.フランスの貴族階級の女性はそのむかし、恋は結婚前ではなく結婚後にした
3.フランス人はなぜキスが好きか
4.おままごとボーイのなぞ
5.シェーンは帰らない
6.豚はなぜ軽蔑されるのか
7.インド人に見習え
8.マロニエの木の根っこの会
9.ワイアット・アープの経済効果
10.ラーメンマンとサラリーマン
あとがきで、「日々、頭に浮かぶ、日常生活のどうでもいいような疑問に対して、自分なりの仮説を用意し、本を読んでは、ああでもないこうでもないと考え、なんとか答えらしきものを出してみる」それを文字にすると心のモヤモヤが晴れる、と書いています。だから、あまり人生の細部に疑問を感じない人には面白く無いかもしれないけれど、これが少しでも読者を楽しませることができたらうれしいと。
「」の中の行動は、レベルは大分違うけれども、私の日々の楽しみと同じだなと思いました。この本はそれを文字にしてくれているので、「あーそうだったのね」と納得したり、「そうゆう考え方があったか」と感心したり、「そーだよね」と共感したりして(たまに「それは違うのでは」というのもあるけど)、楽しませてくれたんだなと思いましたよ。ということは、私は人生の細部に疑問を感じる人間なのだろうか まー、好奇心が強いということでしょうか
上のテーマに興味がある人は読んでみてください 他にも色々ありましたよ。
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