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ミケマル的 本の虫な日々

『ハプスブルグ家の12の物語』


中野京子さんの「名画で読み解く」シリーズ
『ハプスブルグ家の12の物語』




 私は高校の時に世界史を選択しなかったせいか、日本史に比べて世界史はよくわからないところが多いです。
特にヨーロッパの歴史はイギリスのエリザベス1世の前後くらいしか良く分からなくて、神聖ローマ帝国とか出てくると??となってしまう。
この本はまさにそのあたりのヨーロッパに君臨していたハプスブルグ家の系譜を絵画で巡るもの。

 最近YouTubeで見ている歴史系のチャンネル「歴史を面白く学ぶコテンラジオ」でフリードリッヒ大王の生涯を聞いたので、その辺りのヨーロッパの感じがわかるかなと思って買ってみました。
中野さんのこのシリーズはとても人気があるらしいです。
確かに、ハプスブルグ家がスイスの小さな領主からどんどん勢力を伸ばし、政略結婚を繰り返して一時はヨーロッパを席巻するほどの勢力になったところを絵画を通して語ってくれています。
肖像を実際に見ながらだと、人物像が想像しやすい。

 ヨーロッパの王位は日本から見るとわかりにくいし、ハプスブルグ家は政治的結婚によりその勢力を拡大していったと同時に、近親婚を繰り返したせいで、子供が育ちにくかったり、体が弱かったりという弊害も出てしまうということに。
そして、最終的には王家としてのハプスブルグ家は消滅してしまいます。

 読んでいる時は面白く興味深いのだけれど、出てくるハプスブルグの人々は幸せそうではないのがお気の毒。
色々な王国が入り乱れ、常に勢力争いをしていている状態。
さらに、当時の女性はとにかく世継ぎを生まないといけないのが大変。
子供を産めないのも大変だけど、産めるとなると多産になって産褥や衰弱で亡くなることも多かった。
カトリックは最近まで避妊を認めてなかったくらいだから、貴族のように乳母に育てさせて授乳をしないと、すぐに次の妊娠をするから本当に大変だったと思います。

 ハプスブルグ家だけでなく、ブルボン王朝、ロマノフ家、イギリス王家などもこのシリーズにあるそうなので、合わせて読むとこの頃のヨーロッパの歴史が少しわかるようになるかしら。



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