ミケマル的 本の虫な日々

『ひとりぼっちこそが最強の生存戦略である』


昨日、名越康文さんの本を2冊読んで、1冊目の『驚く力・矛盾に満ちた世界を生き抜くための心の技法』についての感想を書いたら、あまりに長くなってしまった〜〜!
それで、2冊目の本については今日書く事にしました。


 
 そして、『ひとりぼっちこそが最強の生存戦略である』 名越康文著



 
 ひとりぼっち、ひとりでいる事って寂しいとか孤独とかのネガティブなイメージがあるけれど、精神的、心理的にはひとりでいる時間がとても大切である。
ということが書かれています。

 英語で言ったら、ひとりでいることはAloneと Lonelyの両方があって、一人を差すAloneはネガティブな言葉ではありませんが、Lonelyは孤独というニュアンスです。
この本のひとりぼっちというのはAloneという意味で使っているということで、Aloneな時間を持つことが大切なのね。

 人間は常に群の中で生きていて、仕事や友人関係はもちろん家族も群の一種。
この中でうまく生きようとすると、それだけでストレスが溜まってしまう。
今の世の中では、多様な群の中で間違いなく行動するということが、知らず知らずの間にストレスを溜めているということが多いそうな。

 現実の群れだけでなく、自分で作った「幻想の群れ」に「過剰適応」してしまい、群れからの期待に無理に応えようとしてしまう状態に陥りがち。

 ここから抜け出す、あるいは休息するためには、群れを抜け出してひとりの時間を持たなければいけないと。
さらに言えば、人生の活力は群の外で充電する。
「人間は本来、どう生きたってかまわない」って事を思い出せる時間が必要って事?

 誰かと一緒にいる事も大切な時間だけれど、一人でいる時間が幸福感を得るためには必要であるって、私はとても共感しました。
このためには旅に出る事やいわゆる断捨離も良いらしい。
また、古典やSFを読む事によって、より大きなスケールで世界を見るってことも。


 私は一人でいる時間が好きなので、我が意を得たり❗️って感じでした😉
自分の時間を自分のためだけに使える贅沢を得られた今の生活はとても楽しい。
これは歳を取った大きなメリットだと思っています。

一番自分の時間がなかったのは、子供たちが小さくて二人とも乳幼児だった頃。
世の中の人はお母さんは子供と一緒にいる時間は幸せだろうと思っている人が多いかもしれないけれど、24時間乳幼児と一緒にいるって事は、全く自分の時間が無いという事なんです。
 あの頃は本当にストレスフルだったな〜〜と思います。

 子供も家を出て、家人と二人になり、家で一人でオタク活動を楽しむことがきる今は楽しい❗️
仕事に行ったり、たまに友人と会ったりするのがなければ、本当のオタクになっちゃいますが😅

 むしろ、一人でいることがネガティブに受け取る人が多いのか〜〜と、そっちに感心してしまったという。。。

 
また、幸福感を感じるには?ということも書かれています。

暗い気分で下す決断は大体間違ってしまうので、平常心を回復してから大きな決断をした方がいいと。
 私たちの感情は絶えず波立っていてなかなか平常心ではいられない。
そして、感情の9割は「怒り」であり、馬車に例えると怒りで暴走する馬をうまく御すことができるかどうかは御者である自分にかかっているらしいです。

 そのためには、自分に注目してほしいという集注欲求を手放す。定期的に明るく爽やかな自分を思い出す。そのためには自然に身を置くということも良い。
深呼吸をゆっくりする。
瞑想がとても良いと。

 実は、名越さんだけでなく、瞑想を勧める人ってたくさんいるのです。
瞑想すると心理的にすごく良いらしい。
でも、私にはできなそうなイメージがあります(笑)

 色々とそうだな〜〜と思うことが書かれています。
私みたいに、ひとりが好きっていう人よりも、ひとりはいやだな〜〜と思ってる人が読んだらもっといいのかもしれないな?と思った本でした。

 でも、この他にも自分を見つめて、自分を充実させるための方法が色々と書かれていて、とても興味深く読みました。

 昨日書いた『驚く力・矛盾に満ちた世界を生き抜くための心の技法』と所々連動しています。
ひとりの時間を持つ事によって、群れの価値観や常識からの支配から抜けて自分の心と体に向き合うことができる。そして、驚く力、新しい考え、内面の充実を図る事によって、外から脅かされない幸福感を得ることができるってことかなと思います。

 
 名越さんは、宗教心理学という分野でも講義などされているようで、仏教と心理学という観点でお話しされている動画を今日見ました。
大学の公開講座です。
 仏教の中でも密教、アドラー心理学、身体性、そして音楽(音楽活動もされているらしい)などにもお話が広がって、とても面白く聞きました。
 音楽の話に一番熱がこもっている気がしました(笑)

相愛大学の公開授業
一緒に出ておられる釈徹宗教授はNHKの100分で名著の仏教の本の時に出演されてた方でした。





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