雨が降らない梅雨が続いていますが、蛍が見頃になりました。京都でも、岡崎の哲学の道、鴨川の一部などで見られます。
今日は梵鐘の鋳造火入れ式でした。今回は大変、暑い中、東京と関西から2箇寺の御住職様、壇信徒の皆様がお越しになりました。砂でできた鋳型に金属の液体を流し込む、梵鐘づくりのクライマックスの場面です。
ところで、梵鐘はどのくらいでできるか、ご存じでしょうか。
よく「梵鐘は1ヶ月ぐらいでは?」とか「作り置きしてる分があるのでは?」と言われるのですが、そうではありません。
通常、半年から一年以上かけて制作します。まず、天然の山砂で固めた鋳型を作ります。これに約1ヶ月から2ヶ月、鋳造火入れをした後に仕上げ作業にかかります。これにも約1ヶ月から2ヶ月かかり、その上で養生と呼ばれる枯らし作業(詳しくは当社ホームページ「梵鐘の製作方法」をご覧下さい)を行います。すべて、職人による、手仕事の中で梵鐘は生まれます。
*写真は、砂で作った梵鐘の鋳型、鋳型の組み立て、鋳型への火入れの様子です。
梵鐘をお作りになるお寺様、皆様の想いはそれぞれ、世界に二つとありません。同様にその想いに応える梵鐘も世界に一つしかない音色を響かせてくれます。