だらずだらじゃず・本音ジャズ

№6 アルト勝負!!vs 御大A.ペッパー様《リッチー・コール(as)》

調子者コール!ハイスピード・フレーズはもう「一杯」。
御大A.ペッパー様!一味・二味違う式の高さ。
4ヶ月後に他界!格化深まるペッパー・サウンド。
⑥『Richie Cole And ・・・/Richie Cole(as)』(82)
リッチー・コール(as,ts,bs)、アートペッパー(as,cl)、
ロジャー・ケラウェイ(p)、ボブ・マグヌッソン(b)、ビリー・ヒギンズ(ds)。

これ、楽しみは大アート・ペッパー様の前での調子者コールの演奏。
この男、やっぱりとんでもない調子者、所と相手を選んで演奏を変える。
レコード③TOKYO公演、⑤オールジャパンとの演奏は、悪ノリ悪フザケ演奏。
ところが、この⑥は、③&⑤と異なり抜群の演奏。
本国US録音且つ御大ペッパー様の前では、気モード全快・真正面から挑む。
TPO使い分けのホンマモンのプロ。
TOKYOでは「寿司!天ぷら!」のついで演奏がより明白になった。

コールの聴かせどころを2つ。
初のリトンサックスが凄い、アルトを使うようにバリトンを吹く。
まるで、重戦車が100キロ以上の猛スピードでブチ飛ばすように。
そして、バラードをまさしくラードで聴かす。
6枚(①~⑥)のレコードの中で、このバラードは絶品。
本気度100%の実感を溢れんばかりに聴かす。

しかし、ハイテンポ・ハイスピードの演奏はもう「一杯」。
ワンパターンできがくる。
ところが、ペッパーのアドリブは「やっぱりい!刺激」がたまらない。
フレーズを「切る」「間」を空ける。この一瞬、ドキッとする。
ナイーヴな「々しさ」が加われば、50年代・ペッパー再来となるのだが。
ペッパーは4ヶ月後に界、そんな片鱗を全く見せない納得の演奏だ。


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