天天本舗 ・駅前通信特上かわら版

身近な気になる話題を日記に綴っています。

ミステリー書籍・柘榴パズル

2015年09月22日 | 話題の書籍
読書の秋にいかがでしよう。
巧みな設定のミステリー書籍2冊目の紹介です。
彩坂美月さんの書籍『柘榴パズル』です。



内容をザックリ言うと。
19歳の短大生「あたし」が語る「 『山田家』と五つのミステリー」です。

家族構成は祖父、母親、大学生の兄甘えん坊の10歳の妹そしてネコの龍之介。
どこか昭和の名残のある山田家の面々が出会う日常の謎を扱っています。

美術品の破壊、新婚カップルの消失、イヌと人間の赤ん坊取り換え、女湯盗撮、少女の行方不明んど、個々の短編小説の扉に、深夜の住宅地で惨殺事件ー何者かが侵入、就寝中の一家を刃物で殺傷。の新聞記事を配して不穏な雰囲気があります。
お祖父ちゃん、お母さん、お兄ちゃん、そして甘ったれの妹。これが、あたしの大好きな家族・・・。
-美緒19歳。ある一家の夏の記録です。
↓↓↓
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何気なく繰り返される「なんでも見た通りじゃない」という言葉がそのままに隠された秘密が明らかにされていきます。
物語の設定にも意外性が隠されていて、最終章では読んでいて驚きの声をあげてしまいます。(まぁ、なかにはあきれてしまう人もいるかもしれませんね)

ただ、大胆なプロットもさることながら、季節感を繊細にあらわす叙情と人物たちのやるせない情感は見事です。
そして、やや作り過ぎではないかと思わせておいて、エピローグで語られる新たな選択が後味を良くしています。
たくまれた青春人情ミステリーとして優れている一冊だと思います。

大江戸科学捜査八丁堀のおゆう⇒ > > >



最後までお読みいただきありがとうございました。

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