こんにちは。宇野です。今日はスタディーツアー報告その2です。スタディーツアー初日にSBPN学校訪問後、午後、スタディーツアー参加者は2グループに分かれ、「牛銀行」家庭と奨学金受給家庭訪問をしました。今日は、その「牛銀行」家庭についてです。
報告に入る前に、「牛銀行」家庭について、少し説明させて頂きます。
「牛銀行」とは、シーライツ協働パートナー現地NGO、HCC(Healthcare Centre for Children) が、収入向上プログラムの一つとして実施しているもので、「牛銀行」が選定された最貧困層家庭に牛を貸し出し、貸し出された牛は畑を耕します。牛が畑を耕している間、それまで畑仕事をしていた子どもは登校できるというわけです。シーライツは牛の購入費・牛飼育指導研修費の支援をしています。
以下は、参加者の新垣七海さんからの報告です。
「牛銀行」の家庭を訪問して
新垣七海
牛銀行の家庭を訪問して、牛銀行から支援を受けている女性二人と、その村の村長(牛銀行から牛も借りていてグループリーダーを務める男性)から話を聞くことができました。牛を借りている一人の女性が育てている牛はすでに子牛を一頭産んでいて、さらに今もう一匹その母牛の中にいるそうです。牛は農作業にとても役立っていて、牛の糞は田んぼの肥料にしていると言っていました。彼女には子どもが5人いて、学校に通える年の子どもたちは学校に通ってはいるものの、田植えの季節は学校を休んでいるそうです。牛銀行から牛を借りたメンバーは自助グループをつくり、貯蓄組合を行っています。インタビューをしたもう一人の女性は、お金が必要なときに借りられるので銀行はとても役に立っていると言っていました。田植えをするときに、手伝ってくれる人たちへ食事をだすので、その食費としてお金が必要なので借りるそうです。借りては返すということを繰り返していて、返せないということはないようです。金貸しからお金をかりたら利子が50%だけれど、貯蓄組合からだと3%なので、とても助かっているそうです。「牛がきて逆に大変なことはないですか?」との質問に「労働力になるし、大変なことはありません。」と答えていました。最後に、彼女の家を訪問しました。とても小さくて質素な家でしたが、彼女はうれしそうに笑顔で「私の家、きれいでしょ?」と言っていて私たちを家に向かい入れてくれました。
感想
インタビューした女性たちは「強いお母さん」といった感じで、たくましく子どもたちを育てている様子が伺えました。牛銀行の手助けもあって、生活を続けていくことができた、それが彼女たちの今の笑顔を作っているのだろうと思いました。
3人をインタビューさせてもらった家はとても綺麗なお家だったので、びっくりしました。聞いてみたら、牛を借りていた女性の家で、畑の土地を半分売って、新しい家を建てたと聞いてさらにびっくりしました。でも、「土地を半分売ってしまって彼女の今後の収入がどうなるのかしら?」と、甲斐田さん(シーライツ代表理事)が心配そうに言っていました。インタビューの質問では、牧田さん(シーライツ東京事務所事務局長)が人身売買や子どもの権利についてもたくさん質問したので、村の人が人身売買や子どもの権利についてどう考えているか話が聞けました。女の子と他の子どもたちも、子どもの権利についてちゃんと知っていたので、びっくりしました。一番びっくりしたことは、子どもの権利や人身売買について、彼女たちがTVやラジオなどのメディアから知ったということです。これは日本では考えられないことだと思います。 カンボジアにいる間に子どもの人権や人身売買防止についてTVで見てみたかったのですが、見られなかったのが残念です。この家庭訪問では、C-Rightsが支援しているプロジェクトが村人に喜ばれていて、貧困家庭にとってとても役に立っていることが分かりました。今お腹にいる子牛もちゃんと生まれてくれるといいなと思います!
写真は、前回のスタディーツアー(2008年3月)の際、「牛銀行」家庭を訪問した時のものです。
少女達が学校に通い続けることが出来るようにする為、ぜひ会員になってください!
シーライツ あなたにできること: http://www.c-rights.org/join/kaiin.html
シーライツ ホームページ: http://www.c-rights.org/
報告に入る前に、「牛銀行」家庭について、少し説明させて頂きます。
「牛銀行」とは、シーライツ協働パートナー現地NGO、HCC(Healthcare Centre for Children) が、収入向上プログラムの一つとして実施しているもので、「牛銀行」が選定された最貧困層家庭に牛を貸し出し、貸し出された牛は畑を耕します。牛が畑を耕している間、それまで畑仕事をしていた子どもは登校できるというわけです。シーライツは牛の購入費・牛飼育指導研修費の支援をしています。
以下は、参加者の新垣七海さんからの報告です。
「牛銀行」の家庭を訪問して
新垣七海
牛銀行の家庭を訪問して、牛銀行から支援を受けている女性二人と、その村の村長(牛銀行から牛も借りていてグループリーダーを務める男性)から話を聞くことができました。牛を借りている一人の女性が育てている牛はすでに子牛を一頭産んでいて、さらに今もう一匹その母牛の中にいるそうです。牛は農作業にとても役立っていて、牛の糞は田んぼの肥料にしていると言っていました。彼女には子どもが5人いて、学校に通える年の子どもたちは学校に通ってはいるものの、田植えの季節は学校を休んでいるそうです。牛銀行から牛を借りたメンバーは自助グループをつくり、貯蓄組合を行っています。インタビューをしたもう一人の女性は、お金が必要なときに借りられるので銀行はとても役に立っていると言っていました。田植えをするときに、手伝ってくれる人たちへ食事をだすので、その食費としてお金が必要なので借りるそうです。借りては返すということを繰り返していて、返せないということはないようです。金貸しからお金をかりたら利子が50%だけれど、貯蓄組合からだと3%なので、とても助かっているそうです。「牛がきて逆に大変なことはないですか?」との質問に「労働力になるし、大変なことはありません。」と答えていました。最後に、彼女の家を訪問しました。とても小さくて質素な家でしたが、彼女はうれしそうに笑顔で「私の家、きれいでしょ?」と言っていて私たちを家に向かい入れてくれました。
感想
インタビューした女性たちは「強いお母さん」といった感じで、たくましく子どもたちを育てている様子が伺えました。牛銀行の手助けもあって、生活を続けていくことができた、それが彼女たちの今の笑顔を作っているのだろうと思いました。
3人をインタビューさせてもらった家はとても綺麗なお家だったので、びっくりしました。聞いてみたら、牛を借りていた女性の家で、畑の土地を半分売って、新しい家を建てたと聞いてさらにびっくりしました。でも、「土地を半分売ってしまって彼女の今後の収入がどうなるのかしら?」と、甲斐田さん(シーライツ代表理事)が心配そうに言っていました。インタビューの質問では、牧田さん(シーライツ東京事務所事務局長)が人身売買や子どもの権利についてもたくさん質問したので、村の人が人身売買や子どもの権利についてどう考えているか話が聞けました。女の子と他の子どもたちも、子どもの権利についてちゃんと知っていたので、びっくりしました。一番びっくりしたことは、子どもの権利や人身売買について、彼女たちがTVやラジオなどのメディアから知ったということです。これは日本では考えられないことだと思います。 カンボジアにいる間に子どもの人権や人身売買防止についてTVで見てみたかったのですが、見られなかったのが残念です。この家庭訪問では、C-Rightsが支援しているプロジェクトが村人に喜ばれていて、貧困家庭にとってとても役に立っていることが分かりました。今お腹にいる子牛もちゃんと生まれてくれるといいなと思います!
写真は、前回のスタディーツアー(2008年3月)の際、「牛銀行」家庭を訪問した時のものです。
少女達が学校に通い続けることが出来るようにする為、ぜひ会員になってください!
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