2年前のこの時期は、開業にむけて法令や同業他社さんの情報収集などに必死であった。「捕らぬ狸の皮算用」と言われても仕方ないが、初めから広範囲に営業に廻って良いものか、地域を絞っておいた方が良いのではないかと忙しくなることを前提にした計画のみに偏っていた。もちろんこの年の春先から広がっていたコロナ感染の恐ろしさなどは考えていなかったのだ。
11月に開業して、当初は携帯電話のみの営業開始であるから当然どこからも電話など掛かるわけもなく「福祉タクシー二郎丸」という名前を知ってもらえる手段はなかった。ネットで介護タクシーや福祉タクシーで検索してみても、一般タクシー会社の福祉タクシー部門と長年営業されていて街中でよく見かける個人の福祉タクシー業者さんしか出て来ない。それらは全て固定電話を持っているので電話帳に掲載されているから、そこからの検索も出来る訳だった。
どうやって「福祉タクシー二郎丸」という存在をより多くの人たちに知ってもらうかを考えて、まずは総合病院、基幹病院、老人福祉施設、介護支援施設等をリストアップして手作りのチラシと挨拶文を郵送した。そして数日後に訪問活動を開始したのだ。訪問した件数は200件以上にもなった。若い頃に自動車会社の営業マンだった頃を思い出して「記憶に残る者」「親近感の持てる者」ということに努力していた。今日現在、当社にまず電話すると言って頂けるお得意先のほとんどがこの時の訪問で掴んだものだ。
最初の一年はコロナの影響がかなりあって、「もう続けられないかもしれないな…やめるなら早い方がいいかも…💦」と覚悟した時期もあった。2年目に入っても最低採算ペースには届かず、オーナーとどの時期で判断するかを話し合ったこともある。
しかし、今年の3月を過ぎた時に急に電話の問い合わせや依頼が増えたのである。それに手応えを感じて固定電話を取って代表電話に変更したりyahooやGoogleのビジネスサイトに登録するなどしてやる気を取り戻した。
おかげさまで、今日現在は食事も取れない日が頻繁にあるくらい忙しくて、アルバイト(福祉タクシー経験者)の協力が欠かせない毎日となった。その上、今まで無かった新規の総合病院や介護支援事業所からの依頼が驚くほど増加してきている。さらに、旧豊浦郡方面からの対応依頼も来ていて実際に対応出来るかを検討中でもある。
本当に皆さんのおかげで救われました。以前もお伝えしましたが、このBlogを見てお問い合わせ頂いた方もおられたので、頑張った甲斐が有ったと感謝してます。